東京と大阪と全国の市を比べたときに
「大阪は東京に比べて低い(全国平均)が、全国平均で見るとその分地方交付税で埋め合わせられているが、大阪では埋め合わせられていない。」ことがわかりました。どうも一人当たりの財政基準需要額が、全国的に見て少ないようです。
なぜ東京や大阪の財政基準需要額が全国に比べて少ないのか、今回から何回かにわけて見ていこうとおもいます。
1.基準財政需要額は誰が決めているか。
・総務省です。
2.決めたものは何に書かれているのか。
・概要はこちらに(総務省HP)。
・法令としては地方交付税法及び普通交付税に関する省令
に書いてあります。
3.何によって決まるのか。
基準財政需要額の算定式を数式で表すと
Σ{(単位費用)×(測定単位)×(補正係数)}となります。
例えば、道路ならば
(道路の長さあたりの費用)×(道路の長さ)×(補正係数)
で道路に関わる金額がでます。
同様に、消防、公園 等々を算出し合計したものが基準財政需要額になります。
まずはどういう項目があり、何に比例するのかあげてみましょう。
・消防費 : 人口に比例
・道路 : 道路の面積と延長に比例
(面積比例費用)×(面積)+(延長比例費用)×(延長)
という計算です。○○に比例とあったら同様の計算です。
・港湾 : 施設の延長に比例
・都市計画: 人口(都市計画区域内)に比例
・公園 :人口と公園面積に比例
・下水道 :人口に比例
・その他土木費:人口に比例
・小学校 :生徒数、学級数、学校数に比例
・中学校 :同上
・高校 :(市立の)教員数、生徒数に比例
・その他教育:人口、幼稚園児数に比例
・生活保護:人口に比例
・社会福祉:同上
・保健衛生:同上
・高齢者福祉:65歳以上、75歳以上人口に比例
・清掃費:人口に比例
・農業費:農家数に比例
・林業水産業:従業者数に比例
・商工費:人口に比例
・徴税費:世帯数に比例
・住民基本台帳:世帯数、戸籍数に比例
・地域振興費 : 人口に比例
・地方再生費 :人口、耕地と林野面積に比例
・地域雇用費 :人口
・公債費 : 一定の公債費の残高に比例
一定の公債費:減税補てん債・臨時財政対策債。合併特例債など。
今日はここまで。
これがどう影響するのかは次回以降。
2009年10月12日月曜日
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