名古屋市シリーズ もう一本
4月10日 中日新聞
12日に告示された名古屋市長選、民主の推薦する河村たかし氏(60)が掲げる「市民税の10%減 税」に関する議論が白熱しているとのニュース。
「先に減税ありきで税収を減らすことで役所の無駄をあぶり出し、消費促進などの経済効果もあるとアピールするが、ほかの出馬予定者は実現性に疑問符を付ける。 河村氏の構想では、個人・法人市民税(09年度見込み2355億円)の10%を減税する。個人は1人年間1万5000円、法人は1社10万円程度、負担が軽くなる計算だ。 」
反対論としては「▽もともと納税していない低所得者層に恩恵がない▽財政に余裕ありと見なされ国や県の補助金を削られる▽起債も制限される▽財源はどうする−など。」
衆院総務調査室によると、「減税しても、起債制限や補助金を削られる法的な根拠はない。起債は以前は制限されたが、3年前の法改正で、減税しても総務相の許可があれば可能になった。」
市職員が懸念するのは補助金の方だ。補助金は市幹部が中央官庁に陳情して付けてもらう政治的な側面がある。減税したら「そんな余裕があるのなら補助金は要らないでしょ」と門前払いされるのではないかと。
ニュースに関してランダムにコメント
地方分権といいつつ、歳入については(法令上はともかく)ほとんど自治体の裁量の余地がないというのが、日本の現状であり、問題点といわれています。国の方針によって突然住民税が減税される一方で、自分が変えるのはたった10%でも大変というのはまさにこの点を象徴しているようにも思うのですが。
企業誘致のための一定期間固定資産税を減免したりというようなことはよくあるのですが、市民を誘致(?)するために住民税を安くするという話は聞いたことがないのですが。なぜでしょうねぇ。まあ個人の場合住民税の安さで住むところを決めるわけではないからでしょうかね。 逆に「高い住民税を払っても住みたい。」と思われる町を作ることが重要なのかも。