財政白書を作るの各論編です。作るといってから20日ほど経過してしまっていますが。
初弾として、下水道を取り上げます。
○なぜ下水道を取り上げるか。
まずは、日野市が下水道の借金が多いことがありますが、もう一つは他の市でも下水道が課題となっているところが多いのではないかと思ったことです。
○全国的な状況
日野市は下水道は特別会計になっていますが、これらは総務省では「地方公営企業」として扱われています。
ここからは総務省の地方公営企業年鑑のデータにより、全国の状況を見ていきます。
平成19年度現在で下水道事業者は3701、なんと市町村の数より多い。公営企業のうち40%を占め、最も数が多くなっています。これらの事業者で日本の下水道の処理の90%を行っています。
財政規模は合計で約7兆円(6.98兆円)、前年度の6.37兆円より大幅に増えていますが、これは金利の高いものの繰上償還が行われたため。
下水道関係の企業債の残高は32.3兆円と地方公営企業全体の55%、国民一人当たりに直しても25万円になります。また一般会計からの繰入も1.9兆円(うち赤字の補てんに1.3兆円、投資に6100億円)となっており、地方の財政に今後大きな影響を与える要素となっています。
○日野市はというと
下水道事業特別会計の決算規模はここ5年ぐらいは53~60億円ぐらい。一般会計の財政規模の10%程度となっています。下水道の課題は財政規模というよりも、借金で平静20年度末現在約330億円であり、一般会計全体の借金と同じぐらいの額になっています。
また繰入金は年に約20億円ぐらいと、市の財政に与える影響が大きいものとなっています。
2009年12月21日月曜日
2009年12月20日日曜日
名古屋市、市民税10%減税へ 審議やり直し市長案可決
ブックレビュー 民主主義の未来
久々のブックレビュー 「民主主義の未来」ファリード・ザカリア著 阪急コミュニケーションズ
図書館で借りました。市民参画の本って分類は何になるんでしょうかねぇ。
政治?行政?社会学? 図書館でも本屋でもなかなか探すのに苦労します。
ということで直接市民参画に関係するわけではないですが、面白そうなので借りてみた。
内容は大きく2つ、全体の3/4ぐらいを使って主に歴史的なこと。
我々はつい自由と民主主義とセットで考えがちですが、自由主義なしで民主主義(の制度)だけを持ち込むと多数による専制になる危険性があること、自由主義に基づく民主主義となるためには豊かさが必要であることを指摘しています。
最後の章で1970年代以降のアメリカの政治が国民から信頼を失っていることをあげ、その原因が民主的な制度から来ていることを指摘し、民衆からの圧力から独立したエリートの必要性を唱えています。
いろいろと面白く勉強になり、かつ読みやすかったのでお勧め。
前半と後半からなるほどと思った部分を引用します。
「(資源国が豊かでありながら自由にならないことについて) 安易に金を得る国は政治的には未成熟である。あぶく銭が手に入るなら、政府は国民から税金を徴収する必要がない。政府が課税するときには公共サービス、アカウンタビリティ、立派なガバナンス、さまざまな市民権や代表権などの見返りを与えなければならない。現代社会では課税権と代表権との折り合いをつけることで政府は合法性を認められる。」
日本は資源がないからだめという人もいますが、資源がないから自由になれるという面もあるということ。
「(アメリカでロビイストや利益団体の力が大きくなった理由として) アメリカ人の多くは議会を日常的に監視する時間も関心も趣味もない。しかしロビイストや政治活動家は議会の監視を怠らず、彼らの代弁するグループが連邦予算と法律の面で厚遇されるように働きかける。」
アメリカ人のところを日本人に書き換えても最初の一文は当てはまりそう。また軍服に使われていた羊毛が戦略的軍需品であるとして1993年まで農家に1億ドルの補助を出し続けていた例を挙げ、
アメリカ政府は「白骨化した事業を大量に冷凍した巨大な塊」との指摘を紹介しています。
またカリフォルニア州の住民投票の例を挙げ、住民投票によりこれまで立法の過程で反対派を含めた議論をしていたものが、YesNOの投票になってしまったため、立法化のプロセスがすさんでしまったと解説。
「君主が専断的な命令が支配したら政治は機能しなくなるように、民衆も君主と同じようにふるまったら政治は機能しない。」
というのにはなるほど。ちなみにカリフォルニア州では財政に関するいろいろなことが住民投票で決められて制約条件が生じ、現在の財政難につながっているようです。
(今回から文字のサイズを大きくしてみます。 これまでのも必要に応じて大きくします。)
図書館で借りました。市民参画の本って分類は何になるんでしょうかねぇ。
政治?行政?社会学? 図書館でも本屋でもなかなか探すのに苦労します。
ということで直接市民参画に関係するわけではないですが、面白そうなので借りてみた。
内容は大きく2つ、全体の3/4ぐらいを使って主に歴史的なこと。
我々はつい自由と民主主義とセットで考えがちですが、自由主義なしで民主主義(の制度)だけを持ち込むと多数による専制になる危険性があること、自由主義に基づく民主主義となるためには豊かさが必要であることを指摘しています。
最後の章で1970年代以降のアメリカの政治が国民から信頼を失っていることをあげ、その原因が民主的な制度から来ていることを指摘し、民衆からの圧力から独立したエリートの必要性を唱えています。
いろいろと面白く勉強になり、かつ読みやすかったのでお勧め。
前半と後半からなるほどと思った部分を引用します。
「(資源国が豊かでありながら自由にならないことについて) 安易に金を得る国は政治的には未成熟である。あぶく銭が手に入るなら、政府は国民から税金を徴収する必要がない。政府が課税するときには公共サービス、アカウンタビリティ、立派なガバナンス、さまざまな市民権や代表権などの見返りを与えなければならない。現代社会では課税権と代表権との折り合いをつけることで政府は合法性を認められる。」
日本は資源がないからだめという人もいますが、資源がないから自由になれるという面もあるということ。
「(アメリカでロビイストや利益団体の力が大きくなった理由として) アメリカ人の多くは議会を日常的に監視する時間も関心も趣味もない。しかしロビイストや政治活動家は議会の監視を怠らず、彼らの代弁するグループが連邦予算と法律の面で厚遇されるように働きかける。」
アメリカ人のところを日本人に書き換えても最初の一文は当てはまりそう。また軍服に使われていた羊毛が戦略的軍需品であるとして1993年まで農家に1億ドルの補助を出し続けていた例を挙げ、
アメリカ政府は「白骨化した事業を大量に冷凍した巨大な塊」との指摘を紹介しています。
またカリフォルニア州の住民投票の例を挙げ、住民投票によりこれまで立法の過程で反対派を含めた議論をしていたものが、YesNOの投票になってしまったため、立法化のプロセスがすさんでしまったと解説。
「君主が専断的な命令が支配したら政治は機能しなくなるように、民衆も君主と同じようにふるまったら政治は機能しない。」
というのにはなるほど。ちなみにカリフォルニア州では財政に関するいろいろなことが住民投票で決められて制約条件が生じ、現在の財政難につながっているようです。
(今回から文字のサイズを大きくしてみます。 これまでのも必要に応じて大きくします。)
2009年12月19日土曜日
小松島市わかりやすい財政状況
ニュースでも紹介した小松島市。
財政課のページに 「わかりやすい財政情報「財政の謎?」」 が載っていました。(ページはこちら)
表紙からいきなりこれ。
被り物をしているのは、まさか市長?なぜねずみと虎?しかも関西弁!

これまでの財政説明資料で一番インパクトがあるかも。
内容は全体の収支や借金の話が主で、歳入や歳出の内訳はなし。
将来は毎年少しずつ内容を増やしていくとよいかも。
全般に懸命に噛み砕いて説明しようとしているようすがみえます。(?と思うような説明もありますが・・・)
財政課のページに 「わかりやすい財政情報「財政の謎?」」 が載っていました。(ページはこちら)
表紙からいきなりこれ。
被り物をしているのは、まさか市長?なぜねずみと虎?しかも関西弁!

これまでの財政説明資料で一番インパクトがあるかも。
内容は全体の収支や借金の話が主で、歳入や歳出の内訳はなし。
将来は毎年少しずつ内容を増やしていくとよいかも。
全般に懸命に噛み砕いて説明しようとしているようすがみえます。(?と思うような説明もありますが・・・)
2009年12月18日金曜日
小松島市行革懇:財政健全化へ市長に提言書
毎日jp 12月17日
「市民の代表や有識者計10人からなる小松島市行政改革推進懇話会(会長=松村豊大・徳島文理大総合政策学部教授)は16日、市の財政健全化に向けた意見を まとめた提言書を稲田米昭市長へ提出した。市は提言を加味し、10年2月にも「第2次集中改革プラン」の素案を策定する。」
小松島市といえば、現在議員による財政白書づくりが進められているところ。(関連記事はこちら)
こちらとの関係はどうなっているのでしょう?
記事によると2004年以来赤字決算だとか。2005年には財政危機宣言をしています。(市の財政課のページはこちら)
基金がほぼ0億円というのはつらい。
提言書では、赤字の根源を90年代の建設事業などによる公債費と指摘。対策として、低利子の地方債への借り換えを挙げた。競輪事業については独立採算の原則を貫徹することを要求しているとのこと。競輪事業が赤字で補てんするようでは悲しいですね。
「市民の代表や有識者計10人からなる小松島市行政改革推進懇話会(会長=松村豊大・徳島文理大総合政策学部教授)は16日、市の財政健全化に向けた意見を まとめた提言書を稲田米昭市長へ提出した。市は提言を加味し、10年2月にも「第2次集中改革プラン」の素案を策定する。」
小松島市といえば、現在議員による財政白書づくりが進められているところ。(関連記事はこちら)
こちらとの関係はどうなっているのでしょう?
記事によると2004年以来赤字決算だとか。2005年には財政危機宣言をしています。(市の財政課のページはこちら)
基金がほぼ0億円というのはつらい。
提言書では、赤字の根源を90年代の建設事業などによる公債費と指摘。対策として、低利子の地方債への借り換えを挙げた。競輪事業については独立採算の原則を貫徹することを要求しているとのこと。競輪事業が赤字で補てんするようでは悲しいですね。
2009年12月17日木曜日
ゴミ焼却+下水処理=「エネルギー工場」
朝日新聞 12月16日
「老朽化した大阪市城東区のごみ焼却場「森之宮工場」の建て替え問題で、市はこの工場を2020年までに現地で建て替えることをきっかけに、近くの 「中浜下水処理場」と一体で運用し、エネルギー供給施設として整備する検討を始めた。ゴミの焼却と下水処理場で生まれたエネルギーを効率よく利用して、余 剰分を近くの住宅や企業などに供給していきたいという。市の担当者は「『迷惑施設』と言われがちな施設を有効活用した、全国的にも珍しい取り組み」として いる。」
多摩地域では立川市も小金井市も、そして日野市もごみ焼却場の建替が問題になっていますが、大阪市の取組はゴミ処理施設は迷惑施設というイメージですが、クリーンエネルギーの拠点になればイメージ的にも違うかも。
「市によると、森之宮工場ではごみを燃やしたときに出る年8万トンの蒸気を薬品会社や都市再生機構などに供給し、年5千万円の収入を得てい る。一方、中浜下水処理場では汚泥が発酵するときに出るメタンガスを利用して1日に1万2千キロワット時を発電、処理場内の電力の2割を賄っているが、企 業などに供給するほどの能力はない。 そこで、市は両施設の蒸気やガスのエネルギーを一体的に運用して効率化し、余剰エネルギーをより多く生み出せる施設を整備しようと検討を始めた。」
とのこと。
ちなみに大阪市のごみ焼却場に関する整備計画検討委員会の資料はこちら。
「老朽化した大阪市城東区のごみ焼却場「森之宮工場」の建て替え問題で、市はこの工場を2020年までに現地で建て替えることをきっかけに、近くの 「中浜下水処理場」と一体で運用し、エネルギー供給施設として整備する検討を始めた。ゴミの焼却と下水処理場で生まれたエネルギーを効率よく利用して、余 剰分を近くの住宅や企業などに供給していきたいという。市の担当者は「『迷惑施設』と言われがちな施設を有効活用した、全国的にも珍しい取り組み」として いる。」
多摩地域では立川市も小金井市も、そして日野市もごみ焼却場の建替が問題になっていますが、大阪市の取組はゴミ処理施設は迷惑施設というイメージですが、クリーンエネルギーの拠点になればイメージ的にも違うかも。
「市によると、森之宮工場ではごみを燃やしたときに出る年8万トンの蒸気を薬品会社や都市再生機構などに供給し、年5千万円の収入を得てい る。一方、中浜下水処理場では汚泥が発酵するときに出るメタンガスを利用して1日に1万2千キロワット時を発電、処理場内の電力の2割を賄っているが、企 業などに供給するほどの能力はない。 そこで、市は両施設の蒸気やガスのエネルギーを一体的に運用して効率化し、余剰エネルギーをより多く生み出せる施設を整備しようと検討を始めた。」
とのこと。
ちなみに大阪市のごみ焼却場に関する整備計画検討委員会の資料はこちら。
2009年12月16日水曜日
財政の疑問に答える 補足
財政の疑問の第5回の疑問で
「Q6財政の縮小期にも関わらず 公債費が平成12年以来膨張している理由は」というのがありました。
2001~2006の小泉内閣時代は公的支出が絞られたという印象がありますが、実際はどうだったのかなと思ったので調べてみました。
国民経済計算によると 政府最終消費は2001年の87.66兆円から、2006年には90.94兆円に増えています。
あれ?
ではなぜ財政縮小期といわれたり、実感としてそう感じるのか?
実は政府固定資産形成は2001の24.4兆円 から16.5兆円に減っています。
目に付く公共施設が減っていること、また利害関係者が声をあげたこと(増えているときは声を上げないものですが)が要因ですごい減ったという印象が強く残っているのでしょうか。
ちなみに地方財政の性質別歳出で見ると、増えているのは扶助費と補助費、減っているのは人件費と普通建設費。
端的にいうと、全般としては縮小したわけではなく、建設投資が減ったということのようです。
「Q6財政の縮小期にも関わらず 公債費が平成12年以来膨張している理由は」というのがありました。
2001~2006の小泉内閣時代は公的支出が絞られたという印象がありますが、実際はどうだったのかなと思ったので調べてみました。
国民経済計算によると 政府最終消費は2001年の87.66兆円から、2006年には90.94兆円に増えています。
あれ?
ではなぜ財政縮小期といわれたり、実感としてそう感じるのか?
実は政府固定資産形成は2001の24.4兆円 から16.5兆円に減っています。
目に付く公共施設が減っていること、また利害関係者が声をあげたこと(増えているときは声を上げないものですが)が要因ですごい減ったという印象が強く残っているのでしょうか。
ちなみに地方財政の性質別歳出で見ると、増えているのは扶助費と補助費、減っているのは人件費と普通建設費。
端的にいうと、全般としては縮小したわけではなく、建設投資が減ったということのようです。
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