日野市財政白書平成21年度版。の解説。
今日解説する動画は「お金の使い道」(動画へのリンクはこちら)。動画中のスライドはこちら(PDFです。)
「つづいて衛生費について説明します。」
「衛生費の半分以上を占めるのが清掃費、つまりごみ処理やリサイクルのための費用です。
特にごみ収集関係の費用が多いことがわかります。その他に、市立病院への補助が10.8億円、保健衛生費が11.7億円あります。」
衛生費は、
・保健衛生費(予防接種、母子健康相談、健康診断。市営墓地や火葬場の運営、公害対策等)
・清掃費(ごみの収集と処理、リサイクル、し尿処理)
・病院費
からなります。
保健衛生費は非常に幅広い項目を含むので、そのうち最も金額の多い健康管理費(検診など)を項目としてスライドでは紹介しました。
「ゴミ処理の費用はゴミ袋の売上でまかなっているのですか。」
「ゴミ袋の売上は年間約4億円、それ以外の手数料を合わせても6億円にしかなりません。
つまり、ごみ処理に係る費用の1/4ぐらいしか賄えていないのです。」
「残りは私たちの税金から支払われているということになりますね。」
「その通りです。ごみを減らせば家計も財政も助かることになりますね。」
ごみの収集が有料なので「金払ってんだからどんどん捨てていいんじゃない。」
という見方もあるかと思い、ここの部分のコメントを追加しました。
平成15年度の財政白書でもう少し細かく分析していますが、平成20年度でも基本的な収支の構造は変わっていません。
「それでは、これ以外の主な費用を説明させていただきます。こちらをご覧ください。
「借金の返済にかかるお金を公債費といいます。
これが利子と元本を合わせて32億円、利子だけをとると5.2億円です。
そのほか、消防関係で20.5億円、市議会の費用である議会費で4億円、
それから商業や観光振興のための商工費で4億円、使われています。」
項目の主なものの最後として公債費を説明しています。
公債費の元本の返済と利子の支払の部分が分けて説明されることはあまりありません。
企業会計でいえば利子の支払が損益計算書の営業外費用、元金の返済は貸借対照表の負債の減少とまったく異なる扱いなのですが、市の会計上は一緒くたになってしまっています。
なお、その他のものについて説明すると、消防費はほとんどが東京都消防庁への委託費。
議会費はほぼ人件費(議員・職員)、商工費は貸付金や利子補給が多くなっています。
農業費は職員の人件費が約半分。
労働費は勤労福祉サービスセンターへの補助金で約半分。
諸支出金はこれまで説明してきた費用以外のもので、ほとんどが土地開発公社への補助金となっています。
※なお前日以前の部分を含めコメンタリーは、このページにまとめておいてあります。
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