2010年1月6日水曜日

財政白書各論を作る 下水道5

今回はほかの市との比較です。
 普通会計であれば、財政状況調べのページで横断的に見れるのですが、下水道は公営企業会計。一箇所で全てわかるというところはありませんが、データ収集については以下を参考にするとよいでしょう。
 ①財政状況等一覧表(総務省のリンク元
  ・各市で1ファイルなので一つ一つあたらなければいけません。
  ・債務残高や一般会計からの繰り出し金などがわかります。
 ②下水道経営指標(リンクはこちら(平成19年度))
  いっぱいあってわかりにくいと思います。8 個表の(1)公共下水道 を見ていただければたいていの市の方はOK。エクセルファイルが開きます(または保存になります)。
  使用量の単価や汚水の処理の原価などがあります。
 ③各都道府県の統計データ
  実体としての下水道(普及率など)のデータは各県の統計データのページを見ていただくのがよいでしょう。

 分析の例として日野市とその周辺市町村の比較をしてみます。
 
 ①財政状況等一覧表等
  下水道債の残高(カッコ内は一人当たり)平成19年度末現在
   日野市 348.65億円(20.2万円)
   八王子市1133.83億円(20.8万円)
   立川市 266.75億円(15.4万円)
   府中市 76.44億円(3.2万円)
   昭島市 94.91億円(8.6万円)
   多摩市 37.57億円(2.6万円)
   国立市 165.86億円(22.8万円)
  大きく分けて日野市・八王子市・国立市といった残高が多いグループと府中や多摩のような残高が低いグループ(立川はどちらか微妙)に分かれそうです。
 その理由としては、平成4年と平成19年の普及率を比較すると
  多いグループ
   日野市52% →92%
   八王子市50% → 99%
   国立市92% → 100% と国立以外は最近下水道の普及(建設)が進んだこと
  少ないグループ
   立川市98% → 100%
   府中市100%→100%
   昭島市94% →100%
   多摩市98% →100% と早期に下水道の普及が進んでいたこと。
 と傾向が見えてきます。
  国立市だけが普及が早かったのに債務の残高が多い理由は不明です。
 
  ちなみに全国平均は25万円となっており、いかに東京以外の下水道事業の財政が苦しいかわかります。
 今日はここまで
  
 ※なお普及率のデータは東京都の統計年鑑のHP 平成4年からの各種データがあるので非常に役に立ちます。

  

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