2010年4月24日土曜日

動画版コメンタリー 衛生費 その他

日野市財政白書平成21年度版。の解説。
今日解説する動画は「お金の使い道」(動画へのリンクは
こちら)。
動画中のスライドはこちら(PDFです。)

「つづいて衛生費について説明します。」
「衛生費の半分以上を占めるのが清掃費、つまりごみ処理やリサイクルのための費用です。
 特にごみ収集関係の費用が多いことがわかります。その他に、市立病院への補助が10.8億円、保健衛生費が11.7億円あります。」

衛生費は、
・保健衛生費(予防接種、母子健康相談、健康診断。市営墓地や火葬場の運営、公害対策等)
・清掃費(ごみの収集と処理、リサイクル、し尿処理)
・病院費
 からなります。
 保健衛生費は非常に幅広い項目を含むので、そのうち最も金額の多い健康管理費(検診など)を項目としてスライドでは紹介しました。

「ゴミ処理の費用はゴミ袋の売上でまかなっているのですか。」
「ゴミ袋の売上は年間約4億円、それ以外の手数料を合わせても6億円にしかなりません。
 つまり、ごみ処理に係る費用の1/4ぐらいしか賄えていないのです。」
「残りは私たちの税金から支払われているということになりますね。」
「その通りです。ごみを減らせば家計も財政も助かることになりますね。」

ごみの収集が有料なので「金払ってんだからどんどん捨てていいんじゃない。」
 という見方もあるかと思い、ここの部分のコメントを追加しました。
平成15年度の財政白書でもう少し細かく分析していますが、平成20年度でも基本的な収支の構造は変わっていません。

「それでは、これ以外の主な費用を説明させていただきます。こちらをご覧ください。
 「借金の返済にかかるお金を公債費といいます。
 これが利子と元本を合わせて32億円、利子だけをとると5.2億円です。
 そのほか、消防関係で20.5億円、市議会の費用である議会費で4億円、
 それから商業や観光振興のための商工費で4億円、使われています。」

項目の主なものの最後として公債費を説明しています。
公債費の元本の返済と利子の支払の部分が分けて説明されることはあまりありません。
企業会計でいえば利子の支払が損益計算書の営業外費用、元金の返済は貸借対照表の負債の減少とまったく異なる扱いなのですが、市の会計上は一緒くたになってしまっています。

なお、その他のものについて説明すると、消防費はほとんどが東京都消防庁への委託費。

議会費はほぼ人件費(議員・職員)、商工費は貸付金や利子補給が多くなっています。
農業費は職員の人件費が約半分。
労働費は勤労福祉サービスセンターへの補助金で約半分。
諸支出金はこれまで説明してきた費用以外のもので、ほとんどが土地開発公社への補助金となっています。

※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。

2010年4月23日金曜日

勉強のため?政務調査費でゴルフ本購入

2010年4月15日 朝日新聞

「「ゴルフ雑誌は、校庭に芝生を敷くための資料」「メタボ対策の料理本は、子ども会でカレーを作るため」——。市政調査や研究のために使う政務調査費(政調費)で、岐阜市議がこんな理由をつけて、こんな本や雑誌を買っていたことがわかった。市議は「勉強のために必要」と主張しているが、チェックをすべき市議会事務局は「最終的には議員の判断だ」と及び腰だ。

ある岐阜市議は、08年度の収支報告書に、購入した書籍3冊(計2040円)について、「道路地図」「地図」と記入していた。添付されたレシートに書名はなかったが、「図書コード」を調べると、それぞれ、「内藤雄士の500円で必ず上手(うま)くなるアイアンショット」(525円)や「ゴルフメカニック」(990円)など、3冊ともゴルフ関連書籍だった。」

あきれた実態というか、一部の議員かもしれませんが、こういうことがあると、議会不要論が出てしまいますね。

国保交付金393億円、都内40市区がもらい過ぎ

2010年4月22日 朝日新聞

「国民健康保険(国保)の交付金を、東京都内の40市区が2008年度に計393億円もらい過ぎていたことが朝日新聞の調べでわかった。新制度の導入で、初めて見積もった医療費が多すぎたためで、同様のケースは全国で少なくとも1千億円を超える見通しだ。過大分は今年度精算され、多くの自治体で交付金が減額になる。「先食い」した交付金の精算のために保険料を値上げするなど、自治体に混乱が生じている。
この交付金は、65~74歳の医療費負担を、各保険制度間で調整するために08年度、初めて設けられた「前期高齢者交付金」。企業の健康保険組合などから徴収した納付金を、高齢者の多い国保を運営する市区町村に交付する。」

日野市の場合は08年度予算では 39.5億円の予算を立て実際に37.5億円の歳入がありました。
 このうち、どの程度がもらいすぎの部分か不明ですが、10年度の予算の歳入予定が前年度比2億円減であることを鑑みると、その程度の金額がもらいすぎだったのかもしれません。

「交付金は2年後に精算する仕組みで、過大分は今年5月に受け取る10年度交付金から差し引かれる。多くの自治体は、もらいすぎた交付金を、国保料の値上げ額を抑えたり、一般会計からの繰入額を減らしたりして使っており、残額はほとんどない。
歳入不足を補うため、23区は今年度、医療費の上昇分も加えて00年度以降では最大となる平均7.16%(年6223円)の値上げを決めた。八王子市や町田市は一般会計からの繰入額を増やした。」

もらいすぎの分を使ってしまっているというのは、どうしてなんでしょ。単年度予算だからですかね。
 国保は基金とかないんでしょうか。
 使ってしまった結果として値上げをしたり、一般会計の繰入額を増やすというのは、あまりにも行き当たりばったりなのではないかと。

動画版コメンタリー 土木費

日野市財政白書平成21年度版の解説。

今日解説する動画は「お金の使い道」(動画へのリンクはこちら)。
動画中のスライドはこちら(PDFです。)

4番目に多いのが土木費です。」
「土木費というのは道路などを作る費用ですね。」
「土木費のうち、最も多いのは下水道特別会計への繰出金で20.5億円です。
 その他の主なものとしては、公園や緑地関係の8.2億円。道路関係の7.4億円があります。
 区画整理事業や河川や市営住宅の管理のお金なども土木費に含まれています。」

土木費は投資的経費なので、年毎の変動がかなりあるものなので、総務費同様平成20年度だけで何に使われているものが多いかは単純に判断はできません。
 しかし、日野市の傾向としては下水道への繰出金と区画整理事業関係が多いという特徴があるといっても差し支えないかと思います。
 土木費で上げている項目については決算書の項目をアレンジしたものになっています。
 土木費の内容を項で分けると下のようになります。

 土木管理費2.6億円
 道路橋梁費4.6億円
 河川費  2.2億円
 都市計画費 41.2億円
 住宅費 1.1億円

 こうみると都市計画費がほとんどを占めることがわかりますが、都市計画費の内容はかなりバラエティに富んでいます。もう一段階都市計画費を細かく見ると
 都市計画総務費 4.7億円(うち人件費3.2億円、市内バス補助金など0.8億円
 区画整理費 4.1億円(特別会計への繰出金)
 街路事業費 2.8億円
 下水道費 20.5億円(特別会計への繰出金)
 公園管理費 1.3億円
 公園整備費 6.9億円
 緑化費   0.8億円
 となっています。

 スライドでは、公園管理と公園整備を「公園」としてまとめ、道路橋梁費と都市計画費の中の街路事業費を「道路」としてまとめました。
 
 道路関係が二つに分かれているのは、国土交通省で道路関係の部署が道路局と都市整備局に分かれているため。
 都市計画道路は都市整備局管轄なので都市計画費の範疇になるのです。
 中央官庁の縦割りがこんなところにまで及んでいるという例ですね

 公園整備が多くなっていますが、これは用地取得費で6.6億円が計上されているため。
 平成20年度の特殊事情といえます。
 
※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。

2010年4月22日木曜日

動画版コメンタリー 人件費

日野市財政白書平成21年度版の解説。
今日解説する動画は「お金の使い道」(動画へのリンクは
こちら)。
動画中のスライドはこちら(PDFです。)

総務費から人件費に話題が移ります。

(総務費の)「主なものとしては、職員の給与の23.7億円、基金への積立金の20.4億円、それから税金を徴収するための徴税費の6.8億円などがあります。」
「職員の人件費ってこれぐらいだったんですね。」
「実は民生費や教育費に関係する職員の給与はここに含まれていません。人件費全体についてはこちらをご覧ください。」

ここで人件費が出てきてしまったので、ついでに人件費を紹介することにしました。

 今回の財政白書では目的別歳出しか基本的に説明していません。
 時間の問題と、一度に性質別と目的別歳出を説明したときに混乱するかもしれないと思ったためです。
 ただし、人件費については市民の関心が高いと思われたことと、全体で23億円だと思われると誤解を招くと思ったので別途紹介しました。

「普通会計の人件費の総額は105.6億円です。このうち職員給与は約73億円です。日野市の職員数は994名ですので、退職金を含めた(除いた)一人当たりの職員給与は約734万円になります。」

ここで突然普通会計というワードが出ました。
さらっと動画で流れていると気がつかないかもしれませんが、なぜいままで一般会計だったのにここで急に普通会計になったのか。

職員給に関する話題はかなり微妙な話題です。特に市との協働でやっていると。

最初のバージョンでは一般会計と病院以外の特別会計を合計した人件費として111.3億円、職員数1088名となり、職員一人当たり1000万円超という計算に。

これに対して、人件費には職員以外の人件費(議員や教育委員の報酬など)や退職金も含まれており、必要以上に高額に見えてしまうという話がありました。

それでは職員給のみを取り出そうとすると、特別会計は経年的にわかる資料が取り出せず、今度はそれに対応する職員数がわからないというややこしいことに。

どうしても一人当たりの職員給というのは出したかったので、それが間違いなくわかるというのは決算カード、つまり普通会計を使うのがよかったということなのです。

決算カードには職員給と職員数が明記されているので、経年的な分析を含めて容易にできます。

ちなみに職員給に入っているものと入っていないものを「市町村決算調」からリストアップしてみると下記のようになります。

入るもの
・基本給
・各種手当(ボーナス含む)
・臨時職員給与

入らないもの
・議員報酬・手当
・各種委員の報酬
市町村長などの給与
共済費
退職金
災害補償費

普通会計という言葉がここで初めて出てくるので説明すべきでは。という話もあったのですが、ここで説明すると話の流れが切れてしまうので、スライド中に簡単に説明を入れることとしました。

ちなみに普通会計とは、
「地方公共団体の会計のうち公営事業会計を除く会計」をいう。
とされています。全国の市町村を比較可能とするために総務省が定めている基準で、日野市の場合は一般会計と土地区画整理事業特別会計、受託水道事業特別会計、下水道事業特別会計のうち都市下水路部分が普通会計とされています。

文中、退職金を含めた(除いた)とあるのは、映像の台詞では含めたとなっているものの、実際は除いたものであるから。
最終チェックで市のほうから退職金を含めたものという指摘があったのですが、撮り終わった後、2ヶ月ほど経って公表された総務省の資料を調べたら退職金以外のものであることが判明したため、除いたとしてあります。
 ので、除いたというのが正しいです。

「下のグラフの説明もお願いします。」
「こちらは最近20年間の人件費の推移です。」
「最近は減少傾向ですね。」
「そうですね。それは給与を引き下げたり、職員の採用を抑えることで、人件費を抑えているためです。また、平成20年度は前の年より大幅に退職者が少なかったことも一つの要因となっています。」

地方自治体のここ10年ぐらいの財政の変動を見ると、減少しているのは投資的経費と人件費、増加しているのが繰出金と扶助費というのが全国的な傾向となっています。

人件費抑制としてほぼ必ず行われるのが退職者の不補充。

結果として職員の年齢高齢の歪みを生じており必ずしもよい政策とはいえないと思っています。とはいえ、民間企業のようなリストラができないから止むを得ないのかもしれませんが、結果として世代間の不公平が生じているように思います。

※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。