2009年12月31日木曜日
今年はお世話になりました。
平成19年度決算に基づく財政白書は発行できませんでしたが、現在平成20年度決算に基づく動画版白書を作成中です。
なんとか年度内に完成させなくてはと思っています。
今年を振り返ると、まずこのブログ、468件の記事をアップさせていただきました。一日1.5件ぐらいのペースでアップしていたことになります。
2月には、中央公民館での財政講座。
5月には環境首都コンテストでの表彰。
11月には関東地域交流会への参加。
7月には東洋大学での講座など、今年は外での活動が多かったように思います。
市との協働については主に昨年の活動になりますが、第5次総合計画へのつなぎとなるステップアッププラン策定にも参画、来年からはいよいろ第五次総合計画策定に入りますが、家庭的な事情もあり、参加できるかどうか今のところ微妙な状況ではあります。
また来年もよろしくお願いします。
2009年12月30日水曜日
撮影について打ち合わせ
基本は対話のシーンと、フリップを説明するシーン(フリップ大写し)とし、カメラは2台用意。
カメラをそのたびにズームするのではなく、2台同時に取り、編集・カットで組み合わせる方向としました。
なにぶん話すのは素人なので、あまり長いカットにならないように考えています。
フリップは紙で用意するのではなく、パソコンにつながる大き目のモニターにしてみようかと。
まずはこれでうまくいくかどうかを来年初にテスト予定です。
2009年12月29日火曜日
財政白書を作る 各論編 下水道2
前回は公営企業年鑑から下水道会計の全国的な状況についてまとめました。
簡単にいえば、借入金、一般会計の繰出し金ともに多く、現在・そして将来的にも自治体の財政に大きな影響を与えるということ。
今回は日野市の状況についてもう少し詳しくみてみます。
下水道についてはほとんどの市がそれぞれ下水道事業の特別会計を持っています。
各年度の収支については、決算書(日野市の場合はこちら)。
債務の残高は、予算書(日野市は債務のページはHPに掲載されず)又は財政状況等一覧表(総務省のこちらのページからリンクされています。)に記載されています。財政状況等一覧表はデータがまとまるのに時間がかかりますが、他の市との比較などもできるので便利。また普通会計からの繰入金額も記載されています。
まずは財政規模を見てみます。歳入には繰越金が入っていたりするので、歳入で見るのがよいでしょう。
平成16年度:56.1億円
平成17年度:53.2億円
平成18年度:56.1億円
平成19年度:54.8億円
平成20年度:61.6億円
おおよそ53~60億円程度で推移しています。
平成20年度が多いのは、金利の高い借入金を借り替えたため。
これまでは、繰り上げて返済するときは将来の金利分を含めて補償しなければなりませんでしたが、2~3年前から財政健全化計画の提出を条件に借り換えができることになっています。
ちなみに平成19年度末時点では金利が4%以上のものの残高が80億円、7%以上のものも1.8億円残っていました。
(残念ながら公開されていない情報なので、独自に調べるのは難しいかも。)
借入金の残高は平成20年度末現在約341億円。市民一人当たりにすると19.7万円。
一般会計を含む借金約940億円の36%を占めています。
また一般会計からの繰入額は平成20年度で20.5億円。これも市民一人当たりにすると1.2万円となります。
普及率と下水道債の残高の関係。
昭和の年代にほぼ下水道整備が終わっている市がある一方、日野市は下水道整備が遅れていました。
現在は90%ぐらいの普及率となっていますが、普及率の上昇に合わせて下水道債が急増した様子がわかります。
今日は、財政規模と借金の額まで。次回は収支について。
2009年12月28日月曜日
「住民投票」悩む扱い
日野市でも自治基本条例を策定しようという動きがありますが、進捗状況は不明。
記事では、小平市の場合公募市民61人による素案では住民投票はいわゆる常設型(市民の署名によりいつでもできる)だったが、議会を通る内容にするため、「市民による投票を実施することができる」程度のないようになったとのこと。
東村山市の例では「東村山市の『(仮称)自治基本条例』をみんなで考えるための手続に関する条例」と、市民参画の手続きを定める条例の手続きを定める条例というややこしいことになっているようです。
八王子は、住民投票については記載がありません。
(ちなみに自治基本条例の意義はまちづくり研究はちおうじのこちらの講演が参考になります。)
住民投票は住民の意思を確認する手段としては有効と思われますが、一方通常であれば立法の過程で反対派を含めた議論をしていたものが、YesNOの投票になってしまったため、立法化のプロセスがすさんでしまい、その後の市民の間の対立がかえって深まるなどの問題があるそうです。(民主主義の未来のブックレビュー参照)
意見が対立するとどうしても、一気に決着をつけようとしてしまいがちです。住民投票を導入するにせよ、途中で熟議のプロセスをいかに盛り込めるかがポイントと思います。
住民投票の制度を盛り込むことに議会が反対するケースが多いですが、議会と住民投票の大きな違いは、その前に十分な議論ができるかどうかなのではないでしょうか。では、議会は十分な議論をしているか?というと(裏で根回しはいろいろしているのでしょうが、)議事録を見る限りは主張はしていても、議論は十分していないのではないかと思います。
議会が議論をせず、多数決でなんでも決着をつけるならば、住民投票をした方がよいということになります。住民投票により議会が云々いうよりも、まず議会の議論の活性化が先だと思います。
2009年12月27日日曜日
八王子市財政白書
リンクはこちら。
Google検索で上位に出る八王子市の財政白書。
昨年版はこちらで取り上げています。
充実したところ
・人件費 職員数の推移が詳しく。
・保護率の推移と他市との比較が追加。
・障害者や高齢者、未就学児の人口の推移が追加。
・投資的経費の財源の推移
・事業仕分けの説明
○財政健全化指標:実質公債費比率と将来負担比率の構造
(ちょっと難しいけど参考になる。)
・多摩ニュータウン整備関連
○財政状況診断表
←独自に指標を抽出したようです。
○財源補てんの仕組みと地方財政計画の説明。
白書の方はちょっと詳しい人向けかもしれません。
主なグラフについては概要版のほうにまとまっています。
全般的にお勧めです。
削除されたところ
・財政の基礎知識やこれまでの市の財政の経緯
・指定管理者の項目
・平成元年から10年までの推移のグラフ
2009年12月26日土曜日
土地開発公社事業実績調査概要が発表されました。
5年以上の塩漬け土地は一番・・・・・。(23区合わせても2位)
10年前に比べたら残高が半分ぐらいになっているのにまだ上位なのですね。
2009年12月25日金曜日
地方財政関係の計画が発表されたようです。
2009年12月24日木曜日
税制改正大綱が閣議決定されました。
リンクはこちら(PDF注意)。今年はなんと、113ページもあります。
昨年まではこんなになかったような。読んでみると税制のあり方の考え方から書いてあるので、ボリュームが増えていると思われます。
最初にこれまでの社会経済状況の変化を解説し、これまでの税制に対して、①社会の変化に対応していない、②既得権益の見直しがされていない。と評価しています。その上で、①セーフティネット②経済活性化③財政健全化の3つは一体の関係にあるとしています。
また地方主権が重要としています。
具体的に地方の財政に影響する項目としては、
個人住民税:各種控除の見直し。将来的には現年度課税化の検討も行われるようです。
法人住民税:財源の偏りが少ない方向への見直し(将来対応)
固定資産税:課税ベースを減らす特別措置の見直し。
また国との関係については、今後国の権限を減らし財源の移転を図るそうです。
まだ前半の部分しか見ていませんが、ここまで見ると歳入としてはプラスの方向のようですが、子ども手当が地方の負担が生じるという話もあり、最終的にどうなるかは見えない部分が多いです。
なお、最後の方のページは統計データとして参考になります。
法人の税負担はスウェーデンよりも高いらしい。もっとも社会福祉費用の負担を含めると、スウェーデンの方が負担が多いらしいですが。とはいえ、企業が進出先を考えるときに日本とスウェーデンを比較検討する会社はほとんどなくて、日本は法人税も社会福祉も安い中国と比較されるというところがつらいところですが。
今後、税制改正要綱、さらに具体的な法案となっていくのにあわせて、トピックとして取り上げる予定です。
2009年12月23日水曜日
一病息災
「新型インフル対策奏功か、12感染症が激減」
今年の大きな出来事のひとつ新型インフルエンザですが、流行に備えてみんなが手を洗ったり、うがいをしたり、マスクをするようになったため、
「ノロウイルスなどが原因で秋冬に流行する感染性胃腸炎が、過去5年間の同時期の平均に比べ、73%も減っていた。水ぼうそうとマイコプラズマ肺炎はともに27%、突発性発疹も17%減るなど、計12種類が例年を下回っていた。」
とのこと。
20年ぐらい前にある雑誌(パソコン誌だったと思う)で「糖尿病にかかっている人の寿命は普通の人より長い」という話が紹介されていた。「糖尿病の人は健康に気を使うので、かえって長生きするらしい」とのこと。
まさに、一病息災(新語かと思いましたが、広辞苑にものっているそうです。)といったところですね。
2009年12月22日火曜日
ブックレビューを書いてみて
あと顔の下の丸がどうしても口に見えてしまう(その下の∪が二重あごにみえてしまう)とか突っ込みどころはいっぱいです。
さて、一昨日の「民主主義の未来」のブックレビューで
「(資源国が豊かでありながら自由にならないことについて) 安易に金を得る国は政治的には未成熟である。あぶく銭が手に入るなら、政府は国民から税金を徴収する必要がない。政府が課税するときには公共サービス、ア カウンタビリティ、立派なガバナンス、さまざまな市民権や代表権などの見返りを与えなければならない。現代社会では課税権と代表権との折り合いをつけるこ とで政府は合法性を認められる。」
との部分を紹介しましたが、これはよその国の話ではないのかも。
受けている行政サービスの財源がほとんど国から来ているようだと、市は市民ではなく総務省を見て仕事をするようになり、市民に対する説明責任をあまり考えなくなる。市民の方も他の誰かが負担してくれると思うからあまりチェックをしなくなるという面がありそうです。
これは、特定の企業や発電所からの税収が多い市にもいえるかも。
多摩地域で市民の財政白書が多いのは、個人市民税の割合が多いからなのかもしれません。
水たまらず・利用率ゼロ
農林水産省が農業ダムを調査したところ調査対象175箇所のうち、利用率が7割に満たないものが30もあるとか。
記事によると「利用率が低かったのは、利用率0%の
また総事業費379億円をかけたダムはほとんど水がたまらず、同じく580億円かけたダムは水が漏れ出して十分貯水できない。そういうものに今年度は1829億円が投じられているとのこと。
これは・・・・・ひどい。今までどうして調査しなかったのでしょう。地元市町村は国の金だからということで、なんとも思っていなかったのでしょうか。市や町の税金が使われていたら、大問題だったでしょうに。
こういうものが白日の下に明らかになるというのは政権交代の効果なんでしょうね。
2009年12月21日月曜日
財政白書を作る 各論編 下水道
初弾として、下水道を取り上げます。
○なぜ下水道を取り上げるか。
まずは、日野市が下水道の借金が多いことがありますが、もう一つは他の市でも下水道が課題となっているところが多いのではないかと思ったことです。
○全国的な状況
日野市は下水道は特別会計になっていますが、これらは総務省では「地方公営企業」として扱われています。
ここからは総務省の地方公営企業年鑑のデータにより、全国の状況を見ていきます。
平成19年度現在で下水道事業者は3701、なんと市町村の数より多い。公営企業のうち40%を占め、最も数が多くなっています。これらの事業者で日本の下水道の処理の90%を行っています。
財政規模は合計で約7兆円(6.98兆円)、前年度の6.37兆円より大幅に増えていますが、これは金利の高いものの繰上償還が行われたため。
下水道関係の企業債の残高は32.3兆円と地方公営企業全体の55%、国民一人当たりに直しても25万円になります。また一般会計からの繰入も1.9兆円(うち赤字の補てんに1.3兆円、投資に6100億円)となっており、地方の財政に今後大きな影響を与える要素となっています。
○日野市はというと
下水道事業特別会計の決算規模はここ5年ぐらいは53~60億円ぐらい。一般会計の財政規模の10%程度となっています。下水道の課題は財政規模というよりも、借金で平静20年度末現在約330億円であり、一般会計全体の借金と同じぐらいの額になっています。
また繰入金は年に約20億円ぐらいと、市の財政に与える影響が大きいものとなっています。
2009年12月20日日曜日
名古屋市、市民税10%減税へ 審議やり直し市長案可決
ブックレビュー 民主主義の未来
図書館で借りました。市民参画の本って分類は何になるんでしょうかねぇ。
政治?行政?社会学? 図書館でも本屋でもなかなか探すのに苦労します。
ということで直接市民参画に関係するわけではないですが、面白そうなので借りてみた。
内容は大きく2つ、全体の3/4ぐらいを使って主に歴史的なこと。
我々はつい自由と民主主義とセットで考えがちですが、自由主義なしで民主主義(の制度)だけを持ち込むと多数による専制になる危険性があること、自由主義に基づく民主主義となるためには豊かさが必要であることを指摘しています。
最後の章で1970年代以降のアメリカの政治が国民から信頼を失っていることをあげ、その原因が民主的な制度から来ていることを指摘し、民衆からの圧力から独立したエリートの必要性を唱えています。
いろいろと面白く勉強になり、かつ読みやすかったのでお勧め。
前半と後半からなるほどと思った部分を引用します。
「(資源国が豊かでありながら自由にならないことについて) 安易に金を得る国は政治的には未成熟である。あぶく銭が手に入るなら、政府は国民から税金を徴収する必要がない。政府が課税するときには公共サービス、アカウンタビリティ、立派なガバナンス、さまざまな市民権や代表権などの見返りを与えなければならない。現代社会では課税権と代表権との折り合いをつけることで政府は合法性を認められる。」
日本は資源がないからだめという人もいますが、資源がないから自由になれるという面もあるということ。
「(アメリカでロビイストや利益団体の力が大きくなった理由として) アメリカ人の多くは議会を日常的に監視する時間も関心も趣味もない。しかしロビイストや政治活動家は議会の監視を怠らず、彼らの代弁するグループが連邦予算と法律の面で厚遇されるように働きかける。」
アメリカ人のところを日本人に書き換えても最初の一文は当てはまりそう。また軍服に使われていた羊毛が戦略的軍需品であるとして1993年まで農家に1億ドルの補助を出し続けていた例を挙げ、
アメリカ政府は「白骨化した事業を大量に冷凍した巨大な塊」との指摘を紹介しています。
またカリフォルニア州の住民投票の例を挙げ、住民投票によりこれまで立法の過程で反対派を含めた議論をしていたものが、YesNOの投票になってしまったため、立法化のプロセスがすさんでしまったと解説。
「君主が専断的な命令が支配したら政治は機能しなくなるように、民衆も君主と同じようにふるまったら政治は機能しない。」
というのにはなるほど。ちなみにカリフォルニア州では財政に関するいろいろなことが住民投票で決められて制約条件が生じ、現在の財政難につながっているようです。
(今回から文字のサイズを大きくしてみます。 これまでのも必要に応じて大きくします。)
2009年12月19日土曜日
小松島市わかりやすい財政状況
財政課のページに 「わかりやすい財政情報「財政の謎?」」 が載っていました。(ページはこちら)
表紙からいきなりこれ。
被り物をしているのは、まさか市長?なぜねずみと虎?しかも関西弁!
これまでの財政説明資料で一番インパクトがあるかも。
内容は全体の収支や借金の話が主で、歳入や歳出の内訳はなし。
将来は毎年少しずつ内容を増やしていくとよいかも。
全般に懸命に噛み砕いて説明しようとしているようすがみえます。(?と思うような説明もありますが・・・)
2009年12月18日金曜日
小松島市行革懇:財政健全化へ市長に提言書
「市民の代表や有識者計10人からなる小松島市行政改革推進懇話会(会長=松村豊大・徳島文理大総合政策学部教授)は16日、市の財政健全化に向けた意見を まとめた提言書を稲田米昭市長へ提出した。市は提言を加味し、10年2月にも「第2次集中改革プラン」の素案を策定する。」
小松島市といえば、現在議員による財政白書づくりが進められているところ。(関連記事はこちら)
こちらとの関係はどうなっているのでしょう?
記事によると2004年以来赤字決算だとか。2005年には財政危機宣言をしています。(市の財政課のページはこちら)
基金がほぼ0億円というのはつらい。
提言書では、赤字の根源を90年代の建設事業などによる公債費と指摘。対策として、低利子の地方債への借り換えを挙げた。競輪事業については独立採算の原則を貫徹することを要求しているとのこと。競輪事業が赤字で補てんするようでは悲しいですね。
2009年12月17日木曜日
ゴミ焼却+下水処理=「エネルギー工場」
「老朽化した大阪市城東区のごみ焼却場「森之宮工場」の建て替え問題で、市はこの工場を2020年までに現地で建て替えることをきっかけに、近くの 「中浜下水処理場」と一体で運用し、エネルギー供給施設として整備する検討を始めた。ゴミの焼却と下水処理場で生まれたエネルギーを効率よく利用して、余 剰分を近くの住宅や企業などに供給していきたいという。市の担当者は「『迷惑施設』と言われがちな施設を有効活用した、全国的にも珍しい取り組み」として いる。」
多摩地域では立川市も小金井市も、そして日野市もごみ焼却場の建替が問題になっていますが、大阪市の取組はゴミ処理施設は迷惑施設というイメージですが、クリーンエネルギーの拠点になればイメージ的にも違うかも。
「市によると、森之宮工場ではごみを燃やしたときに出る年8万トンの蒸気を薬品会社や都市再生機構などに供給し、年5千万円の収入を得てい る。一方、中浜下水処理場では汚泥が発酵するときに出るメタンガスを利用して1日に1万2千キロワット時を発電、処理場内の電力の2割を賄っているが、企 業などに供給するほどの能力はない。 そこで、市は両施設の蒸気やガスのエネルギーを一体的に運用して効率化し、余剰エネルギーをより多く生み出せる施設を整備しようと検討を始めた。」
とのこと。
ちなみに大阪市のごみ焼却場に関する整備計画検討委員会の資料はこちら。
2009年12月16日水曜日
財政の疑問に答える 補足
「Q6財政の縮小期にも関わらず 公債費が平成12年以来膨張している理由は」というのがありました。
2001~2006の小泉内閣時代は公的支出が絞られたという印象がありますが、実際はどうだったのかなと思ったので調べてみました。
国民経済計算によると 政府最終消費は2001年の87.66兆円から、2006年には90.94兆円に増えています。
あれ?
ではなぜ財政縮小期といわれたり、実感としてそう感じるのか?
実は政府固定資産形成は2001の24.4兆円 から16.5兆円に減っています。
目に付く公共施設が減っていること、また利害関係者が声をあげたこと(増えているときは声を上げないものですが)が要因ですごい減ったという印象が強く残っているのでしょうか。
ちなみに地方財政の性質別歳出で見ると、増えているのは扶助費と補助費、減っているのは人件費と普通建設費。
端的にいうと、全般としては縮小したわけではなく、建設投資が減ったということのようです。
2009年12月15日火曜日
東村山市財政白書
リンクはこちら。
ちなみに平成19年度版の紹介記事はこちら。平成19年度版は今年の3月にでましたが、平成20年度版は12月とかなり早くなるとともに、出している主体も、市の財政課から、東村山市 となっています。
といいつつ、内容は昨年度とほぼ同じ。26市の比較がそれぞれの項目に出ています。健全化指標の26市比較もあり、これは初めて見た気がします。
平成20年度の決算は退職手当債を発行したのが特徴。なんだそれ、初めて聞いた、のでよく読んでみる。職員の退職金のために借金をすることについては、このご時勢市民からの目も厳しいと思いわれます。そのためか、退職手当や退職手当債についてスペースをとって説明がしてあります。
退職手当債とは「通常の年よりも多い退職金を払わなければならない市のうち、人件費の削減の計画を立てた市が、将来の職員の減員を担保に認められる借金、平成18年から27年の間だけ認められるのだそうです。」(わかりやすく書いているので、詳しくは白書P15~16の方を参照。)
2009年12月14日月曜日
財政白書各論編を作る テーマ選び
今回はテーマ選び。 それぞれの個人や会の興味があるところを調べればよいのですが、これはこのブログでの話。
日野市だけ関連するテーマやあまりマニアックなテーマではいけないと思うのですが、あまりに一回のテーマが長くなるのも問題。
いまのところ考えているのは、
①人件費 ~11月の広報に掲載されたこと、どの市でも共通の課題であることはメリット
あまりに広く深いテーマになる恐れがあることがデメリット。
②補助費 ~外郭団体とかそういう問題意識が高まっているのでは。ただ情報がつかみにくい。
③下水道 ~関係ない市もあり、個々の市で状況が違うように思うが、ものとしては理解しやすい。
④大規模事業 ~小平市の市民版の白書で決算カードに記載されている大規模事業を分析していたので。
かな。ちょっと間が開いていますが、気長に待ってください。
2009年12月13日日曜日
和光市議会 市の一部組織改編 条例改正案を否決
「和光市議会は十一日、財政課の財政担当部門を企画部に移管し「企画財政課」を新設するなどの組織改編を盛り込んだ松本武洋市長提案の「市部設置条例の一部改正案」を反対多数で、否決した。 市によると、施策の立案や行政評価、予算編成などを一元化し、効率的な行財政運営につなげる狙いだった。しかし本会議では「企画部に権限が集中しすぎる」などの反対意見が上がり、採決では、松本市長が市議時代に所属していた会派の三人を除く十六人が反対した。」
和光市の話題は時々取り上げていましたが、財政課の一部の部門を移管するというのは否決されましたが新しい試みかも。
ところで、市の組織って条例で決まっていたのですね。
日野市の場合は「日野市組織条例」で○○部の名称・分掌(業務分担のこと)を定め、「日野市組織規則」でそれぞれの部の下に置く課や係などを決めているようです。
参考URL
ちなみに、教育委員会については「教育委員会事務局処務規則」により組織が決められているようです。
小平市 行政の財政白書が出たようです、
11月発表となっています。リンクはこちら。
平成19年度と前半の構成はほとんど一緒。(ちなみに平成19年度決算版の記事はこちら)
後半は、H19の財政課題・改革の取組 が これからの財政運営 に変わっています。
今後の財政の目途と予測をしています。
特に各歳入項目の分析・コメントが詳しいのが特徴。また定年退職者の見込みを平成30年度まで書いていたりします。
財政の内容として、気がついたこと。
・職員一人当たりの人口が多い(職員が少ないということ)
・投資が少ない(平成19、20とも日野市の半分以下。)
・老人保健の繰出金(7.6億円)より後期高齢者への繰出し金の方が多い(11.9億円)
日野市もそう。制度設計上は変わらないはずだが。。
・普通会計の借入金が平成16年以降減っている。約90億円。一方日野市は増えている。
下水道をあわせても250億円以上減らしている。
・債務負担行為が3件しかない!?(日野は30件以上ある)
2009年12月12日土曜日
コミュニティ研究会
平成19年度にすでに終わっているようですが会議資料で興味深いものがあるので紹介します。
研究会のページはこちら。
お勧めは
・第1回の議事録
・第1回の木原委員資料(なんとなく全体像がわかる)
・第2回の資料5 ICTを活用した地域コミュニティの活性化
上勝町の取組の紹介が面白い!
・第2回の立木委員の資料 :地域を豊かにするためにできること。当たり前のことが多いがまとまっていて参考になる。
・第2回のCATV事例(中海TV)
ちなみに中間まとめがあるがなんとリンク切れ。
平成20年度の「新しいコミュニティのあり方に関する研究会」 の第1回資料の中に中間まとめがあります。
平成20年度の方は、プラットフォーム論(コミュニティを活性化する場や組織・制度づくりの話)が主なので、平成19年度の方が面白いと思う。 というかあまり、なんでも国主導で決めなければならないものでもないように思うのだが・・・・。
ちなみに平成21年度は「コミュニティ組織のガバナンスのあり方に関する研究会」が始まっており、これは自治会などの会計についての研究会のようです。
2009年12月11日金曜日
商用電源を使わない「日野の冬フェスタ」開催へ-自転車こいでイルミ点灯も
そこで日野市のイルミネーション、去年から商用電源は使っていないそうです。
記事は以下。
2009年12月08日 八王子経済新聞より
「日野市役所前市民プラザ(日野市神明1)で12月18日から、環境に優しいイルミネーションを施す「日野の冬フェスタ2009」が行われる。
同イベントは2005年から毎年この時期に行われているもの。市役所屋上に置かれた太陽光パネルで発電した電気を使うなど、環境に配慮したイルミネー ション演出で知られる。「寒い冬を温かな光で包むイベントを通して人々のにぎわいを創出する」と市産業振興課の金子さん。「日野市はあくまで『手作りのイ ルミネーション』イベントにこだわり、市民や学生などによる作品を主体としている」。例年約4,000人を超える見物客が訪れる。
昨年 から商用電源は使用しなくなった。「太陽光発電、自転車発電、バイオ燃料発電で電源を供給。電球もLED(発光ダイオード)のみを使用している」と 金子さん。メーンのイルミネーションは首都大学東京(日野キャンパス=日野市旭が丘)の学生が会場をデザイン。今回はバイオ燃料発電で得た電力で各イルミ ネーションを点灯させるほか、自転車発電によるイルミネーションも設置する。」
12月18日からと期間は短いですが、近所の方は是非。
2009年12月10日木曜日
河村・名古屋市長、議会の減税修正案に「再議」
MSN 12月10付け記事
「名古屋市議会が可決した減税条例案の修正案を再議する臨時議会は18日までに招集されることが10日、決まった。再議では、出席議員の3分の2以上の賛成が必要なため、修正案は廃案となる可能性が高い。」
市長が提出した案に対して、修正案では低所得者への減税額を増やしたそうなのですが、市長から「徴税コストよりも安い税金はあり得ない」ということで審議のやり直しとなったとか。
市長選のときは減税は批判されていたように思うのですが、さらなる減税案が議会から出てくるとは意外。減税は無駄の削減によって財源は確保するとのことでしたが、そちらの方がどうなっているかも気になるところです。
財政白書行脚 北海道編1
今回は北海道編です。今回はその1。
北海道の市はやはり夕張の問題が身近にあるためか、財政への危機感が高く、市民向けの説明資料なども現在調べている東北地方に比較して充実しているように思います。
○札幌市
札幌は市民版の財政白書がありました。行政が作った説明資料としては
「さっぽろのおサイフ」が市民向け。平成15年から発行しており、最新は平成21年3月。決算としては平成19年度。
ギュウ太というなぞのキャラクター、時計台をかぶっています。
特徴としては・・・
①これからの札幌市の財政の課題として、歳入不足に陥るという試算を示しています。
②金額が大きいものをたとえるため「札幌ドーム○○個分」とか「一冬の除雪費相当」という札幌独自のたとえを使っています。
③行政改革改革プランを簡単に説明。1で「まずは市役所が自ら努力して節約」と宣言しています。
ちなみに平成20年はキャラクターはまーくん と 博士。
みんなでできる取組の例を出しています。(平成21年度は財政健全化のページができたためなくなった。)
平成19年までは4ページで平成20年に大幅に充実したみたいです。
○江別市
財政状況の現状と課題
平成16年度から出ています。平成21年度は平成20年度決算の数字を使ったものがなんと8月に出ています。
特に噛み砕いて説明しているわけではないですが、平成元年からの推移や周辺市との比較があるのが特徴。
また市の強みと弱みを分析しているのが特徴のようです。
○千歳市/恵庭市
夕張市の財政破綻と直接関係があるかわかりませんが、両市とも市民懇談会などで市の財政状況について説明しています。
HP上にはその時の説明資料が載っています。
千歳市は平成16年10~11月(リンクはこちら)
千歳市は各種説明資料も充実しています。
恵庭市は平成19年度から毎年実施、平成21年度は出前講座をしているようです。(リンクはこちら)
平成19年度はいきなり夕張の実態、それから地方財政や三位一体改革についても紹介、わかりやすくかつ深みもあるので、お勧めです。
今年度の最後の資料は「国の大型補正で行う事業」の紹介。
「今まで我慢していた修繕的な事業が多くて将来予定していた投資的な事業がないな。つまり来年度以降の肩の荷が軽くなったとはいえない。」とのコメントが載っています。
2009年12月9日水曜日
豊田駅の発車メロディが「たきび」に
「童謡「たきび」の作詞者である巽聖歌が、旭が丘に25年近く住んでいたことから、旭が丘中央公園に「詩碑」が建立されています。 また、巽聖歌を偲んで、12月4・5日には地元商店会(旭が丘商工連合会)による「たきび祭」が開催されました。 そして地元商店会やたきび会、自治会の皆様からのご要望により、
JR豊田駅の発車メロディが童謡「たきび」になります。」
とのこと。そういえば八王子は「夕焼け小焼け」ですね。
日野も探せばいろいろあるものですね。
2009年12月8日火曜日
地方分権改革推進委員会 第4次勧告
第97回では第三次勧告(案)だったのに、なんと11月9日の第98回では第四次勧告(案)!しかも最終報告とのこと。ちょっと唐突な感じもあるが、政権交代の影響?
勧告のページはこちら。今回は自治体の財政権を重点としていますが、勧告というよりも課題を提示しているようです。
2009年12月7日月曜日
このブログについて(Ver.1)
○日野市健全財政を考える会って何?
日野市の財政状況や今後の行政のあり方を市民の視点で分析し行政と検討しながら、その内容を財政白書にまとめ、多くの市民の方々に、私たちの将来や子孫の未来のため、極力、負の遺産(借金)を残さないように行財政改革を推進していくことを目的に活動をしています。
活動経緯については、財政を考える会のHPに詳しく書いてあります。
○ブログと健全財政を考える会の関係は?
健全財政を考える会の副代表の個人的なブログです。
○どういう情報があるの?
地方財政を中心に、最近は市民参画、地方分権、日野市の話題など、興味のある情報を記事にしています。
まとまったコンテンツはこちらの別館図書室にアップしています。
①全国各地の財政白書へのリンク(随時追加中) や
②連載したコラムなどのまとめ を掲載しています。
そのほか適宜更新している情報は
①財政や日野市に関するニュース。市や総務省のプレスリリース。
②本や各種資料の紹介
③各地の財政白書の紹介
④財政に関するテーマを扱ったコラム
⑤財政を考える会の活動報告 などがあります。
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更新頻度は低いですが、会の活動がわかるものや、まとまったコラム、注目のニュースなどを紹介。
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2009年12月6日日曜日
財政の疑問に答える第6回
今回で最終回の予定です。(前回はこちら。第一回はこちら)
前回は、平成13年から18年に借金が増えた理由は赤字公債が原因。という話をしました。
それではなぜ赤字公債が増えたかという話です。
赤字公債の主なものとしては「減税補てん債」と「臨時財政対策債」があります。
減税補てん債は景気対策のための特別減税により、住民税が減った分を借金で埋め合わせるためのもの。
日野市では平成7年から18年まで発行されています。ただし、平成13年以前に発行されたものがほとんどで、平成13年の残高79億円に対し、平成18年でも75.7億円となっています。
実際に増えているのは臨時財政対策債。こちらは平成13年度から発行が認められているもの。
平成13年度は6.6億円でしたが、平成18年度には97.6億円に膨張しています。
○臨時財政対策債とは?
地方交付税は自治体の標準的な財政需要(基準財政需要額)と標準的な収入(基準財政収入額)の差額に相当する金額が、国から交付されるものです。その原資は国税(所得税、法人税、消費税、酒税、たばこ税だったかな。)の一定割合となっています。
しかし、景気が悪くなると市の税収がへる(基準財政収入額が減る)ため、交付されるべき地方交付税は増える計算になりますが、一方でその原資となる国税も減ることになり、必要な原資が確保できないことになります。
そのため、平成12年度までは国の特別会計で借金をして地方交付税の原資としていましたが、平成13年度からは半分は国が借金をし、残りは「自治体が借金をしてもよい金額」を国が定め、その範囲で借金をしてもよいことになりました。その借金が臨時財政対策債です。
なお、臨時財政対策債の元利返済分は後年基準財政需要額に算入されることになります。
ということで、平成13年から平成18年に市債の残高が増えた理由は
→「赤字公債が増えたから」
その理由は
→「臨時財政対策債により、地方交付税の原資不足の一部を直接的に市が借金をするようになったから」
(それ以前は特別会計の借金の半分は後年基準財政需要額を減らすことで、各自治体が負担することになっていた。)
→「交付すべき金額と国税の一定割合のギャップが大きくなったこと」
と分析できます。
日野市の場合は当てはまりませんが、
「住民税の特別減税により税収が減り、その分を借金で補ったこと」
が当てはまる市町村もあると思われます。
このように見ると、国の施策により地方財政が大きく影響されてきたことが見て取れると思います。
以上でこのシリーズは一旦終了とさせていただきます。
なお、地方と国の関係や地方債は交付税に関することは、コラム「地方交付税と地方債」に詳しいので、こちらを参照ください。
海老名市 財政動画
(HPはこちら)
市長シティセールスで平成19年8月と平成21年10月に海老名市の財政を紹介しています。
平成19年は海老名市の財政がよいことを紹介、行政改革への取組と平成19年度の事業の紹介で約30分。
海老名市は非常に財政状態がよいようです。ビデオによると借金を抑えていることと基金があることを説明。
その中でも行政改革を進めており、指定管理制度の導入が進んでいるとか。他の市は3セクがあってなかなか進まないような話とか、民間委託で苦情が減ったということを話していました。
財政をわかりやすく説明することも都市ブランドづくりのひとつと市長いわく。
今年度は財政が大変という話。けれども経常収支比率は86%ぐらいなので、他の市に比べればかなりよいようです。
2年前と今年を比べると、市長も司会もかなりなれてきた雰囲気があります。(平成19年度は2回目だった。)
天草TVを紹介したときは市長が一人で話していたのでA4のフリップでも見えたのですが、海老名市のビデオを見たところ2人で話すとカメラの引きが大きくなるので、A4のフリップでは中身が見えなそうなことが判明。
ここではフリップはつかわず、画面上部や下部にテロップを出すことで対応しているようです。(グラフや図はあまり使わず。)
あと、市長はほとんど原稿は見ず、多少”かむ”のはあまり気にしないで撮っているようでした。
司会はかなり原稿を読んでいる感はありましたが、別に気にならなかったですね。
こちらの白書づくりの参考にしていこうかと思います。
2009年12月5日土曜日
天下り:公益など338法人、再就職役員422ポスト 省庁から5代連続
「総務省は4日、各府省から理事長など役員への再就職が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人(特殊会社)・公益法人を調べたところ、5月時点で計338法人の422ポスト(総計2110人)に上ると発表した。うち125人は、各府省からの天下りと確認された。 調査は各府省の自己申告に基づくため、天下りによる再就職が125人にとどまるのかは不明だ。原口一博総務相は同日午前の会見で「調査は十分ではないと思う」と述べ、再調査する意向を示した。」
調査結果に関する総務省のHPはこちら。
資料としては、下のほうの参考資料のPDFをみればよいでしょう。こんな法人あったんだと思うようなものもありますが、たとえば「マルチメディア協会」とか、FM-TOWNSを思い出しますね、宮沢りえがCMしてたな。
まだ調べていないのでわかりませんが、市が出している補助金の中にこのような団体に対する負担金のようなものもあるかも。
ちなみに「各府省別では、国土交通省が天下りが最も多く40人。次いで▽総務省28人▽農水省24人▽財務省8人▽公正取引委員会、防衛省5人▽警察庁4人--と続いた。」とのこと。
2009年12月4日金曜日
子どもの授業参観があった
珍しく道徳の授業だった。ゴミを題材にしてましたが、その中で
「ゴミを捨てても怒られないところはどこ?」(黒豚さんがゴミの入った袋を持って困っているという絵を見ながら)
という問いにいろいろ発言が出る中での私の息子の発言が
「ゴミ袋!」
「それをどこに捨てるか困ってるんじゃん」という突っ込みをうけていたが、、、
・・・ゴミが有料化されてない市の子どもには”?”だったんだろうなぁ。
怒られないゴミ袋があるんだよね。特別な。
でもいま「ゴミを捨てても怒られない」ところを探すのは大きく考えればすごく難しい。
ゴミを焼却するところも、埋めるところも誰にも反対されずに作ることはできない。
まあ、それは大人になるにつれ、少しずつわかってくればよいと思いますが。
2009年12月3日木曜日
釧路市の財政を考える、学生が市民向けに講座
「釧路公立大の学生による市民講座が1日、同大で行われ、「釧路市財政の将来展望」をテー マに講義した。大学の教員ではなく学生が地域住民向けに公開講座を行うことは珍しいが、同大では昨年度から実施している。この日は下山朗准教授のゼミ生6 人が順番に教壇に立ち、釧路市の現在の財政状況や30年後の財政をシミュレーションした結果などを受講生約40人に解説した。」
釧路公立大のページはこちら。下山先生の情報はこちら。
30年後の財政シミュレーションというのがすごいですね。どういう推計をしたのか非常に興味があります。
関連記事(宮崎大、鎌ヶ谷市ザイバク)
釧路市の財政状況が簡単にわかるのはこちらのページのグラフで見る釧路市の財政、釧路市のページです。
こんなキャラクター。
他の市でも出てきたようなので、フリー素材なのかな。
財政の疑問に答える 第5回
木に下がっているのは立体的な星のイルミネーションなのだが、あまりうまく写っていませんね。
毎年流行るアイテムが変わって、進化していくようです。
さて財政の疑問に答えるシリーズも第五回です。
(第一回はこちら 前回はこちら。)
さて残ったQは
Q2 平成13~18に地方債が急増した理由は
Q5公債費が1986~96で283%になった理由は?
Q6財政の縮小期にも関わらず 公債費が平成12年以来膨張している理由は
Q5については、日野市では27億円から35億円の間で推移しており、それほど増えているといえないので、答えられず。
Q6の公債費も、平成12年以後大きく増えているわけではないので、これも答えられず。
Q2については日野市も同期間に258億円から335億円と77億円増えています。
ということで、次はこの疑問に答えることとします。
市債の残高には内訳があります。
地方財政法では「学校などの文教施設などの公共施設の建設」以外では借金をしてはいけないことになっています。
学校を建てるための市債(つまり借金だ)は「教育債」
道路や公園を作るための市債は 「土木債」
市役所を作るための市債は 「総務債」 などという名前がついています。
これらの施設を作るための借金以外に赤字を補てんするための借金もあります。
地方財政法では禁じられていますが、特例ということで認められています。
施設を作るための借金を一般に「建設公債」、赤字を補てんするための借金を「赤字公債」といいます。
平成13年から18年までの日野市の建設公債と赤字公債の残高(一般会計)を比較すると
建設公債 161.7億円 → 160.2億円
赤字公債 95.9億円 → 174.7億円
であり、明らかに赤字公債の増加が市債の残高の増加となっています。
それではなぜこの間に赤字公債が増えたのか。それは次回説明します。
地方債と地方交付税のコラムの説明も参考にしていただければと(こちら)。
2009年12月2日水曜日
たばこ税:見直しで、おいしい話が… 焦点の自販機めぐり、行方見守る熱海市
「政府税制調査会が検討を始めたたばこ税の見直し論議に、熱海市が警戒を強めている。焦点となっているのは、市にたばこ税4億4000万円を納めてきた1台のたばこ自動販売機。市は「うまい話もこれで終わりか」と税制改正論議の行方を見守っている。この自販機は、市の施設「熱海マリンスパ」(同市和田浜)内にある。たばこ流通業者が04年設置した。業者は、ここを「営業所」としてたばこを大量に仕 入れた形にして、パチンコ店など全国に販売してきた。この仕組みで、08年度実績で国や県と配分するたばこ税のうち約4億4000万円が市財政に繰り入れ られてきた。」
以前も似たような記事がありました。確か泉佐野市でしたね。(記事はこちら)
ちなみに熱海市は以前財政危機宣言をしていました。(記事はこちら)
政府税調が、「税の公平性を保つ上で改善が必要」と見直しに着手していることに警戒を強めている・・・って、税調の方がごく当たり前のことを言っているような気がするのですが、いかが。
一方「『熱海温泉の情報発信基地を東京駅近くに開設してほしい』との業者の提案を受け、市は05年、この業者が紹介する別の会社に運営を委 託して施設を開いた。この施設は現在、東京・銀座にあるインフォメーションセンターになっており、市は年間委託費8700万円を支払っている。」 ・・・・怪しげな利益誘導のにおいがしますね。
日野市平成21年度行政評価システム結果が公表されました。
平成17年度から行われており、平成19年度より一部事業については市民を交えた評価が行われています。
関連する市のHPはこちら。
所管部署だけが評価しているもの、行政改革推進本部も評価しているもの、市民も評価しているものがあります。
平成21年度は137事業を評価そのうち市民も評価したのは51事業。
ちなみに平成20年度は全194事業、市民評価80事業。
平成19年度は全331事業、市民評価70事業。
ちなみに市民委員は2年連続して参加している方も、3年連続参加している方もおり、市民参画の裾野が広がっていないという問題がここでもみられるようです。
まだ内容をみてはいませんが、個人的に思うこととしては
①個別の事業を評価するので十分なのだろうか。
個別の事業はなんらかの政策目的を達成するためにあるのですが、その政策目的を達成する事業は一つではありません。
個別の事業が効果があること、成果があることはもちろんですが、それらの事業の組み合わせがそれでよいかという視点が実は大事なのではないでしょうか。例えば事業Aが費用1に対して効果が1.5あり、事業Bが費用1に対して効果が10ある場合、個別の事業を評価するとそれぞれに成果があることになりますが、事業AとBに同じ費用を掛けることが政策目的としてよいとはいえないのではないかと思うのです。
②悪い評価を与えることを恐れないことが必要。
こういう評価の場で悪い評価が与えられると、それを発案した担当者が責められることになり、それではかわいそうなので点が甘くなるという面はないのか。逆に悪い評価になった独自性の高い事業を発案した人をほめてみてはどうか。なぜならば、あまり効果がないということがわかったということが成果なのだから。うまくいかなかった、あるいは時代に合わなくなったものはそれを素直に認めて、事業を刷新して、チャレンジしていくことが必要と思うのですが。
2009年12月1日火曜日
財政白書各論を作る はじめるにあたり
各論での切り口はいろいろあります。例えば行政サービスを一つテーマとしてあげると、もちろん財政(お金の裏づけ)も重要なファクターですが、そのお金でどれぐらいのサービスが行われているかというリアルの統計情報、関係する制度、人的な問題などいろいろな要素が絡んできます。
また現在の自分の市の状況を知るには過去や他の市町村の状況も知りたいところです。
こうして広げると正直きりがなく、一つの行政サービスを取り上げるとそれだけで本ができるほどです。
ということで、この各論編では、財政をメインの切り口に比較的手に入りやすい、統計情報や制度の情報を組み合わせていきます。情報の入手については普通の市民が比較的容易にアクセスできる情報をメインとし、その情報の見つけ方も書いていきます。
行政サービスが向かうところに自分があります。そのサービスを自分が受けている場合は財政情報、統計情報の分析から得られる情報と自分が実際にサービスを受けている、あるいは話を聞いている実態とのギャップを感じるかもしれません。
おそらくそのギャップを感じることが、市民感覚の分析を行ううえでとても大事なのだろうと思います。
一方で、自分が見ている(感じられる)ものはどうしても限られてくることも認識する必要があることも事実です。
自分の見ている範囲を広げ、あるいは角度を変えて(裏から?)見るために財政情報や統計情報、仕組みの情報が役に立ちます。おそらくそれがリテラシーを構成する重要な要素なのではないかと思うのです。
もちろん行政のサービスの全てを知るという意味ではなくて、自分の見える部分というのは限界があることを知り、他人の話を鵜呑みにせず、広い視点を持つための情報が大体どこら辺にあるかわかり、イザというときに調べることができること。
そういう意識を持つ市民の助けにこのブログが少しでも役立つことを願っています。