2010年4月10日土曜日

動画版コメンタリー 使い道を決めるのは難しい

今日解説する動画は「財政とは何?」(動画へのリンクはこちら)。

財政は「みんなから集めたお金をみんなのために使う仕組み」というのを受けての続き。

「行政サービスの中には、保育園や高齢者へのサービスのように、必ずしも、みんなのためのサービスとはいえないものもありますね。
うーん。確かにそうかもしれませんね。でも、長い目で見ればみんな最初は子どもだし、そのうちお年寄りになりますよね。いつ病気になったり、怪我をしたりするかもわからないですし。そう考えると、みんなが安心できる社会を作るサービス、つまりセーフティーネットは、みんなのためのサービスともいえます。
そうはいっても、短期的に見ればサービスの種類によって、誰が恩恵を受けるかは大きく変わります。
そう考えると、みんなのためと一言で言っても、何にどれぐらいお金を使うかを決めるのは難しそうですね

なぜあえてここで、こんな話を挟んでいるか?ということを説明します。

財政を改善する基本は、収入を確保して、支出を抑えることです。税制が地方自治体ではほとんど変えられないことを考えると、財政を改善しようと思えば支出を抑えるという方向にいかざるを得ません。

支出を抑える話をすると、人の懐に手を突っ込んでくるというイメージを持たれたり、逆に事業仕分け人のように一刀両断したりするイメージがあるのかもしれません。

でも実際はそんなに簡単に一刀両断できるようなものはほとんどありません。

もし財政白書に、行政の無駄とか施策のあり方を一刀両断してもらうような、カタルシスを求めて方には正直退屈かもしれません。

この財政白書では至極当たり前のことしか書いていないからです。

財政の健全化はダイエットに似ているところがあります。何か一つを食べれば、あるいは食べるのをやめれば解決するという問題ではありません。日々の食事と運動の積み重ねです。

それと同様に、特定の悪者がいてそれを一刀両断すれば、他のところ(端的にいえば自分)は変わらずに問題が解決するというものではないのです。

実際には利害が異なる人の思いが絡んでおり、解決策を導き出すのは簡単なことではなりません。というか非常に難しいことです。
その難しいことを究極的にはわれわれ自身がしなければならない。
一刀両断してけりがつく魔法の杖のようなものなどなく、解決策は困難な道を粘り強くいかなければならない、という思いが実はこの裏にはあります。

と同時に話し合いが大事というところから、議会や予算の決め方に話を展開するつなぎとしても、この一節をいれています。


行財政改革大綱策定全体会に出席してきました。2

記事の続きです。
○部会わけ。
 私は行政部会に。
 行政部会って何をするのか?という市民委員の質問。
 「財政と人事給与以外のことです。」
 つまり、福祉からまちづくり、ゴミ関係、行政マネジメント、公共施設全般。
 ということでチームも職員7名、市民4名の大所帯になっています。

○自己紹介
 職員のメンバーは企画調整課長を部会長に、福祉政策課、都市計画課、企画調整課、地域協働課、子育て課、学校課。ただし、行政部会の範囲はもっと広いので、話題によって他の課の職員の参加もあるとのこと。
 市民委員は私と健全財政を考える会の代表、それから行政評価システムの市民委員を務められた市民2名。市民委員からは
 「市として目指す方向をしっかりと議論しよう」
 「違う部署でおなじようなことをしているものがあり、そこらへんの整理が必要」
 「お金を稼ぐほうの議論もしたい。」
 「議会もあるなかで市民として何ができるか。議会も市もとらえられない隙間を見ていきたい。」
 「市民は過去の追及に走らず、職員は自分の職責に固まらず、議論をしてほしい。」
 「部署を超えた横通しでみていく視点によるマネジメントが重要」
 などの意見が出ました。

○今後の進め方
 市民委員より
 「第3次行政改革大綱の体系を生かすのか。すでに体系の案があるのか。」との質問。
 実はまだないとの回答。
 行政部会では300程度の改善内容について議論をするというとのこと。次回その内容が出てくるようです。
 私からは「市民委員4人で300の内容それぞれをやるのでは理解するだけで終わってしまうので、もっと大きなあり方を検討するのが、大綱策定委員の役割ではないか。」とお話しました。

 とりあえず、次回はGWあけ。いよいよ始まります。
 

行財政改革大綱策定全体会に出席してきました。

本日 第四次日野市行財政改革大綱策定の全体会に参加してきました。

先日の委嘱式に参加できなかったので、本日がはじめての出席です。
 職員プロジェクトチームとの顔合わせと部会の編成、これまでの行財政改革の経緯の紹介、今後のスケジュールの紹介がありました。
 職員プロジェクトチームは14名。市民委員が8名。事務局が4名。
 職員は係長~課長職層の方。市民委員は60代が5名、現役世代(40~50前後)3名。全員男性。

以下順に。
○企画部長挨拶
 先行きが見えない中でのスタート。第三次行政改革大綱は600の項目を挙げたが、今回は400程度にコンパクトにしていこう。市民と職員の忌憚のないやりとりを。職員は部署を背負わないで自分の考えを出していってほしい。

○市民委員と職員プロジェクトチームメンバーとの顔合わせ。

○行政管理チームマネージャーから行政改革大綱のこれまでの経緯などの説明
①背景と財政上の課題の説明
 ・財政状況が厳しいこと。 その中でも将来世代へのつけを抑制する必要がある。
 ・地方分権、環境問題、市民要望の多様化を踏まえなければならないこと。
 ・歳出面の課題として
  ・国保等への繰出金の増加(滞納が課題)
  ・施設の改修(庁舎、体育館、クリーンセンター)
  ・人件費の縮減 ~ 市長の声としてさらに100人縮減を目標に検討という話もあるとか。
②第一次行財政改革大綱以来の経緯
 以下は資料を見ての私のコメント
 ・資料を見ると、第1次(平成8年策定)は自治事務次官通知(行政改革推進のための指針の策定について)に基づいて作られたようです。
 ・第2次は平成11年の財政非常事態宣言に基づき自主的に作成。
 ・第3次は総務事務次官通知(行政改革の推進のための新たな指針の策定について)が背景にあるようです。

 市民委員から、行財政改革の効果について、削減人数・効果額の表示の仕方に疑問ありとの意見。
 削減人数は純減ではないそうで、効果額は例えば民間委託をしたら、削減人数×一人当たり人件費で計算しており、民間への委託費用は算定外になっているなど。
 表示の仕方は今回の行政改革大綱の中の一つの課題となりそうです。

③今後の進め方
 ・11月ごろの中間報告が一つのまとめの目標。
 ・市民委員から「予算への反映」について質問。
 ・予算説明会が10月、基本的な締めが12月という説明。
  →次年度予算への反映は事実上難しいのではという気がしました。
 ・今後月2回程度の部会開催で進めていく。

チームわけ以後は記事を分けます。
 

動画版コメンタリー 行政サービスについて

今日紹介する動画は「財政とは何?」。(動画へのリンクはこちら
今日は前回 財政とは「みんなから集めたお金をみんなのための使う仕組み」のところをもう少し詳しく解説した部分です。
 今日も長くなりますが、ご容赦ください。

「みんなから集めたお金というのは、具体的にはどういうことですか。」
「みんなから集めたお金とは、端的にいえば税金のことです。」

正確に言えば、みんなから集めたお金のには使用料や手数料、負担金もあります
さらに特別会計だと保険料のようなものもありますが、話を簡単にするため、「端的にいえば」としました。

国や都からのお金も原資は税金、市債も原資は未来の税金なので、税金という説明でよいかと思っています。

「みんなのために使うというのは例えばどういったものですか?」
「そうですね。例えば、ごみを集めたり、集めたごみを処理したりすること、道路を作ること、小学校の運営、それから保育園なんかもそうですね。」
「どれも私たちの生活に必要なものですね。」
「そうですね。この他にもここでは紹介しきれないぐらい、いろいろなことに使われています。このようなみんなのための活動を公的サービスとか行政サービスといいます。」
行政サービスを行うためには、何らかの形で必ずお金がかかります。そのためのお金を調達したり、調達したお金を配分したりするのが財政なのです。
「財政は私たちの生活を支える大事な役割を担っているのですね。」

ここで紹介したような「みんなのための使うもの」を表す言葉にも実は結構迷いました。
財務省や国税庁では「公的サービス」「行政サービス」「公共サービス」というワードが使われており、また「行政サービス及び公共施設」という説明もありました。

迷った末に「公的サービスとか行政サービス」としてしまっていますが、それ以後は全て行政サービスで統一しています。なぜならば、長くなって台詞としておかしくなってしまうから。
また公共施設をサービスと並列で説明するのはやめよう、と考えました。

「行政サービス及び公共施設」といっている場合は、「公共施設」はハードなもの、「行政サービス」はソフトなものという区別をしていると思うのですが、私は公共施設そのものは利用者としてはそれほど必要としていないのではないかと考えているのです。

道路を使う場合、道路を構成するアスファルトとか白線とか、ブロックとかそのもの自体を欲しているのではなく、円滑に安全に目的地に行けるという機能を欲している。

建物もしかりで、建物を構成する鉄筋コンクリートや屋根材や床材を欲しているのではなく、それらによって構成される空間、より突き詰めればその空間が可能にする活動を欲している。
と思うのです。

公共施設に光を当てると、そのものが存在することが重要なように思われ、そのものの機能の影が薄くなるのではないかと考えたので、ちょっとわかりにくい部分が生じるかもしれませんが、財政の役割や税の必要性の説明においては公共施設を含め、○○サービスという表現に統一しようと考えました。

それではサービスの前につくのは「公的」がよいのか「行政」がよいのか、それとも「公共」がよいのか。
公的サービスと言った場合には、必ずしも行政がやるものに限定されなくなります。

ボランティアやNGOが行う活動はもちろん、通常の企業が行う活動の中にも公的な活動があります。
 ということで「公的サービスをするために財政がある」と説明してしまうと、税金によらずに公的サービスを供給している主体があるという現実と合致しません。

 そういう意味では「行政サービス」といえば間違いがないと思われますので、今回は行政サービスを主に採用しています。しかしそれは無条件に使っているというわけではなく、下記の留意事項とセットになっていると考えています

「行政サービスのために財政が必要」というのは若干トートロジー(同義反復)的な部分があるようにも思います。解きほぐして考えると、
「行政が活動するのだから、みんなが行政の活動に必要なお金を負担する必要がある」
ということになり、極論すれば
みんなのためにならない活動でも行政が行った活動は行政活動なので、
「お上が使うんだから黙って払え」的な感じがして、
なんとなく説明として違和感を感じる部分があります

 そもそも何のために行政サービスを行うかといえば、みんなの役に立つために行うわけで、つまりその役立つ活動は公的サービスであるわけです。

 つまり努めて正確に言おうとすると、「公的サービスのうち行政で行うもののために財政活動が必要」ということになります。「公的なサービスのうち行政が行うべきものは何か?」に対する絶対的な答えはなく、それは別の議論になります。

 行政がやるから行政サービスなんだな、ではなく、公的サービスで何を行政がやる必要があるのか、その負担を含めて常に考えていく必要があるのです。また行政以外も公的な活動を行っていることから、それらとの連携がより今後必要になるということも見えてくると思います。

 なお「公共サービス」という単語は「公共サービス基本法」という法律があってその中で「国や地方公共団体の事務又は事業で特定の者に対し行われる金銭その他の物の給付又は役務の提供、規制、監督、助成、公共施設の整備その他の公共の利益の増進に資する行為で、国民が日常生活及び社会生活を円滑に営むために必要な基本的な需要を満たすもの」
と定義されています。

 この法でいわんとするところの「公共サービス」が上記で説明しようとしている「行政の行う公的なサービス」と一致するのかどうかよくわからないので、法に定める「公共サービス」と混同しないようにこのワードは今回は避けました。