2009年8月16日日曜日

夕張市、「自治体クラウド」挑戦 IT先進役に

Nikkei 8/16記事

「財政再建中の夕張市が、道内自治体のIT(情報技術)先進モデルになりつつある。システム改革を今年度から矢継ぎ早に打ち出し、最近脚光を浴びる「自治体クラウドコンピューティング」を実践しつつある。より少ないシステム経費で職員不足を補い、行政事務を効率化するための苦肉の策だが、同様の悩みを抱える他の自治体から注目が集まる。 」

 通常のシステムだとソフトとデータが市役所にあるコンピュータに収まっていて、制度が変わるたびにソフトの改良をしなくてはならないのですが、クラウドになると日本の(世界の?)どこかにあるコンピュータ(特定のものとは限らない)上のソフトとデータを通信回線を通じて利用できるようになります。そうすれば、それぞれの市でシステムを改良しなくても外部のデータセンターでソフトを入れ替えれば対応できるようになります。

 このブログやGoogleマップのように、パソコン上に編集ソフトや地図データはなくてもネットを通じて使えるというのと基本的には同じ考え方。ちなみにクラウドとは「雲」のこと。 データやソフトがどこにあるか意識しなくてもよい。というところからきているようです。以前の関連記事はこちら(記事)参照。

 クラウドにするには慣れ親しんだ専用ソフトから操作が変わるため職員が改めて習得しなければならない操作があり、やや不便な面もあるようですが、夕張市の場合はそうもいっていられないのでしょう。危機的な状態にならないとなかなか変われないという面があるのでしょうが、将来的にコストが安くなるものでしたら是非取り入れていった方がよいものと思います。

 夕張はものすごく大変な状況ですが、逆にそうだからこそいろいろ先進的な動きが出てくるのかもしれません。
 ちなみに夕張市は視察の際に一団体1万5千円の料金を取るとのこと(7~8月限り)。
 一団体1.5万円ではペイしないと思いますので、一人1.5万円を取れるような「先進的な取り組みでお金が取れる市」を目指すというのも一つの方向かもしれません。