2009年7月24日金曜日

カリフォルニア州財政危機2

サーチナニュース 7/23
http://searchina.ne.jp/
 原田武夫氏執筆記事
 以前紹介した記事の続きです。

 前回記事の段階では、予算案が議会に否決された段階でした。その後
 「7/20、米国カリフォルニア州のシュワルツネッガー知事と州議会の共和・民主両党の幹部は、約260億ドルの財政赤字解消に筋道をつける予算案の成立で合意した。」とのこと。削減された歳出予算が認められたようです。
 また、「米国政府によるカリフォルニア州の救済による回避」という観測もあるようですが、この記事では「連邦政府も多額の借金があり、カリフォルニア州同様財政難に陥っている多数の州(46州がデフォルト状態という説も!)を救済することは無理」との見解。 46州とは・・・・・。
 
 ちなみに今回成立した150億ドルの予算の削減には刑務所予算の削減も含まれ、なんと2万7千人にも及ぶ囚人の判決を繰り上げて早期に自宅に戻らせるとか。やることが極端というかなんというか、ちょっと今の日本では考えられないですね。
 
 ちなみにアメリカは異常に受刑者が多い。日本は平成19年度で約7万人、アメリカは230万人!(約100人に一人。ちなみにカリフォルニア州は約15.8万人(人口約3500万人))。
 割合としてはちょっと前の日本の生活保護率より少し少ないぐらいです。

 アメリカの州の財政は資本的支出以外の経常的な支出については均衡予算のルールがあり、要は税収が足りないからといってその分借金をするということが難しいようになっています。また増税についてもカリフォルニア州では住民投票での承認が必要で、歳入も簡単に増やせないという事情があり、それが財政運営を厳しくしている面もあるようですが、一方で財政規律を形作っているともいえそうです。(この節 白川一郎著 自治体破産を参考にしました。)

2009年7月23日木曜日

上越市財政読本

今日は新潟県上越市の紹介。
 上越市は10年ぐらい前に、行政分野別に6人の副市長(公募だったかな?)をおいたことで話題となったこともあります。
 
 財政については下記ページで紹介しています。
http://www.city.joetsu.niigata.jp/contents/city-info/zaisei/index.html
 タイトルは「上越市財政読本」 財政とは何か・財政の仕組みについてと予算を中心に説明しています。
 特に5ページまでの財政制度の解説は簡潔で要点をとらえており、非常にわかりやすい。
 財政規模は人口20万人に対して、一般会計で1034億円とかなり大きいことがわかります。
 (日野市は17万人で500億+αぐらい)
 一方市税は日野市と同じぐらいあります。(法人税は日野市より多い!)
 ちなみに財政運営のスケジュールなどもHPで発表されています。

2009年7月22日水曜日

自治体システム ネットでソフト共有

日経新聞 7/19

 現在市町村が別々にソフトをITメーカーに発注していますが、今後総務省はインターネット経由でソフトを共有する「クラウドコンピューティング」によりソフトの共有化と、導入経費の軽減を目指すとのこと。



 地方分権改革推進委員会の第4回でも、わずかな制度改革でもコンピューターのシステム変更が強いられ、多額の改修費用を強いられるという問題が指摘されています。

 http://www.cao.go.jp/bunken-kaikaku/iinkai/kaisai/dai04/04gijishidai.html

 (上記リンク、資料3露木委員資料参照)



 こうした取り組みが市の財政にプラスになるとよいですね。注目すべき取り組みと思います。

  

2009年7月21日火曜日

地方財政プラスアルファ 経常収支比率4

地方財政プラスアルファ 経常収支比率 その4
 前回に引き続き具体的な行政のアクションと経常収支比率との関係について


2.学校を建て替えました
 1)作る年の話
  建物などの投資的な費用は、臨時的なものですので、経常収支比率の分子にも分母にも影響を及ぼしません。

 2)その後の年の話(歳出面)
  ①維持管理費
   通常新しい建物になると修繕費などが減るはずですが、新しい設備が入っている場合(例えばクーラーが入るとか)は逆に水光熱費が増えるケースも考えられるので一概にはいえません。
  ②公債費
   市債の借入なしで作った場合には影響がありませんが、借入を起こした場合には後年の経常収支比率を上げる方向になります。

 3)その後の年の話(歳入面)
  ①地方交付税
  地方交付税の算定根拠となる基準財政需要額を構成する要素として、学校の児童・生徒数、教室数、学校数があります。
  建て替えても児童や生徒の数が増えるわけでもなく、学校の統廃合をするとむしろ減る方向になります。 (小学校が1校減ると800~900万円ぐらい基準財政需要額が減る)

 学校に限らず、建物(福祉施設や文化施設など)を作っても基準財政需要額は変わりません。(特別交付税で考慮される可能性はありますが、特別交付税は経常一般財源ではない。)

 4)道路との違い
  費用を支出した年とその年以後の歳出の面では、道路も学校その他の建物も同じ扱いですが、交付税措置や道路特定財源などのため、同じ投資をした場合は道路を作った方が経常収支比率の面では有利になります。実際の歳入の面でも同様です。
 交付税措置や特定財源、経常収支比率だけで財政運営をしている市はないとは思いますが、道路だけ特別扱いされていることによるインセンティブ(より道路に費用をかけようという)が働いてないとも断言できないように思います。

2009年7月20日月曜日

Yahoo、Google 「市 財政白書」ランキング

7/14現在の「市 財政白書」検索ランキングを当ブログ図書室に掲載しました。
 http://sites.google.com/site/siminzaiseihakusho/Home/ranking
 行の高さがそろわないのはご容赦ください。
 こちらの方は、半月に一回か月に一回ぐらいどれかを更新しようと考えています。
 ちなみに今回の検索ランキングでは八王子市が2冠を達成しました。当ブログと図書室もランクインしています。
 こういうランキングを載せているので、やや自作自演っぽいところもないではないですが

 ランキングについては当ブログにはよほど大きい動きがあるか、ネタ切れのときにのみ記事を出すこととします。

2009年7月19日日曜日

大阪市財政資料

先日ニュースで取り上げた大阪市です。
 大阪市の財政資料の中では「大阪市の財政の現状」をまず読むのがよいかと思います。
http://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000041347.html
 この中では、大阪市の財政が苦しい理由として、昼間人口が多くその分行政需要が大きいこと。
 早くから都市基盤を整備してきた結果、施設の更新時期が来ていること。府や国からの還元が少ないこと。
 をあげています。

 一方ベッドタウンの市は「市民が外で稼いだ法人税収は入らず、住民であることによる需要は100%かかる」思っているでしょうし、また昭和40年代以降人口が急増したところは「多額の投資が後から必要になりそれが財政を圧迫した」(八王子市など)という見方をしているところもあり、「市外の人が稼ぐ法人税収が入り、既に都市基盤が整備されている」大阪市は財政的には有利なのではないか?とも思われます。
 上記の条件は横浜市と基本は似たようなものであり、その差がどうして生じたかをちゃんと分析することが必要ではないかと思われます。
 資料を見る限りの個人的な感じとしては、①大阪都市圏の活力の減退(市民税の税収が15年前より横浜は増えているが大阪は15%も減っている。)  ②他の政令市と比較して保護率が圧倒的に高いこと(横浜市の3倍) ③職員数が非常に多い状態を長年続けてきたこと(近年大幅に減らしてきているがなお圧倒的に多い。)
 が原因として大きいのではないかと思います。

2009年7月18日土曜日

地方財政プラスアルファ 経常収支比率3

地方財政プラスアルファ 経常収支比率 その3
 今回から具体的な行政のアクションと経常収支比率との関係について


1.道路を作りました
  道路を作る費用は、臨時的な費用であり、そのための補助金や借入金も臨時的なものですので、経常収支比率の分子にも分母にも影響を及ぼしません。 以上、ちゃんちゃん。
   ・・・・・・ではありません。それは道路を作った年の話。

  道路ができた後の年はどうなるかというと、その財源とその市が地方交付税の交付団体かどうかによって違いが出ます。
  借入金なしで作った場合
   ~ その年以後の道路の維持管理のお金は経常収支比率の分子の部分になりますので経常収支比率が増える方向に動かします。日野市の場合は道路の維持費は年間約6千万。道路延長は約450kmなので100mぐらい作っても維持修繕費という意味では大きな影響はありません。(1kmあたり13.3万円ぐらい)
  借入金で作った場合場合
   ~ その年以後の利払い及び元本の返還のための費用が、経常収支比率の分子の部分になりますので、上記より大きく経常収支比率を増加させることとなります。
  一方、道路特定財源に基づく国などからのお金があります。(平成19年度は自動車重量譲与税、地方道路譲与税、自動車取得税交付金)これらは道路面積及び道路延長により比例配分されるため、道路が増えればその分これらの金額も増えることになります。道路特定財源といいながら、実は経常収支比率の分母である「経常一般財源」を構成するため、経常収支比率が減少(つまり改善)する方向に働きます。
 ちなみにこれらの金額の合計額は平成19年度で約7.8億円。。。?
 ということは、道路を作ると、分母の方の増え方が大きい→経常収支比率がよくなる、ということですかね?(他の市も同じ割合で道路を増やしていれば増えませんが。)

 日野市のように地方交付税の不交付団体はここまでなのですが、多くの市町村は上記に加え地方交付税が交付されています。地方交付税の元となる基準財政需要額は、道路の面積や小学校の数などに応じて計算されますが、例えば平成20年度の基準財政需要額の計算では道路の延長1kmあたりの単位費用は26.2万円。つまり道路を1km作るとそれだけいろいろな費用がかかるので、26.2万円分、市に渡すお金を増やしましょうということ。
 地方交付税は経常一般財源なので、経常収支比率を改善する方向に動かすことになります。

まとめていうと。
 ○道路と作ると維持管理費及び公債費(借入金で作った場合)の分 経常収支比率が悪化します。
 ○一方道路特定財源と地方交付税(交付団体のみ)が増加する分 経常収支比率が改善します。
  トータルした場合、経常収支比率がよくなる場合も悪くなる場合も考えられます。
   直感としては公債費を入れた場合は悪化し、そうでない場合は±0かやや改善すると思われます。

 明確な結論がでなくてさえないコラムですねぇ。。。