2010年3月10日水曜日

財政白書の未来の今 4

昨年連載した財政白書の未来。その1年後の今を検証します。
前回のつづきです。

ちなみに、連載の第4回はこちら。目次はこちら。まとめてみたい方はこちら(一番上のPDFをダウンロード)。
青文字が1年前の記述又はそのサマリー、 黒文字が現状のコメントです。

第四回 市民による財政分析の未来 その1 ~越えるべきハードル~
○各論の分析を行ううえでのハードル
 市民が各論の分析を行ううえでのハードルとして
 ・財政データのみならず、行政データ・統計データを集めなければならない
  ~ 行政内部の資料は開示されていないことが多い。情報公開も難しい。勤め人は時間がない。
 ・それぞれの市によって各論となるべきものが違う。したがって分析の手法に一定の方法がない
  ~ そのため分析の方法を考えるところからのスタートとなり時間がかかる。
 一般的に、市民(特に会社に勤めにいっている人)にはあまり時間がなく、情報収集力も行政に比べれば劣り、各論にかかわる分析を行っていくうえで、行政とのハンデは大きい。 このような状況に対し単に市民側の”がんばり”だけに期待するにはおのずと限界があり、行政としてもよりよい市政運営を目指すのであれば、そのハンデに安住するのではなくそれを埋めるようにするべき。
○ハードルを越える方向性
①行政として情報を開かれたものとしていくことが必要。基本的な行政情報については誰でもアクセスできる形、なおかつアクセス及び分析しやすい形で公開すべき。 ホームページ上のたどり着きやすいところに、できれば表計算ソフトで読める形式で
②分析単位の細分化(モジュール化)と細分化したもののネットワーク化
 → これは次回のテーマ。
 実際にこれができるようになる前提は、先に示した情報収集上のハードルが多くの市町村である程度以上低くなっていること。財政白書作りが広まり、相当数の市町村で各論の分析を行おうとする動きが出てくること。であり、そのようになるためには、ある程度の時間を要するものと考えられます。

現状は少しずつ情報提供が進んできているといえます。そんなに急激に進んだともいえないですが。
進捗の状況は市町村によってまちまち。
あと他の市を調べるのが難しい。 HP上の場所も、あるデータも市によって異なるので、なかなか手間。都道府県のHPで調べるという手もありますが。
東京都の場合はかなり充実しています。日野市のデータもそこで取ったほうが早かったりする。
問題は全国データ。省庁毎に分かれているので、探すのが面倒です。

ということで、このブログでも各論づくりでデータのありかなどを紹介しているのですが、、、、あまりブログの方の記事も進まないところを見ると・・・・。まあ察してください。

考えよう西和賀の財政 有志が住民講習会開催

岩手日報 3月9日

「西和賀町沢内字新町のさわうち協立診療所に勤務する有志7人は20、21の両日、同町川尻の湯夢(ゆめ)プラザで「町民の手による財政白書作り講習会」を開催する。東京から講師を招き、参加者が町の財政状況を分析。「厳しい財政」の現状と要因を探り、行政参加に対する関心を高めていく狙いだ。」

講師は大和田先生。東北では珍しい取り組みでは?
(奥州市の議員の方が講座に参加したことはあったようですが。)