地方財政プラスアルファ 経常収支比率 その5
前回に引き続き引き続き具体的な行政のアクションと経常収支比率との関係について
今回は、投資以外の行政サービスについて。なのですが、行政サービスのうちどの部分が経常的な支出と扱われているのかは、予算書・決算書を見てもわかりません。(財源は予算書をみれば大体わかる:日野市の場合)
ここでは「経常的な支出として扱われる行政サービス」について、経常収支比率を下げる要因と上げる要因を列挙していきます。
○経常収支比率を上げる要因
・予算をつけてサービスを拡充・新規事業開始
→国や都の補助があれば、あがる幅はその分低くなります。
・国や都の補助金が削減された
→充当する一般財源が多くなります。
・補助金の一般財源化
→個別の事業に対する補助金ではなく、その分を財政需要額に含めるものです。理論的には中立のはずですが、日野市のような不交付団体の場合には、財政需要額が増えても地方交付税が増えるわけではないので、マイナスに働きます。
・人件費が増えた
→人件費はほとんどが経常経費充当一般財源にカウントされます。
○経常収支比率を下げる要因:基本的には上記と逆
・サービスを縮減
・事業の廃止
・経費削減を行った
・補助金が増えた
・人件費が減った
正直言って当たり前のことばかりですが、経常収支比率を上げるためには、結局は必要のある業務に絞込み、同じことをコストがかからずにできるように努力をするといった地道な取り組みをするより他ないといえます。
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