杉並区は1999年から財政白書を発行しています。
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/library.asp?genre=203010
いままで調べた中では一番最初に発行しているかも。平成20年で10回目です。
○構成
・財政状況の分析(普通会計決算)
・財務諸表による分析
・事業別コスト計算
・ABC分析
・新しい財政健全化指標
財政状況の分析はスタンダード。 事業別コスト計算以下が特徴。
新しい財政健全化指標については今年は言及している市が多いです。
○参考になる説明
・歳入の内容と一般財源をひとつのグラフに統合。(折れ線の色が同じで見づらいところが残念)
・健全化指標の経緯について丁寧に説明がされています。
○分析の視点の特徴
・区債の残高の圧縮を大きなテーマとしています。
・事業ごとのコスト計算については、6つほどの事業を選択しています。(毎年いくつかのテーマを入れ替えているよう。) ごみ処理のコストについてはどの市町村でも課題となるので、いろいろな市で作って相互に比較できるようにできればよいですね。
○興味深く思ったこと
・平成18、19と区債の発行をしていない! 経常収支比率70%台の財政力だからできるのでしょうかねぇ。 比較的財政状況がよいときに借金を減らしておけば、今のような情勢では役に立つでしょうね。
・有料駐輪場事業 収入でコストのほとんどを回収!(6.9億の費用6.6億の収入)
しかも放置自転車が9千台から2.6千台に減少!
・ABC分析とはActivity-Based Costingの略。
ABC分析をGoogleで引くとパレート図による要因分析が紹介されていますが、それとは別。
活動基準原価計算で調べると出てきます。 ~私も説明できるほど理解してません。。。。
徴税コストの分析で滞納のないものは一万円あたりのコストが143円なのに滞納分は1100円にもなるというあたりが参考になって興味深い。