2009年10月3日土曜日

決算書を読むシリーズ 道路と街路

道路の費用は土木費に含まれます。
 土木費は決算書では
 1土木管理費
 2道路橋梁費
 3河川費
 4都市計画費
 5住宅費
 に分けられています。
 このうち道路橋梁費は4.6億円なのですが、実はここで終わりではありません。
 実は都市計画費の内訳は
  1都市計画総務費 2区画整理費 3街路事業費 4町名地番整理費 5下水道費
  6公園管理費 7公園整備費 8緑化費
 があり、街路事業費2.8億円も道路の関係の費用になります。

 じゃあ、道路と街路の違いって何か。ここからが今日の話のメインです。
 端的にいうと、道路事業は国土交通省の「道路局」の所管、街路事業は国土交通省の「都市・地域整備局」所管という違い。 原則としては既成市街地の都市計画道路を整備するのが街路事業となっていますが、具体的には「協議」のうえ決まるようです。
 (参考HP 香川県都市計画課)
 こんなところまで、中央官庁の縦割りが下りてきている典型的な事例かと思います。
 ちなみに、どちらも道路に関わることなので、市の中での役割分担は基本的には両方とも「道路課」の管轄となっています。
 都市計画課は、”道路の計画そのもの”と”交通安全推進活動”が役割となっていますが、後者についてはややこしいことに、「道路橋梁費」に分類されています。
 
 ちなみに道路の維持費は年間約6千万円。
 延長は447.7km、面積は235万㎡なので単純計算すると、1mあたり年間134円、1平米あたり25円かかる計算になります。

市民財政白書を作る 老人保健特別会計の仕組み

平成20年度から後期高齢者医療特別会計がスタートしていますが、平成19年度までは老人保健特別会計でした。清算の関係で平成20年度にも項目は入っていますが。
基本的な構造は、後期高齢者の仕組みと似ています。
老人保健特別会計を広域連合に置き換えると、
 ・国や都から補助をもらっていること
 ・国保やその他の健保組合から基金を通して補助をもらっていること
 は同じ。
 違うのは、市の補助が直接ではなく一旦市の特別会計を通して広域連合にお金が出ていること、また市民からも市の特別会計に保険料が支払われていること。
 ちなみに市からの負担は、後期高齢医療特別会計に対して10.6億円なので、結果として負担が増えています。本来は市民からの負担もあるし、制度的に±0ぐらいのはずだったのですが。
 ここらへんの仕組みは複雑でよく理解しきっていません。
 財政白書の各論編で紹介できるかもしれませんが。

2009年10月2日金曜日

日野市の平成20年度決算 HPに公開

日野市のホームページに20年度の決算が公開されました。
http://www.city.hino.lg.jp/index.cfm/6,62977,157,1629,html

 一般会計と特別会計です。
 財産に関する調書があれば、決算書の内容そのままです。
 
 いろいろな市を見ていますが、決算書を全部載せているところは決して多くありません。
 是非活用しましょう。

環境首都コンテスト関東地域交流会に参加します。

5月に表彰を受けた環境首都コンテストの関東地域交流会が11/12に東松山市で行われます。
 日野市健全財政を考える会も参加予定です。
 プログラムはこちらのページ。

 表彰についてはこちら
  ・ブログ記事5/17。
  ・日野ケーブルテレビ
  ・環境首都コンテスト

 さて、財政がどうして環境なの?という疑問があろうかと思いますが、5月に表彰に来てくれた山田さんによると、サステナビリティのベースラインというのがあるそうで、それは
 ①環境面のサステナビリティ
 ②社会面のサステナビリティ
 ③経済面のサステナビリティ なのだそうだ。
  そのうちの経済面のサステナビリティに関するものということで、財政を考える会が表彰を受けたということのようです。

 よくわからない言葉がいろいろ出てきましたが。
 サステナビリティというのは最近よく使われる言葉ですが、持続可能性という意味。
  例えば、借金を返すために借金を重ねて残高が累増していくのは、長期間続けられるかもしれないけれどもいつかは破綻する。例えば資源を自然が再生するスピード以上に浪費すれば、いつかはなくなってしまう。 そういう、いつかは続けられなくなるときがきてしまうようなものは「サステナビリティでない」というような使い方をします。

 ボトムラインというのは、利益や損失を表す最終行が語源。
 語源からもわかるように企業の環境会計とか、CSRからの言葉で、トリプルボトムラインというのは企業活動の評価に経済面だけでなく、環境面、社会面も含もうという意味がこめられているようです。 

決算を読むシリーズ 個人住民税

市の歳入の大きな柱が市税です。
平成20年度の歳入540億円のうち、約302億円を占めています。
そのうち最も多いのが個人の市民税で132.1億円。これは前年度の130.1億円よりやや増えています。
昨年度は後半から景気の落ち込みが激しかったのですが、住民税は1年課税が遅れるため、その影響は出ていません。

つまり平成19年度の所得に基づく所得税(国の税金)は翌年の3月15日(平成19年度中)までに支払いますが、住民税はその申告書に基づき平成20年度に徴収されるため、平成20年度の景気の落ち込みは平成20年度の個人の住民税の税収には影響しないということになります。
それが影響するのは今年度(平成21年度)なので、今年度の決算が心配です。

ちなみに平成20年度の課税標準(つまり住民税の課税の対象となる所得)は約2270億円とのこと(事務報告書より)。
人口一人当たりに直すと、130万円ぐらいということになります。

2009年10月1日木曜日

市民財政白書を作る 後期高齢者医療の仕組み

介護保険に続いて後期高齢者医療です。

後期高齢者医療は東京都後期高齢者医療広域連合により運営されています。
各市町村の特別会計から広域連合へ負担金が支払われます。③
特別会計の歳入としては、保険料12.2億円(①)、市の一般会計からの繰入10.6億円(②)があります。
 市の決算書からはここまでしかわからないので、ここからは広域連合のHPから分析。
 
 昨年度の広域連合から医療機関への支払は7,687億円(⑥)。
 その原資としては、各市区町村の特別会計から総計1645億円、国と都からあわせて2624億円(④)、基金から3559億円(⑤)となっています。その基金の元をたどっていくと国民健康保険とその他の健保等から拠出された資金となります。
 ちなみに、日野市の負担は21.8億円、仮に1645億円に対する日野市の負担の割合が、日野市民に関わるところと想定した金額が青文字の金額です。
 日野市民分の後期高齢者の医療費101.9億円、それに対する国や都の補助が34.8億円、他の国民健康保険や健保等からの負担が47.2億円。と推計されます。
 なお、平成19年度の老人保健特別会計からの医療費支払が99.7億円なので、上記の医療費の金額はほぼ日野市民の医療費にリンクしていると思われます。

決算書を読むシリーズ 事務報告書

日野市の決算書は一般会計と特別会計が合冊なので全部で750ページ以上あり、「おおっ」と思うほどのボリュームですが、実は決算書だけではどうしても欠けてしまう情報がある。
決算書はお金をいくら使ったかはわかるが、それで何ができたかというのは直接には知ることはできない。
そこで出てくるのが事務報告書。市によっては違う名称がついているかもしれませんが。
図書館にいけばそろそろ平成20年度の分も出ているかもしれません。
あと統計書もあると便利。市によっては統計書の内容がほぼHPに載っているところもありますが、日野市は有料の配布をメインとしているためか、HP上での統計データはあまり充実していないようです。一部3000円と高いためか平成20年刊は4部しか売れていない(これも事務報告書に書いてある。)ので、HP上で公開してしまっても一緒のような気もしますが。

決算書の数字にあわせ、報告書などのデータもあわせながら見ていきたいと思います。