2009年10月24日土曜日

地方自治体における政治主導2 

前回のコラムでは主に政治主導の意味について考察しました。
今回は「地方自治体における」場合について考察してみました。
○政治主導=議会主導?
 地方自治体は二元性で、議会は行政をチェックする役割であることを考えると議会主導で政策を決定し、行政を運営するというのは変。
○政治主導=市長指導?
 市長がリーダーシップをとることが政治主導なのでしょうか?市長は(副市長を外部から呼ぶことがあるかもしれないが)基本的に一人であり、内閣のような形での政治主導とするにはかなり無理がありそうな気がします。
○国と地方自治体の違い
 国政と比べて地方自治体は、一人ひとりの国民・市民と行政との距離が近い。
 国政の場合は直接的に国民の声を聞くというのは無理があるので、国民が直接選んだ議員から選ばれた内閣を主導とすることで、国民の声を政策に反映させるという考え方があったのではないか。
 市政で考えると、直接的な市民の声を聞くルートはいろいろ開発されつつあり、単に市民から選ばれた市長がトップダウンで方針を示していくということのほかに、直接市民の声や知恵を取り込む方法を考えていくことが、地方において政治主導が目指す実質を実現することになると思われます。
 もっともこれは市町村の規模によって具体的なあり方はそれぞれ異なると思いますが。
○国と地方との関係
 地方で政治主導という言葉があまり使われないのは、つまるところ国主導だったからではないか。
 市長は市民から選べているが、行政として何をやるか、どうやるか、お金はどうするかということについて、市民の声を反映しようにも国や都道府県にほとんどを決められてしまい、市として裁量を発揮する余地は限られていたように思われます。
 市民にとっては、政治家が決めたものであれ、中央官庁の完了が決めたものであれ、国の基準として上からドーンとくるのでは、どちらでも対して変わらない(悪さ加減という意味で)と思います。
 政治主導が国民・市民の声の反映を目指しているものであれば、地方分権というのは必然の流れになってくるのではないでしょうか。

0 件のコメント: