今回は財政編の第3回 借金と特別会計について。
縦軸の単位は億円です。
市債とは市の借金のこと。平成13年ごろまでは250億円強で推移していましたが、平成20年ごろまでに350億円まで膨らみました。この大きな原因は臨時財政対策債などの赤字公債の増加です。
赤字公債などについて詳しい説明はこちら(第3回、4回、7回ぐらいを読んでいただけば)。
一般会計以外の特別会計です。国民健康保険の伸びが著しいです。平成21年が減少している理由は不明。
老人保健は後期高齢者医療制度に移行したため、平成20年度で急減しています。後期高齢者の予算規模は20億円代ですが、これはお金の流れのほとんどが広域連合に移ったためであり、市の負担が減ったことを意味しません。
整備が進んできている下水道を除けば全般に増加の傾向にあります。
一般会計以外の主な市の借金も合わせて表示したものです。
病院が急増したのは平成13年に新しい病院が開業したため。一般会計は最初に解説のとおり、土地開発公社は健全化策により市が土地の買取を進めています。
これらの特別会計がどういうものかについては平成18年度の日野市の財政白書(第二編第一章)に詳しいです。
一応財政の概要については今回まで。
次回ここ10年の市政の動きをまとめることで、このコラムの締めとしたいと思います。
2009年6月10日水曜日
日野市民と税金 利子編
日野市にかかわる公的なお金の流れに関する記事の第二回です。
前回紹介した所得税の他に、市民が払っている所得税・住民税が3種類あります。
銀行の利子も所得になりますので、本来であれば所得の多い人と少ない人で税率が違うべきなのですが、一人でいくつもの口座を持っている人も多く、徴税上の手間などの問題から、利子については一律の税率での源泉徴収だけでそれ以上の手続はないことになっています。
税率は所得税と住民税を合わせて20%。
つまり100円の利子がついたら、20円の税金が銀行側で徴収されて口座に振り込まれるのは80円です。
20円のうち15円が国への所得税、5円が都民税になります。
5円分は銀行から預金者の住所に応じて各都道府県に納付されます。
その5円のうち3円が各市町村に配分されます。
ちなみに各市町村へはどうやってわけるか?というと個人の都民税に対して比例配分します。
本来は利子にかかる税金を払った人の住所に応じて配分すべきなのでしょうが、それでは面倒ということで、「個人の都民税が多い=その分預金が多い」という仮定の元に配分しているようです。(一部筆者推測)
前回紹介した所得税の他に、市民が払っている所得税・住民税が3種類あります。
ひとつは銀行などの預貯金の利子にかかる税。もうひとつは株式の配当にかかる税。最後は株式の譲渡益(源泉徴収することを選択した口座のみが対象)にかかる税です。今日は預貯金の利子にかかる税について。
低金利の中、銀行に預けておいても利子はすずめの涙ほどですが、実はその中からも所得税と住民税が徴収されています。銀行の利子も所得になりますので、本来であれば所得の多い人と少ない人で税率が違うべきなのですが、一人でいくつもの口座を持っている人も多く、徴税上の手間などの問題から、利子については一律の税率での源泉徴収だけでそれ以上の手続はないことになっています。
税率は所得税と住民税を合わせて20%。
つまり100円の利子がついたら、20円の税金が銀行側で徴収されて口座に振り込まれるのは80円です。
20円のうち15円が国への所得税、5円が都民税になります。
5円分は銀行から預金者の住所に応じて各都道府県に納付されます。
その5円のうち3円が各市町村に配分されます。
ちなみに各市町村へはどうやってわけるか?というと個人の都民税に対して比例配分します。
本来は利子にかかる税金を払った人の住所に応じて配分すべきなのでしょうが、それでは面倒ということで、「個人の都民税が多い=その分預金が多い」という仮定の元に配分しているようです。(一部筆者推測)
決算書・予算書を見ると、利子割交付金とあるものがそれです。徴税の手間の問題などから一旦都が受け取って市に配分していますが、これは実質的には日野市が受取るべき税金ともいえるでしょう。
そのためかこれは使途が定められていない、いわゆる一般財源となっています。
日野市の平成19年分の利子割交付金は3.05億円ですので、日野市民が都に支払っている税金としては
A×(2%/3%)=2.03億円
国に払っている税金としては
A×(15%/3%)=15.25億円
と計算されます。
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