2009年10月31日土曜日

土地開発公社について3 平成の日野市土地開発公社

前回は平成20年度の決算について説明しましたが、今日は平成の動き。

平成が始まったばかりの平成元年の3月末(昭和63年度末)は56.1億円分の土地を持っていました。
平成に入ってから土地開発公社は
 元年 23,634㎡
 2年 21,679㎡
 3年 43,422㎡
 4年 30,371㎡
  と大量に土地を取得する一方
 平成2年には15,854㎡、3年は17,998㎡
 と処分も進んだのですが、平成4年から地価が下落に転じたのに合わせるように
 平成4年は851㎡のみの処分となっています。

 大量取得により平成4年度末には土地開発公社の土地の残高は258億円とわずか4年で4.6倍、
 200億円も増えました。
 
 所有土地のピークはおそらく平成7年度末ごろで、119,070㎡、このころになると取得土地面積は5000㎡前後となり、処分する土地の方が徐々に増えていきます。
 また土地の残高に利子が加わっていたのですが、平成10年に切り離されています。
 地価が上がっていたころは、利子を含んでも土地を先に買った方が得だったため、土地開発公社が買った土地を市が買うときは利子の他経費も上乗せして買ってもよかったのですが、土地が下がってくると利子を上乗せした金額では現在の地価との乖離がひどくなってしまうためと思われます。
 それでは利子の分はどうするか?というと結局のところ「経費」として市から利子分の補てんを受けることとなります。
 これにより土地の残高は平成9年度末の307億円から翌年には242億円に減っています。土地売却分もありますが、そのほとんどは今まで支払った金利と思われます。

 平成11年度からは取得はさらにへり、処分が徐々にすすんだので、平成15年には85,333㎡、残高176億円まで減ります。
 平成13年度からは民間への売却もされています。
 平成13年度を見ると、市に対しては2.82億円で買った土地を2.84億円で売却、4.34億円で買った土地を4.38億円で売却となってなり、損が出ていないですが、民間に対しては6.67億円で買った土地を3.98億円で売却しています。 おそらく市に売却した土地も民間に売った場合はかなりの損が出ていたと見られ、結果として市が高い土地を買ってしまっているといえるかと思います。

 また平成9年度までは個別の土地の契約年月日がリスト化されていたのですが、平成10年度から「○○区画整理事業用地」とまとめられてしまったため、詳細がわからなくなっています。

 ちなみに平成9年度を見ると、一番古い土地として昭和49年度に取得した日野第21小学校用地があり、実はこれは平成20年度になっても市に取得されずに残っています。取得後5年以上経つ土地を全国オンブズマンは「塩漬け土地」と命名していますが、その問題を明らかにするためにも、土地取得時期がわかる明細を決算書にはつけてほしいものです。

 さて、土地の処分はさらに進み、平成16年度には7.2万㎡、平成17年度には5.7万㎡、平成20年度には4.7万㎡まで減少。残高も約100億円程度までに減っています。

ついに月間60更新

今月は60更新を突破しました。
先月気がついたらブログをはじめた2月が47更新で一番多く、あとは大体30更新代。
竜頭蛇尾じゃないぞ、ということで今月はたくさん更新してみました。
来月からはほぼこれまでどおりに戻る予定です。

2009年10月30日金曜日

益子町財政白書をいただきました。

先日の記事でも紹介した益子町の財政白書を送っていただきました。
 本体500円、送料200円です。(振り込み手数料に252円かかりましたが。)

 約30年の分析を通じ、「課題」として疑問点をあげているのが特徴。
 例えば「バブルが崩壊した後も歳入が伸びているのはなぜ?」など、ついそういうものなんだと見逃している疑問もあり、白書を作る立場から市民がどういう点に疑問を持つのかの参考にもなりました。

 益子町の疑問は全国の市町村に通じる部分もあるので、今後詳しく見ていって解明できるものはしていこうかと思っています。

2009年10月29日木曜日

武蔵野市財務報告書

平成20年度決算に基づく武蔵野市財務報告書の紹介です。

武蔵野市の特徴は「財務」というタイトルにもあるように、バランスシートや行政コスト計算書など、企業会計的指標を重視していること。なんと独自の方式で算出しています。

特徴は
○資産を長期計画の分野別に評価していること
○(減価償却費を元に)更新コストと財源の考察をしていること
○連結で財政援助団体も含めていること
○有価証券の時価評価をしていること

内容はかなり難しいですが、企業会計的手法に興味のある方にはお勧めです。

2009年10月28日水曜日

京都市営地下鉄、公営初の健全化団体に転落

日経新聞10月28日
「京都市の市営地下鉄事業が地方公共団体財政健全化法に基づく「経営健全化団体」となることが27日、決まった。建設費の膨脹や利用客数の低迷を要因に、 2008年度決算で本業の収入など事業規模に対する資金不足額の比率が国の基準値20%を大きく上回る133.5%に達した。市は来春をめどに、運賃値上 げや職員の削減などを軸にした経営健全化計画を国に提出する方針だ。」

ちなみに、地下鉄では唯一。公営企業の経営健全化団体は61団体。
宅地造成と観光施設が各々12団体、交通事業は病院事業と並んでそれぞれ10団体が健全化団体とのこと。

京都新聞によると国に補助を求めているようですが、厳しく値上げは不可避とか。
同じ京都新聞の記事で外郭団体への随意契約が99%などという記事も。
国に補助を求める前にまず見直しをということなのでしょうか。

資金不足額とは、(流動負債+赤字公債-流動資産-解消可能資金不足額)で表されるそうですが、この「解消可能資金不足額」というのが解説を読んでも頭に入ってきません。

多摩市の財政事情 平成20年度決算版

12月発行の多摩市の財政白書に先駆けて「決算状況の推移と他市との比較」をまとめたものが先行して公開されています。(リンク先はこちら 少し下のほうです。)

構成は昨年度とほぼ同じ。
昨年との主な変動要因があることぐらいが違い。

多摩市の白書は26市のデータとの比較があるので、他の市の人が見ても参考になります。
12月の全体版公表時にまた紹介予定です。

2009年10月27日火曜日

西東京市財政白書平成20年決算版が出ました。

9月議会で決算が承認され、行政が作る財政白書が徐々にでき始めているようです。
今日紹介するのは西東京市。(HPはこちら。)
今年もなぞのキャラクターが出没。


構成は昨年度とほぼ同じ。今年はカラーになって見やすくなっています。
各章のタイトルが簡単なサマリーになっています。(ほとんど去年と一緒ですが。)
西東京市は東京都で最近合併した数少ない市なので、合併の財政への影響が詳しくあります。また新しく加わったコラムとして、P36の債務負担行為のコラムがあります。

財政白書以外の特徴は
 ○決算書が財産の調書を含めすべて公開されています!
 ○予算書が補正予算も詳細が公開されています。
 ○市税白書が公開されています。(財政白書から見つけにくいところにありますが。)
かなり公開度が高い市ですね。

さらに市民も財政白書を発行しているようです。(紹介ブログ記事