2010年3月21日日曜日

財政白書未来の今 9

昨年連載した財政白書の未来。
その1年後の今を検証します。前回のつづきです。ちなみに、連載の第9回はこちら。目次はこちら
まとめてみたい方はこちら(一番上のPDFをダウンロード)。青文字が1年前の記述又はそのサマリー、 黒文字が現状のコメントです。

第九回 財政白書とコミュニケーション
 ・財政白書(総論編)の目的は主に「多くの市民に市の財政状況を知ってもらう」ということ
 ・各論の白書は、行政側としては「施策に理解を示してほしい(施行がスムーズにいくようにしたい)」
  市民側としては「行政にわれわれの考えを反映してほしい」 という方向に向かっていく。
 ・つまり発信するだけではなく、その結果を求めるようになる。

 ・共通のデータに基づき分析し、それに基づいて議論をする
  →その議論はどのようになされ、どう反映されていくのか。
 ・行政や市民が財政白書を発行することによる効果はいまのところまだ明らかになっていない。

 ・ごみ処理場など市民の間で議論を巻き起こす問題についていくつもの市民グループや個人が白書を作って、ネット上に上げたりしている場合はどうすればよいか。

 現状では行政や市民が財政白書を発行することによる効果は相変わらず不明。

・行政としてはこのようなものについて、無視を決め込むこともできる。
・市民参画やパブリックコメントを無しで済ませられるものなら済ませたいと本音で思っていたら、
 いかなる仕組みがあっても意味はない。市民参画と唱えても、その声が反映されていないと
 わかれば参画する市民はいなくなる。
・生活に密着した知恵は最前線の市民生活の中に眠っている。
 地域の知恵を施策に生かせるかどうかが、今後の市町村の行政運営能力を左右するようになる。

・そのような中で市民の声を拾い上げる議員の役割というのは重要になってくる。

・現状市民参画といっても、実際に参画している人には偏りが生じている。裾野の広い、実効性のある市民参画の仕組みをいかに作り上げるかが今後非常に重要になるでしょう。
・行政側も市民側も「自分の考えを変える勇気」をもつべき。
・最初から自分の考えを変えるつもりがなければ、いくら参画をしても実のある議論は生じない。
・データと事実に謙虚向き合い、自分の考えや思いにとらわれ過ぎないようにしなければならない。
・特に組織をバックに係わる人は組織の思いが重視され、事実の捉え方に無理が生じてしまう。
  
・いつのまにか財政白書の話ではなく、市民参画の話になってしまいました。
 この分野については正直筆者の力量を超えてしまっている部分があります。
 この点については長期的な検討課題としていきたいと考えています。

市民参画の問題はこの連載からさらに1年たち、より大きなテーマとなってきたと思います。
 このテーマで今後、連載をしていくつもりです。

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