2010年4月27日火曜日

ブックセンターいとう

ブックレビューで取り上げる経済学関係の本はブックセンターいとうの東中野本店で買っていることが多いです。東中野本店は中央大学に近いためか政治経済関係の教科書のとなる本がたくさん。
普通の書店ではなかなか手に入らないものもあり、重宝しております。

動画版コメンタリー お金の調達

日野市財政白書平成21年度版の解説です。
今日解説する動画は「お金の調達」(動画へのリンクは
こちら)。
動画中のスライドはこちら(PDFです。)

私が話している部分を青。相方が話している部分を茶色。であらわし、コメントを黒文字で標記します。

3番目(はじめにをいれると4番目)のビデオは歳入についてです。
普通は歳入から説明するものなのかもしれませんが、まず市がどういう仕事をしているのかを実感いただくために、最初に歳出の話をしてその後歳入の話をするという流れにしました。

「日野市ではずいぶんといろいろなことにお金が使われていますね。
 このようないろいろ仕事をするためのお金はどうやってまかなっているのでしょうか。」

「はい、こちらをご覧ください。こちらは平成20年度の一般会計の歳入の内訳です。
 市税などが最も多く335億円と全体の約60%を占めています。
 市民一人当たりにすると約19.3万円という計算になります。
 また国や都からのお金は約140億円。
 それから市の借金である市債が約33億円、
 市の貯金である基金からの繰入金や前の年からの繰越金が約32億円となっています。
 簡単にいえば、この青い部分(市税など)が市内の住民や企業から調達している部分、
 緑の部分が国や都からもらっている部分、
 黄色の部分(市債)が未来の市民が負担する部分、
 赤の部分(基金からの繰入金、繰越金)は過去の市民が負担した部分ということになります。

 予算書や決算書の歳入項目には国や都からの交付金の項目がやたらと細かくあります。

 それを一つ一つ説明していくと、それだけで時間がかかる上に退屈、かつ金額的にはマイナーなので、国や都からのお金ということでまとめてしまいました。

 歳入を分類して説明する際には
 「自主財源 と 依存財源」 又は
 「一般財源 と 特定財源」
 に分けるのが、一般的ですが。ここでは負担元で4つに分けています。

 たぶんこういうわけ方をしているのは今のところわれわれだけかもしれません。
 (要はイレギュラーということ。)
 「市内の住民や企業が負担」+「過去の市民が負担」=自主財源
 「国や都から調達」+「未来の市民が負担」=依存財源
  となると思います。

 実は過去の市民、未来の市民と簡単に書いていますが、過去の分も「市民から」と「国や都から」が混在しており、未来についても同様なのですが、日野市の場合は自主財源が多いので単に市民からとしても大勢には影響なかろうということで、こういう表現としています。

※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。

新党ブームに思う

いろいろな新党が雨後の筍のようにできています。誰が参加するとか、参院選で何議席とか目先の政局の報道が多いようですが、ここは一歩引いて考えてみました。
○自民と民主は同業他社?
 日本の現在の二大政党は自民党と民主党ですが、同じ党でもかなり考え方が違う人がいたり、逆に似ている考えの人がそれぞれの党にいたりします。あえて例えれば同業他社に近い感じがします。
○理念政党か立場政党か
 政治理念で分かれているというよりも、当選時の党勢や所属した組織や個人的縁など、それぞれのその時の立場によって政党が分かれているような感じがします。いわば立場政党ともいえるでしょう。
 これまで自民党は与党という立場という紐帯で結ばれていたものが、結び付けているものがなくなり考え方が違う人が新しい党を作っているという状況かと思います。また両方の党と違う考えの人がまとまって新しい党ができはじめています。
 今後、民主党も分かれて、理念が近い人がまとまっていき、日本の政党が理念政党化してくるのか、立場政党のままなのか。それは私にはわかりません。
○理念の軸をどこに持つか?
 理念によって集まるといっても、政治的なアジェンダは数多くあり、何を理念の軸にして集まるかは簡単ではありません。
 資本主義か社会主義か。資本家か労働者かという軸が大きかったころがありましたが、今はメインの軸ではなくなってきています。(といってもこれにまだ引きずられている人もいます。)
 現在の日本において対立軸を何にするのか。外国との関係が軸になるのか。自由重視か平等重視かが軸になるのか。その点はまだまだ定まっていないように思われます。
 というかまだ”非自民””非民主”という立場で集まっている面がまだ大きいように思います。
 まあ投票する側にもいえることかもしれませんが。
○マニフェストの憂鬱
 マニフェストには何十項目という政策が並んでいます。ある党に投票したからといってその政策全てに賛成して投票する人はまずいません。でもマニフェストの項目のうち自分が賛成するものは約束だから必ず実行されるものと思い、自分が反対するものは反対意見が大きければやらないでもらえるのではないかと思いがちな気がします。つまり、どうやっても投票した側には不満が残ると。
 後から知った情報や情勢の変化により何をするかは臨機応変にすべき部分もあり、マニフェストのあり方が今の形でよいのか?という疑問もあります。
 それではどのようなマニフェストがよいのか。目標を示して、やり方はお任せか。理念だけ示してついてこいか。なかなかよいアイデアが浮かびません。

新城市長のブログで動画版を紹介いただきました。

新城市長が個人的にもブログを作成していますが、そこで紹介されました。
 新城市は環境首都コンテストにも参加しており、今年も5位だそうです。(日野市より遥かに上位)

 職員からの情報で日野市財政白書の動画版を知ったとのこと。

 財政とはなにか 4月23日記事(記事自体は名古屋の乱に思う)
  後者の記事では、「みんなから集めたお金をみんなのために使う仕組み」
  の部分をさらに深掘りして考察しており、ぜひとも多くの方に読んでいただきたいと思いました。
  4月26日の「賢人と呼ばれるまで」の記事も読み応えがあります。お勧めです。