2010年4月19日月曜日

動画版コメンタリー 総務費

日野市財政白書平成21年度版の解説。
今日解説する動画は「お金の使い道」(動画へのリンクは
こちら)。



 動画中のスライドはこちら(PDFです。)

動画の台詞を色文字で示し、解説を黒文字で書いています。今日は総務費の説明の部分を取り上げます。

「その次に多いのが73億円の総務費ですが、これはどういったものですか。」
「総務費は、簡単にいえば市役所を運営するための一般管理費のようなものです。その中身についてはこちらをご覧ください。」

 総務費の説明は難しい。なぜならばその他もろもろだから。
 ここでは一般管理費と表現しましたが、一般管理費という用語は会社員以外にはなじみが薄いかもしれません。
 細かく総務費の中身を見てみると。(下線部はスライドで数字を示した部分)
1総務管理費 61億円(ほとんど!)
 1-1 一般管理費 28.5億円 ~ うち人件費23.7億円、人事管理1.8市庁舎管理1.6億円
 1-2 文書管理費 0.7億円
 1-3 広報広聴費 0.5億円
 1-4 財政管理費 0.1億円
 1-5 会計管理費 0.03億円
 1-6 財産管理費 20.7億円~20.4億円が積立金
 1-7 企画調整費 0.5億円
 1-8 男女平等推進費 0.03億円
 1-9 車両管理費 0.6億円
 1-10 支所費 1.4億円
 1-11 電算管理費 2.8億円
 1-12 多摩平の森ふれあい館費1.2億円
 1-13 諸費 3.9億円 ~ うち還付金2.8億円
徴税費 6.8億円
戸籍住民基本台帳費 3.7
選挙費 0.6億円
統計調査費 0.2億円
監査委員費 0.4億円

となっており、項目は多いけれども金額的に重要なところに偏りがあります。

また総務費の中には年による変動が大きいものもあります。
例えば、積立金は平成17年度が10.4億円なのに対して、平成20年度は20億円もあったり、
 電算処理費が平成17年度は4.7億円だったりします。
 たまたま平成20年に多いものが市の中で重要な位置を占めると思われても困るのですが、今回は割り切ることにしました。

「主なものとしては、職員の給与の23.7億円、基金への積立金の20.4億円、それから税金を徴収するための徴税費の6.8億円などがあります。」
「職員の人件費ってこれぐらいだったんですね。」
「実は民生費や教育費に関係する職員の給与はここに含まれていません。人件費全体についてはこちらをご覧ください。」

ここで人件費が出てきてしまったので、ついでに人件費を紹介することにしました。

人件費については解説が長くなりそうなので、明日以降。

※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。

「予約制乗り合い」安い・便利・経費削減

4月19日 読売新聞 埼玉版

「 乗客のデマンド(需要、要望)に沿って低料金で運行する新交通システム「デマンド交通」が、公共交通の空白地帯を抱える自治体の注目を集めている。路線バスとタクシーの特長を"いいとこどり"した利便性に加え、自治体側の経費削減にもつながるという。電車、バス、タクシーなどに続く「次世代の公共交通機関」として、県内でも定着するか——。

デマンド交通は、乗車場所や目的地、希望時間などの予約状況を取りまとめ、その都度、路線を決めて車を走らせる、いわば「予約制乗り合いバス」。路線バスのように乗降場所を固定した方式や、タクシーと同じく自宅から目的地まで「ドア・ツー・ドア」で運ぶタイプなど様々で、運送規模によって「デマン
ドタクシー」や「デマンドバス」とも呼ばれる。」

 利用者がいなくても走らせる必要のある路線バスより、経費面でも利便性でもメリットがあるのだとか。

 紙面では鳩山町と深谷市の事例が紹介されています。

 タクシーの公共交通としての役割に関する議論は都市計画の世界ではしばらく前からありましたが、最近脚光を浴びているようです。 
人口密度によって、ミニバスがよいか、デマンド交通がよいか、分岐点があるのでしょうね。分析してみると面白いと思います。