2009年10月12日月曜日

地方交付税の算定根拠1

東京と大阪と全国の市を比べたときに

「大阪は東京に比べて低い(全国平均)が、全国平均で見るとその分地方交付税で埋め合わせられているが、大阪では埋め合わせられていない。」ことがわかりました。どうも一人当たりの財政基準需要額が、全国的に見て少ないようです。

なぜ東京や大阪の財政基準需要額が全国に比べて少ないのか、今回から何回かにわけて見ていこうとおもいます。

1.基準財政需要額は誰が決めているか。
 ・総務省です。
2.決めたものは何に書かれているのか。
 ・概要はこちらに(総務省HP)。
 ・法令としては地方交付税法及び普通交付税に関する省令
  に書いてあります。
3.何によって決まるのか。
 基準財政需要額の算定式を数式で表すと
 Σ{(単位費用)×(測定単位)×(補正係数)}となります。
 例えば、道路ならば
  (道路の長さあたりの費用)×(道路の長さ)×(補正係数)
  で道路に関わる金額がでます。
 同様に、消防、公園 等々を算出し合計したものが基準財政需要額になります。

 まずはどういう項目があり、何に比例するのかあげてみましょう。

 ・消防費 : 人口に比例
 ・道路  : 道路の面積と延長に比例
   (面積比例費用)×(面積)+(延長比例費用)×(延長)
    という計算です。○○に比例とあったら同様の計算です。
 ・港湾 : 施設の延長に比例
 ・都市計画: 人口(都市計画区域内)に比例
 ・公園  :人口と公園面積に比例
 ・下水道 :人口に比例
 ・その他土木費:人口に比例
 ・小学校 :生徒数、学級数、学校数に比例
 ・中学校 :同上
 ・高校 :(市立の)教員数、生徒数に比例
 ・その他教育:人口、幼稚園児数に比例
 ・生活保護:人口に比例
 ・社会福祉:同上
 ・保健衛生:同上
 ・高齢者福祉:65歳以上、75歳以上人口に比例
 ・清掃費:人口に比例
 ・農業費:農家数に比例
 ・林業水産業:従業者数に比例
 ・商工費:人口に比例
 ・徴税費:世帯数に比例
 ・住民基本台帳:世帯数、戸籍数に比例
 ・地域振興費 : 人口に比例
 ・地方再生費 :人口、耕地と林野面積に比例
 ・地域雇用費 :人口
 ・公債費 : 一定の公債費の残高に比例
   一定の公債費:減税補てん債・臨時財政対策債。合併特例債など。

 今日はここまで。
 これがどう影響するのかは次回以降。

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