前回は汚水は利用者負担、雨水はみんなで負担~つまり一般会計からの負担ということを説明しました。とはいえ、特別会計の決算書では汚水と雨水が分かれていません。
国は、維持管理費は70%が汚水、30%雨水。建設費は70%が雨水、30%が汚水という想定で地方財政計画を作ったり、地方交付税の交付基準を決めているようです。
実際はかなり違うようなので、総務省で見直しが行われているよう。
さて日野市の下水道には何にお金がかかっているのか。見てみましょう。
(下水道の収支の詳細は市のHPで公開されています。)
まずは歳入から。
使用料:21.77億円
国から2.27億円 都から0.11億円 ~国や都からのお金はほとんど入っていない。
一般会計からの繰入金 20.48億円
市債(借金)17.19億円
歳出
人件費 一般職14名分 12.63億円
消費税 0.5億円
~ 使用料に消費税が含まれているようです。
21.77億円の5%は約1億円ですが、支払っている消費税が0.5億円あるのでその差額の0.5億円がこの消費税ということと思われます。
下水料金の収集(汚水分) 1.69億円
維持費
うち市が持っている管の管理(汚水雨水とも)1.03億円
都の部分の管理に7.20億円(全て汚水関係)
~ 要は下水処理場に多額のお金がかかっているということ。
建設費(雨水・汚水とも) 市の部分10.55億円
都の部分1.72億円
公債費 元本の返済25.85億円
利子の支払11.72億円
(借金の残高が340億円ぐらいなので平均の利率は3.4%ぐらい)
これを見ると維持費のほとんどが汚水関係に使われていることがわかります。都への負担金が高いと思いますが、38円/立米と決まっているそうです。
一般会計からの20.48億円は(維持費の30%+建設費の70%)になっているかどうかは、人件費の配分が不明なのと、建設費がどの部分をさすか(その年の建設費か、公債費(過去の建設費の負担分)か)が不明なので確認できずでした。
ところで、なぜ確認しようとしたのか?ということですが、
「汚水は利用者負担」となっているがその原則どおりになっているか、ということ。そうでないと、下水道を利用していない人が実は負担しているということになるからです。
汚水の処理をすることで、河川がきれいになり、利用していない人にも利益が生じますが、それは市民の納得の上に行われるべきもの。現状ではその検証もできないということになります。
次回は他の市と比べてみる。
都の部分の管理に7.20億円(全て汚水関係)
~ 要は下水処理場に多額のお金がかかっているということ。
建設費(雨水・汚水とも) 市の部分10.55億円
都の部分1.72億円
公債費 元本の返済25.85億円
利子の支払11.72億円
(借金の残高が340億円ぐらいなので平均の利率は3.4%ぐらい)
これを見ると維持費のほとんどが汚水関係に使われていることがわかります。都への負担金が高いと思いますが、38円/立米と決まっているそうです。
一般会計からの20.48億円は(維持費の30%+建設費の70%)になっているかどうかは、人件費の配分が不明なのと、建設費がどの部分をさすか(その年の建設費か、公債費(過去の建設費の負担分)か)が不明なので確認できずでした。
ところで、なぜ確認しようとしたのか?ということですが、
「汚水は利用者負担」となっているがその原則どおりになっているか、ということ。そうでないと、下水道を利用していない人が実は負担しているということになるからです。
汚水の処理をすることで、河川がきれいになり、利用していない人にも利益が生じますが、それは市民の納得の上に行われるべきもの。現状ではその検証もできないということになります。
次回は他の市と比べてみる。