2009年3月14日土曜日

地方交付税と地方債 第五話

猫吉王から3つの町を任された3人の王子、王の命を受けてそれぞれの町に向かいます。(前回はこちら



第五話 猫太郎の独り言

 (文字が全部赤いと見づらいので全て黒文字としますね。)

猫太郎は帰りの車の中で父の言葉をつらつらと思い出しながら、考えていました。
「そういえば、足りない部分は王の年貢の中から一定割合を出すということだったが、さて不作の年はどうするんだ?」

「不作でもそれぞれの町で必要なお金は変わらないから、不作の年は猫次郎や猫三郎に補てんしなければならないお金も増えるはず。」

「それを補てんするのは王の年貢の一定の割合だが、それも不作のときは減ると思うのだが?」
 猫太郎はどうも理屈が合わないように感じます。

「まあどうせ、僕にはあまり関係のない話だからいいや。いざとなれば銀行家の弟からなんとかするんだろ。」
 と一人つぶやいて車の中で寝てしまいました。

(解説)
 地方交付税は国に入る税金の一定割合を財源が足りない自治体に交付することになっています。
 その割合は、所得税・酒税の32%、法人税の34.0%、消費税の29.5%、たばこ税の25%(平成19年度)です。
 しかし景気が悪くなると、所得税・法人税が減る一方で、地方の財源不足も増えます。
 そうなると、これだけでは地方自治体の財源不足をまかないきれなくなってしまいます。

 ということで、実際にはどうしているかというと「交付税特別会計」という国の特別会計が借金をしています。

 その借金の残高は平成19年度末で33.6兆円(地方の負担分だけだったかな?)となっているとのこと。

 国民一人当たり30万円弱です。国の本体も600兆の借金を抱えるなか(こちらを参照)どうやってこれを返していくか、気が遠くなりそうです。

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