2009年10月1日木曜日

市民財政白書を作る 後期高齢者医療の仕組み

介護保険に続いて後期高齢者医療です。

後期高齢者医療は東京都後期高齢者医療広域連合により運営されています。
各市町村の特別会計から広域連合へ負担金が支払われます。③
特別会計の歳入としては、保険料12.2億円(①)、市の一般会計からの繰入10.6億円(②)があります。
 市の決算書からはここまでしかわからないので、ここからは広域連合のHPから分析。
 
 昨年度の広域連合から医療機関への支払は7,687億円(⑥)。
 その原資としては、各市区町村の特別会計から総計1645億円、国と都からあわせて2624億円(④)、基金から3559億円(⑤)となっています。その基金の元をたどっていくと国民健康保険とその他の健保等から拠出された資金となります。
 ちなみに、日野市の負担は21.8億円、仮に1645億円に対する日野市の負担の割合が、日野市民に関わるところと想定した金額が青文字の金額です。
 日野市民分の後期高齢者の医療費101.9億円、それに対する国や都の補助が34.8億円、他の国民健康保険や健保等からの負担が47.2億円。と推計されます。
 なお、平成19年度の老人保健特別会計からの医療費支払が99.7億円なので、上記の医療費の金額はほぼ日野市民の医療費にリンクしていると思われます。

決算書を読むシリーズ 事務報告書

日野市の決算書は一般会計と特別会計が合冊なので全部で750ページ以上あり、「おおっ」と思うほどのボリュームですが、実は決算書だけではどうしても欠けてしまう情報がある。
決算書はお金をいくら使ったかはわかるが、それで何ができたかというのは直接には知ることはできない。
そこで出てくるのが事務報告書。市によっては違う名称がついているかもしれませんが。
図書館にいけばそろそろ平成20年度の分も出ているかもしれません。
あと統計書もあると便利。市によっては統計書の内容がほぼHPに載っているところもありますが、日野市は有料の配布をメインとしているためか、HP上での統計データはあまり充実していないようです。一部3000円と高いためか平成20年刊は4部しか売れていない(これも事務報告書に書いてある。)ので、HP上で公開してしまっても一緒のような気もしますが。

決算書の数字にあわせ、報告書などのデータもあわせながら見ていきたいと思います。

2009年9月30日水曜日

ブックレビュー 資本主義の未来

資本主義の未来です。
 今回で最終回。というかだらだらと長期間になってすみません。
 第13章「民主主義」と「資本主義」
  民主主義と資本主義の共存の難しさ(資本主義は不平等を生み出すが、政治権力を使って分配することが行き過ぎれば企業は税金が低い国に、勤労者もアングラ経済に移っていく)を指摘し、
  不平等をなくし実質賃金を上昇させるのに必要な経済再編ができないとなるとどうなるかの考察として、国民の不満が高まり社会が混乱する悪循環により長期低落傾向に陥ると指摘している。
 その例としてローマ帝国以後1000年にわたって生産が低下した例を挙げている。
  このまま不平等の拡大と実質所得が減少した場合、資本主義は人口の過半数の支持を得られなくなり、民主主義がこれを是正できなければ民主主義もその支持を 失うであろうと指摘、それを是正するには政府が中心的な役割を果たすであろうが、それは社会主義とも福祉国家とも違う形になろう。と予測しています。

 第14章 平衡断絶の時代
 第15章 平衡断絶を乗り切る
 平衡断絶とは、連続的ではなく不連続に物事が変化していくこと。恐竜時代から哺乳類の時代への転換に筆者はたとえていますが、大きくルールのあり方などが変わっていくことを指しています。

 最後のこの2章では、社会における長期的な投資の必要性を訴えています。
  頭脳産業の時代となり、人的資本が重要になる時代には長期の教育への投資、研究開発への投資、インフラ(知的インフラ)への投資が重要になる一方で、資本主義的な考え方からはこれらへの投資は期待できず、政府がその役割を負うべきとしているが、実際に起こっていることは将来のための投資で はなく、現在消費するために借り入れて使っていると指摘している。
 地球環境についてはこのままでは何もされず悲劇を招くとしているが、この点では世界は少しずつ変わりつつあるようですが。
 ここでの面白い指摘としては、
 「民間資本でインフラを建設できるのは市場の動きよりも遅れた時期、市場の動きにぴったりの時期」との記述があり、まさに公共部門の果たす役割を考える指標として参考になるべきものと思います。

 日本については、戦後の資本主義に最も適応してきたとしており、逆にそれだからゆえに(栄えていた恐竜が滅んだように)平衡断絶期のショックを大きく受けると指摘しています。それゆえに今後大きく変わらなければならないとしています。

 長期の連載、だらだらとすみません。やっぱり何回かに分けても、ますます伝えきれないという感じを持ちます。是非、機会があったら手にとっていただければと思います。
 著者は レスター・C・サローです。 

 前回までのブックレビューへのリンクを下記に記しておきます。
第1回 初回です。
第2回 共産主義の崩壊と頭脳産業の時代
第3回 人口の移動と高齢化
第4回 グローバル経済と覇権なき世界
第5回 8~12章。

日野市平成20年度決算承認

9月28日まで開かれていた日野市議会で、平成20年度の決算が承認されました。
本日以降、決算書の紹介を適宜していこうかと思っておりますので、よろしくお願いします。

日野市議会 定数2減24に 改正案可決

読売地方版 9/29 
「日野市議会は28日、本会議を開き、議員定数を現行の26から2削減する定数条例の一部を改正する議案を追加提案し、賛成多数で可決した。

 現市議の任期は来年3月8日まで。新しい議員定数は、同年2月14日告示、同21日投開票の日程で実施される市議選に適用される。

 本会議では、「市民の森ふれあいホール(仮称)」建設に関連する経費として約3億5700万円を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案なども可決したが、議案審議のため29日午前0時2分まで延長し閉会した。」

とのこと。不覚にもこのニュースを見るまで、定数減の動きは知りませんでした。

2009年9月29日火曜日

基準地価下落続く

ちょっと古いですが、9月17日 毎日JPより
「東京都は7月1日時点の都内1268地点の基準地価を17日発表。全体の平均変動率は4年ぶりに下落し、マイナス9・4%となった。」とのことで、多摩の商業地の中で下落率トップは「日野市日野本町3-11-9」とのこと。
東京都の資料はこちら http://www.zaimu.metro.tokyo.jp/kijyunti/21nen/index.htm

日野市は住宅地が8.6%、商業地が10.5%マイナス。多摩地域の平均よりマイナス幅が大きく、特に商業地は多摩で最も悪かったようです。。。。。
 地価が高ければよいというものではないですが、財政的には固定資産税や都市計画税にかかってくるので、このまま落ち込むようだと心配です。

2009年9月28日月曜日

市民財政白書を作る(動画版) 介護保険の仕組み

国民健康保険に続き、介護保険です。


(クリックすると大きくなります。)
 数字は平成20年度決算による金額です。
 ①は1号保険者(65歳以上)の保険料です。
  決算書では「保険料」の項目になります。
 ②は2号保険者(40~64歳)の保険料です。一旦社会保険診療報酬支払基金(以下「基金」と省略)を経由します。
 ③は一般会計からの繰入金。決算書では「一般会計繰入金」の項目になります。
 ④は国や都からの補助、決算書では「国庫支出金」及び「都支出金」
 ⑤は保険給付費の支払です。介護事業者に直接ではなく、国民保険連合会の介護保険勘定を通して支払われます。
 ⑥は国民健康保険からの負担。これは「基金」に一回プールされて、全国の介護保険特別会計に分配されるので、日野市の負担は6.4億円ですが、その金額が回ってくるわけではありません。
 ⑦は各種健保からの負担? もしかしたら②と一緒なのかも。

 「基金」から支払われる金額は、一括して決算書では支払基金交付金の項目になっています。

 介護保険の仕組みとしては、①が1/6、②⑥が1/3、③が1/8、④が3/8(国1/4、都1/8)の割合で負担することになっているそうです。
 実際の割合が微妙に違う理由はよくわかりません。