2009年6月6日土曜日

日野市民と税金等

日野市にかかわる公的なお金の流れに関する記事の第一回です。

 日野市民としては市税だけではなくて、国税も都税も払っていますが、なかなかそこらへんを把握するのは難しいことです。実際にはこれらの制度は難しくて一気に解き明かせるものではありません。ということで、本日から徐々に掲載していくことにしました。 しばらく更新されないこともありますがご容赦ください。

まず本日は個人の所得にかかる税金、所得税と都民税(東京都以外は道府県民税)をどれぐらい払っているかの試算です。

 試算はいろいろな方法があると思いますが、他の市の方も簡単に計算できる方法をなるべく採用しました。また元の情報にさかのぼりやすいよう参考のリンク先も表示します。
 所得税といっても預貯金の利子にかかるものなど一部のものは後日紹介します。会社員の方は概ね給料にかかる所得税を対称にしているとイメージしていただければと。
 個人の所得にかかる税金には、国に払う所得税、都に払う都民税(道府県民税)、市に払う市民税(市町村民税)があります。所得に対する割合は、都民税は4%、市民税は6%。所得税は所得の金額により異なります。(所得が高いほど税率が高くなる)
 平成19年度決算で日野市の個人市民税の総額は130.16億円です。

○都民税
日野市民が支払う都民税は次のように推計できます。
 130.16×4%/6%=86.77億円

○所得税
所得税は税率が一定ではないので、正確には所得階層別の税収がわからないと計算ができません。また所得税と住民税は時期のずれが生じます。たとえば平成19年分の所得は平成19年度中に所得税として納められますが、住民税は所得税の金額を元に平成20年度中に納められます。ということで、平成19年度の住民税は平成18年度の所得税に対応することとなりますが、この間税制改正などがあり、正確な推計をするのはかなり困難です。

そこでここでは、平成19年度の所得税は平成19年度の市町村税に比例すると想定することとしました。
つまり、所得階層の分布は全国平均とだいたい同じであり、平成18年度所得が多かった人は平成19年も所得が多いと想定したということです。


このような想定を元に計算すると
 国税 平成19年度決算 所得税16.1兆円①
  http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/011.htm
   うち源泉利子 6,324億円②
   うち源泉配当(上場株式等) 5,584億円③
   うち株式譲渡源泉 2,104億円④
  http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/gensen2007/gensen.htm
 個人住民税総額 平成19年度 72,939億円 ⑤
  http://www.soumu.go.jp/iken/kessan_gaiyo_h19.html
 上記ページから市町村普通会計決算の概要のファイル
 所得税=個人市民税×(①-②-③-④)/⑤=130.16×146,988/72,939
      =262.30億円
 となります。

訂正 6/9
 最初に投稿した際には、源泉配当全部を③で控除していましたが、住民税の源泉徴収(特別徴収)があるのは上場株式等のみのため、源泉配当のうち上場株式等のみを控除する計算式に改めました。