お勧め財政白書 その7です。
前回までは財政用語等の説明でしたが、今回からは分析の方法や視点で面白いと思ったものを取り上げます。
○昭島市H18年度版 P8
基金の繰入と赤字公債を同時に示してあります。 簡単にいえば一方は貯金の取り崩し、もうひとつは借金なので、単年度で見た場合の資金不足を表す考え方として面白いと思いました。
○小平市H19年度版 P55~ (PDFファイル)
小平市は平成19年度版の前には平成14年度版を出していますが、55ページ以下で5年前の財政白書で示した小平市の課題について、その5年間にどうなったかをまとめています。PDCAサイクル的考え方として参考になります。また5年後を期待します。
○西東京市平成19年度版 P33~
26市の平均や都内類似団体とと比べたレーダーチャート。総務省のレーダーチャートとも違います。
ちなみに、財政力指数、経常収支比率、公債費比率、一人当たり市債残高、一人当たり基金残高、人件費比率。
総務省バージョンは公債費比率の代わり実質公債費比率。人件費率に代わりラスパイレス指数。基金残高がなく、1000人当たり職員数と、一人当たり人件費・物件費等決算額が加わっています。
またP41には「債務償還可能年限」という指数が紹介されています。その市が債務を何年間で返済できるかという指標で、これが市債の償還年限を下回っているかどうかで中長期的な継続可能性を判断するのだそうです。
面白い指標と思いますが、市民が独自に算出するのは難しそう。
同じく西東京市 平成17年版 P26~
総合計画の実現にいくらかかるかを試算しています。大変なお金がかかることが示されていますが、これは総合計画を作成する際に試算すべきものでは。 と思いました。いろいろ不確定要素があって難しいでしょうが、日野市もまた新しい総合計画を立てる時期ですが、是非考慮していただきたいものです。
○青梅市 平成19年度版 P7~
一般会計から特別会計への繰入と収益事業からの繰入が並べてあります。
収益事業から特別会計へ資金を支援していたものが、収益の減少に伴い、一般会計から出さざるを得なくなった事情が見えます。同じことが他の市に当てはまるかどうかは不明ですが、大規模に収益事業をやっている市の分析としては参考になるかと思います。
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