2010年4月9日金曜日

動画版コメンタリー 財政って何

今日紹介する動画は「財政とは何?」。(動画へのリンクはこちら
財政とは何かを説明する部分です。

「さて、早速ですが、財政と聞くとなんだか難しいイメージがありますが、一言でいうと財政とは何ですか。」

「財政とは、一言でいうと『みんなから集めたお金をみんなのために使う仕組み』のことです。」

 財政について解説する際に最初にかかるハードルが「財政とはなにか。」の説明です。これについては、ブログでもすでに記事にしていますが、再度まとめておきます。ちょっと長くなるかもしれませんが、ご容赦ください。

財政を辞書で引くと
「1 国または地方公共団体が、その存立を維持し活動するために必要な財力を取得し、これを管理・処分する一切の作用。 個人・家庭・団体などの経済状態。かねまわり」(大辞泉)

とあります。2はわかるけど、1はちょっと難しい。

財務省のビデオによると「私たちが納めた税金を元にさまざまな行政活動を行うこと」を財政と説明しています。

経済産業省のページでは「政府は税金や国債等の収入手段を組み合わせて、企業や国民から資金を調達し、これを元に福祉や教育などのサービスや、道路・空港等の建設など国民の生活の基本となるものを整備するための活動を行っています。これを財政といいます」と、
なんとこれがキッズページでの説明。ってちょっと難しすぎでない?

国税庁のビデオでは、なぜ税金が必要かの説明として「公的サービスをするため」としており、税金の説明と財政の説明が一緒になっているようなところもあります。社会に参加する会費と説明しているところもあります。
国税庁の立場なので、税金の説明のつもりなのでしょうが、むしろ財政の説明に近いかも。

説明にはそれぞれ一長一短があり、完璧な説明というのはなかなかありません。財務省の説明では行政活動と財政活動が一緒になっている感じがします。

そこで、とあるときに思いついたのが、「財政=政府の財布」。

実に明快でわかりやすい。

でも、政府の財布とすると、行政サービスあるいは公共サービスといった財政活動の動的なイメージが伝わらないのではと思った。
そしてもう一つは、「財政が苦しい」といったときに、本来は自分の生活に影響することなのに、どこか他に財布があって他人事のように聞こえてしまわないか。自らの問題として捉えにくいのではないかと思ったので、採用しませんでした。

結局採用したのは、「みんなから集めたお金をみんなのために使う仕組み」。「使うこと」としてもよかったのですが、そうすると行政サービスや公的サービスと、財政活動の区別がつかなくなるので「仕組み」としてみました。

ただし、こうすると「自治会もそうじゃないか」「忘年会もそうじゃないか」となってしまうという難点もあります。
でもそのような突っ込みはあえて受け入れることとしました。

財政というと非常に難しくて手の届かないところにある何かのように思いがちですが、基本はここにあるということを明らかにしたかったからです。

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