2009年6月5日金曜日

経済学と財政 なぜ経済学か?

新プロジェクト財政と経済学立ち上げに当たって、なぜ経済学か?についてちょっと思っていることを。

○基本が大切

  • 財政学(最近は公共経済学といったりしますが)は応用的かつ学際的分野です。財政学の基礎としてはミクロ経済学やマクロ経済学があり、金融論や経済学以外の行政学や法学との関連もあります。
  • 基礎となる領域の知識がなくても、財政用語を理解すれば市の財政状況を理解することは可能です。それではなぜ経済学なのでしょうか?
  • 財政について考える基盤をしっかりするためと考えています。
  • 財政についてはいろいろな言説がなされています。国や地方自治体、マスコミ、政党、いろいろなところが財政について論じています。これらの言説は一定の意図を持っていたり、よく聞くと論理的な整合が取れないものもあります。
  • 世の中に流れているいろいろな情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えていくことが必要です。(私は財政リテラシーと呼んでいます。)
  • 本格的に経済学を学ばないと財政はわからない、というわけではありません。いろいろな言説を幅広く読み、ロジカルに考え、世の中の状況と照らし合わせて考えていけば、経済学を知らなくても問題ありません。
  • しかしながら中学校の公民の教科書レベルでも知っておけば、すべて自分の頭で考えるよりはずっと楽です。
  • 荀子の中に「吾嘗終日而思矣 ,不如須臾之所學也(我、かつて終日思うも、しゅゆの学ぶ所にしかざるなり)」とあります。「かつてわたしは、一日中考えにふけったことがあったが、ほんのしばらくの学習のほうがすぐれていることがわかった。」ということ。荀子といえば性悪説ばかりが有名ですが、学習することの大切さを唱えた人でもあります。
  • それはともかく、世の中教科書通りにいかないものですが、まずは基本あっての応用。一度基本的なことを学ぶことはまったく無駄ではないと思うのです、一度基本的なことを学ぶというのもよいことではないかと思っています。

○基本は難しい

  • 経済学は応用的なものよりもむしろ基礎的なものの方がとっつきにくいようにも思います。
  • 自然科学や工学は簡単なものから複雑なものに組み上げていきますが、経済は身近なものから入ってそれを分析していくという方向にあるので、基礎的なものが必ずしも理解が簡単なものとは限りません。
  • 特に基礎的なところは数式が頻出することもあり、応用的分野の方がとっつきやすいということがあります。

○編集方針

  • 経済学は広く深い学問なので、①ニュースに関連した話題の解説、②それに関連する基礎知識 ~解説しきれない場合はHPや本の紹介 ぐらいを考えています。
  • ネタはまだ考えていないので、めったに更新されないかもしれませんがご容赦です。