さて前回まで国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療とその前身である老人保健の特別会計に関わるお金の流れを紐解きました。
そのたびに出てくる、健保等というサラリーマンや公務員が入る健康保険に関わるお金の流れを説明します。
前回までは国民健康保険を主体としていたので、まとめて「健保等」となっていますが、大きくは3つのまとまりがあります。健康保険の適用事務所で働く社員が入る「健康保険組合」。社会保険庁が運営していた政府管掌健康保険から変わった「全国健康保険協会」(いわゆる協会けんぽ)、これは中小企業等の従業員や家族が入るもの。そして国家公務員や地方公務員、私学の教職員などの「各種共済」です。これらの対象者はあわせて約7650万人(家族を含めて)となります。
下の図は全国レベルでのお金の出入り。単位は兆円(!)です。
国から約6000億円の負担がありますが、これは健康保険協会に対するものです。
さて、日野市民のうちこれらの制度の対象となっている人数は、国民健康保険の対象者を除いて約13万人となります。仮に全国の健保等の加入者数と単純に比例すると考えると、下記の緑色の数字が日野市民負担と計算される数字になります。単位は億円。
日野市の個人市民税が約130億円ですが、その2.5倍の保険料を支払っている計算になります。確かに実感としても合っている気がします。
そのうち、約53%が本人と家族の医療費。1/6弱が後期高齢者分の負担(日野市の高齢者ではなく、全国にある基準で分けられる)、1/8強が前期高齢者分の負担(これも全国へ)、後は介護保険料の分が支払基金を通じて介護保険の、退職医療の分が国民健康保険の(この2つは日野市の特別会計に?)ために負担されています。
この仕組みをどう評価するかは人それぞれと思いますが、まずこれを把握している人はあまりいないのではと思いました。知らなければ評価も何もできないので。
自分で言うのはなんですが、なかなか画期的だと思うのですが。精度は悪いですが。
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