京都市の「財政のあらまし」 平成14年から発行しています。
平成19年度決算版はファイルを4つに分けて内容を充実させています。
第一章「財政とは」は、スタンダードな構成。他の政令指定都市との比較がされています。
(大阪市の飛びぬけた状況の悪さが目立ちます。)
http://www.city.kyoto.jp/rizai/shukei/aramasi/index.html
また第3章で「地方分権改革の動向」として、三位一体改革の内容などを詳しく説明しています。全国的に共通する内容なので、どの市も参考になると思われます。 P29 「国庫支出金を削減し,地方税への3兆円の税源移譲が実現しました。しかし,削減された国庫支出金の中身を詳しく見てみると,単に補助率を引下げたものが多くを占めています。これでは,国の地方への関与は残ったままで,地方の自由度が拡大した とは言えません。」とはまさにその通りで、今回の改革での問題点の一つです。
ちなみに単なる補助率の削減ではない実質的なものは10%に過ぎないのだとか。
また財政指標について政令指定都市(おおむね70万以上)と中核市(おおむね30万以上)、特例市(おおむね20万以上)
と日野市の属する類似団体(Ⅳ-3類型)の平均値を比較すると
政令指定 中核 特例 Ⅳ-3
財政力指数 0.72 0.82 0.90 1.02
経常収支比率 97.8 94.2 91.3 90.9
一人当たり地方債 79.5万 39.2万 33.8万 25.8万
とどの指標を見ても、都市の規模が大きくなり、権限の移譲がなされるほど財政が苦しくなる傾向にあるようです。
京都市の資料の中で、政令指定都市が府や国のやるべき事業を行うことによる負担が4217億円なのに対し、財政的な措置が1461億円というものがあり、そういったところが影響しているものと思われます。
ちなみに京都市は京都府の人口の半分以上を抱えるのですが、道府県税はそのまま京都府に入るようになっているようです。