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2010年3月16日火曜日

財政白書の未来の今 8

昨年連載した財政白書の未来。その1年後の今を検証します。前回のつづきです。
ちなみに、連載の第8回はこちら。目次はこちら。まとめてみたい方はこちら(一番上のPDFをダウンロード)。青文字が1年前の記述又はそのサマリー、 黒文字が現状のコメントです。

第八回 財政分析の担い手 ~組織化と担い手の課題~
 財政分析を担う市民とは誰なのか。
 担い手となる市民の条件は
 ①市の財政に興味を持っていること
 ②データを収集し、分析し、評価する気力があること
 ③時間がある程度自由になること の3つ。そして実際に財政分析に携わるのは、上の条件に当てはまる人の中で他のことに優先して取り組むだけの動機付けと始めるきっかけがあった場合。
 上記の条件を満たす市民の存在密度は低く、人口の0.01%~0.1%程度。したがって、単に個々人が興味を持っている・能力も時間もあるというところを超えて、市民が集まって実際に白書をまとめるというようなアクションに至るまでには、これらの人の組織化ということが必要。

 ②の条件を除けば、おそらく0.01%よりは0.1%に近いと思う。
 総合計画の市民参画メンバーが一同に会して(50人!)一人一言話したときに、意外と財政に興味があるといった人が多かった。確かに応募してくる人を母集団としているのでサンプルは偏っているが
、それでも財政への関心は、考える会が結成された2001年よりはかなり高まっていると思う。
 
 組織化のためのそのきっかけとしては下記のパターンがあるようです。
 1.公民館などの財政講座の受講生が自主的に組織を作った場合
  ・多摩の多くの市がこのパターンを取っていることが多いようです。特に何回か連続した講座の場合に効果が大きいようです。単発の講座の場合には、議員さんなどが興味を示す例が多いですが、なかなかその後が続かないことも多いようです。

 日野市でも毎年財政講座が開催されており(講師はだいたい大和田先生。ゲストでわれわれがお話することはありますが、そのときは先生はいらっしゃいません。)、講座の最後のほうで「作ってみたいですか?」と先生がいうと「うんうん」とうなづくのだが、実際にその後何らかの形になったのは1回ぐらいではないか。(その際は印刷物にはならなかったようだ。)

 2.行政が総合計画策定などのため市民を集めた中から、組織化された場合
  ・日野市の健全財政を考える会はこのパターンでできた会を源流に持ちます
 小平市は2のパターン+1という感じのようです。

 3.特定の団体の後押しにより白書が作られた場合
 4.一定の事業に反対するあるいは疑問を持つ市民によるもの
 5.もともとの地縁・人のつながりをベースとしたもの
 その他、最近は大学の講座で白書を作成している例があります。(奈良市、宮崎県)
 
 今後出てくる可能性のあるパターンとしては
 6.議員や政党の支援によるもの
 
 小松島市、伊勢原市はこのパターン。市民が作成したものでも政党の支援を受けているとうわさされるものもありますが、真偽のほどは確認できません。

 7.ネット上での呼びかけによるもの
 いまのところないようです。

 財政白書の担い手の面での大きな課題は、現状では担い手がどうしても高齢者に偏りがちという点ではないでしょうか。時間があるという面では、学生もその中に入るのでしょうが私が知る限り他に事例はないようです。鎌ヶ谷が大きく取り上げられているのはそれだけレアなケースであることもまた確かだからでしょう。

 最近は学生が作ったものや、40代ぐらいの方が中心となったものもあり、必ずしもそうはいえないようです。

2010年3月13日土曜日

大規模事業 小平市と日野市を比較

小平市の市民財政白書で大規模事業の分析があったので、日野も分析をして比較してみた。

大規模事業というのは、東京都バージョンの決算カードでは大規模事業が記載してあるため、集計ができるのです。おお。
小平では昭和62年から平成18年を集計していますが、日野市は昭和60年から平成20年までを集計。
 期間は違いますが、傾向は見えるかと。

小平市の場合は
1:道路関係 333.95億円(うち都市計画道路283億円)
2:土地購入 189.61億円
3:市民文化会館 142.88億円
4:公園関係 113.16億円
5:学校関係 87.84億円
6:地域センター 75.87億円
総合計 1032億円

日野市の場合は
1:土地区画整理事業 635.49億円
2:学校関係 154億円
3:ゴミ処理・し尿 85.37億円
4:道路関係 72.05億円
5:市営住宅 50.99億円
6:公園関係 47.08億円
総合計 1210億円

 意外と違いがあるものなのですね。日野市は土地区画整理事業が圧倒的に多いことが特徴。
 道路や公園が少ないように見えますが、土地区画整理事業の中に含まれている部分が相当あるものと思われます。
 小平市は土地を別個に算出していますが、日野市の土地取得費を集計すると約98億円です。
 ただし、土地開発公社に取得させている部分もあります。ちなみにこの間取得した土地の価格はなんと423億円。その後市に譲渡している部分が相当あるので、単純な合計はできませんが。
 
 また下水道や病院は特別会計なので、決算カードには出てきません。
 病院は約100億円、下水道は債権の残高から考えると、400億円程度は投資されていると思われます。(まだ調べていませんが。)
 またゴミ処理などは一部事務組合で行っているところもあり。結論としては一概に比較できないということか?  うーん、つまらぬ結論だが。
 

2010年3月6日土曜日

財政白書の未来の今 2

昨年連載した財政白書の未来。その1年後の今を検証します。
前回のつづきです。
 
ちなみに、連載の第2回はこちら。目次はこちら。まとめてみたい方はこちら(上から4番目のPDFをダウンロード)。
青文字が1年前の記述又はそのサマリー、 黒文字が現状のコメントです。

第2回 財政白書の未来形(その1) ~ 財政白書は各論指向へ~
○なぜ各論指向になるのか
 今後財政白書は市民が作るものも、行政が作るものも各論指向が進むものと考えられます。
 まず、市民が作る財政白書についていえば、総論編のみを継続して出していくのは実際のところ難しく、各論に移っていかざるを得ないという面があります。
 その理由としては
  • 初回は財政資料の分析そのものが新しいものの発見につながる部分があるが、二回目以降は新しい発見はあまりなく、仮にあっても初回ほどではない。
  • 第二回目以降はデータの更新のみであるとはいえ、相当なマンパワーを必要とするが、発表しても初回ほどの話題性およびインパクトはなく、作るモチベーションが下がりがち。
  • 市民が財政白書を作るきっかけとして、特定の事業の実施又は廃止に疑問を感じた市民が動き出した、というようなこともあり、そもそも興味は各論にある。

 があげられます

 二回以上財政白書を出しているところは少ないですが、例えば国立市は2回目では特別会計を取り上げているほか、小平市は次のバージョンはコミュニティバスを取り上げようとするなど、やはりテーマを変えてくるというのが傾向として見えるようです。

 また東村山も二回目を出していますが、ここはもともと各論志向が強く、第1回目は再開発ビル、2回目はゴミ処理をメインではありませんが詳しく取り上げています。

 行政の作る財政白書についても、

 1:行政側の意図としてやろうとする施策又はやめようとする施策、市民に負担を求めることに関して、市民の理解を求めるという動きが出る可能性があること。

 2:市民の理解や興味が高まった後には、「財政状況を十分に理解した市民の参画の下」「市の計画、施策や事業について議論を交わす」という流れになり、そのような段階になれば、そこで行われる議論はそれぞれの計画・施策・事業といった各論になること。

 により各論化が進むと書いています。
 が、実際には財政白書の中で、各論色を強く出しているところはまだないようです。
 現状は健全財政化法や財務諸表作成などに忙しく、市民にわかりやすく説明するところまで手が届いていないようにも思われます。

 また各論があるとすると、財政課以外のページで取り上げられている可能性もあり、単に把握していないだけかもしれません。
 財政面での各論としては、受益者負担の考え方がいくつかの市で、HPでその考え方が公表されています。


2009年12月28日月曜日

「住民投票」悩む扱い 

朝日新聞2009年12月21日

「住民自治の流れから、市民参加などを定めた自治基本条例や市民参加条例の制定が多摩地区で広がっている。21日には小平市議会が市自治基本条例案 を可決、東村山市は策定作業の入り口となる「手続き条例案」を市議会に提出した。条例の制定過程で最大の懸案となるのは住民投票の扱い。小平市を含めた9 市でも対応にばらつきが出ている。」

日野市でも自治基本条例を策定しようという動きがありますが、進捗状況は不明。
記事では、小平市の場合公募市民61人による素案では住民投票はいわゆる常設型(市民の署名によりいつでもできる)だったが、議会を通る内容にするため、「市民による投票を実施することができる」程度のないようになったとのこと。
東村山市の例では
「東村山市の『(仮称)自治基本条例』をみんなで考えるための手続に関する条例」と、市民参画の手続きを定める条例の手続きを定める条例というややこしいことになっているようです。
八王子は、住民投票については記載がありません。
(ちなみに自治基本条例の意義はまちづくり研究はちおうじのこちらの講演が参考になります。)

住民投票は住民の意思を確認する手段としては有効と思われますが、一方通常であれば立法の過程で反対派を含めた議論をしていたものが、YesNOの投票になってしまったため、立法化のプロセスがすさんでしまい、その後の市民の間の対立がかえって深まるなどの問題があるそうです。(民主主義の未来のブックレビュー参照
意見が対立するとどうしても、一気に決着をつけようとしてしまいがちです。住民投票を導入するにせよ、途中で熟議のプロセスをいかに盛り込めるかがポイントと思います。

住民投票の制度を盛り込むことに議会が反対するケースが多いですが、議会と住民投票の大きな違いは、その前に十分な議論ができるかどうかなのではないでしょうか。では、議会は十分な議論をしているか?というと(裏で根回しはいろいろしているのでしょうが、)議事録を見る限りは主張はしていても、議論は十分していないのではないかと思います。
 議会が議論をせず、多数決でなんでも決着をつけるならば、住民投票をした方がよいということになります。住民投票により議会が云々いうよりも、まず議会の議論の活性化が先だと思います。

2009年12月13日日曜日

小平市 行政の財政白書が出たようです、

平成20年度決算に基づく小平市の財政白書が発表されています。
11月発表となっています。リンクはこちら


平成19年度と前半の構成はほとんど一緒。(ちなみに平成19年度決算版の記事はこちら
後半は、H19の財政課題・改革の取組 が これからの財政運営 に変わっています。
今後の財政の目途と予測をしています。
特に各歳入項目の分析・コメントが詳しいのが特徴。また定年退職者の見込みを平成30年度まで書いていたりします。


財政の内容として、気がついたこと。
・職員一人当たりの人口が多い(職員が少ないということ)
・投資が少ない(平成19、20とも日野市の半分以下。)
・老人保健の繰出金(7.6億円)より後期高齢者への繰出し金の方が多い(11.9億円)
日野市もそう。制度設計上は変わらないはずだが。。
・普通会計の借入金が平成16年以降減っている。約90億円。一方日野市は増えている。
下水道をあわせても250億円以上減らしている。
・債務負担行為が3件しかない!?(日野は30件以上ある)

2009年11月24日火曜日

公募市民2人も意見 小平市「事業仕分け」

朝日新聞11月19日
「行政刷新会議の事業仕分けが注目を集めるなか、小平市でも事務事業のあり方を検討する事業仕分けが行われ、19日、市民参加の委員会が小林正則市長 に意見書を提出した。昨年7月の町田市に続いて都内自治体では2番目の試みだが、仕分け人に公募市民が加わるのは初めて。対象となった32事業のうち、 18事業が「見直し」となった。」

関連する市のHPはこちら
こちらは、「市事業仕分け委員会」(委員長・宮崎伸光・法政大教授)の5人によるもので、「構想日本」によるものではないようです。(国の事業仕分けでそれどころではないと思いますが。)

都内では公募市民が加わるのは初めてとのことですが、埼玉では和光市が市民を交えた事業仕分けを行い、報告書が出ています。
和光市はこちら

記事によると「今年度から3年がかりで事業仕分けを計画、初年度は事業を開始して40年以上がたつ32事業を対象」としたとのことでした。

2009年10月9日金曜日

小平市市民財政白書を入手しました。

以前の記事でも紹介した小平市の市民財政白書を入手しました。
こだいら市民財政白書を作る会の代表の方から購入。
いろいろとお話をうかがいました。
特徴は歳出について目的別歳出に基づき詳しく分析していること、個々の項目について統計などを交えながら分析しており、かなりの力作です。
小平市と日野市は人口も近く、決算書の項目の立て方の違いなど、あらためてへ~と思うことがいろいろあります。

また、会の中で意見が合わない場合の進め方なども伺い、非常に参考になりました。
こちらのページに取り扱い書店が書いてありますので、興味のある方は是非。

2009年6月15日月曜日

こだいら市民提言の会の方とお話をしました

こだいら市民提言の会の会長を務められている方と同じ会社ということがわかりました。

しかも5年ほど前に一緒のプロジェクトで仕事をしていました。世の中狭いですねぇ。

 

先日情報交換をさせていただきました。

小平市も日野市と同様第三次総合計画策定の際市民を集めて、4分科会に分かれて議論をしたとのこと。

その後財政白書を作ろうという動きがあったものの、PCができるメンバーの一人が産休に入るなど紆余曲折を経ながらなんとか、出せたとのこと。

 1000部印刷したときの費用は40万円台、大和田先生が知っている障害者を使って安くできる印刷所があるらしく、支払い条件もゆるいのでこういった市民の白書を作るときは助かるのだとか。
 定価千円ですが、5部以上だと800円にしてしまったため、結局800円で売った数が相当多いらしいです。

2009年5月27日水曜日

お勧め財政白書 その10

今回は財政白書の表現方法として参考になるもの
○構成
  稲城市:構成は標準的ですが、各テーマで統一したページとしてあり、作成の効率化を図っています。
  昭島市:表紙にその年の状況を一言ずつ書いてある
  小平市平成14年版:最初に財政運営の課題を説明し、その後関連するデータを出している
○市の財政全般
  狛江市 :H19 P3 一人当たりの歳入及び歳出、繰入や繰り出しなどの全体の流れの表現がひとつにまとまっています。
  東久留米市特集:No5の予算編成の考え方   羽村市:H13年版P14 実質収支などの説明(豚君が説明してます。)
          同じくP31 大型事業の財政への影響の表現方法
○他市との比較
  国立市 : 中央線沿線の都市との比較という視点も入れています。確かに住民にとってはイメージしやすいかも。

2009年5月19日火曜日

小平市市民の財政白書

5月16日 読売新聞より

「市民団体が『財政白書』 小平で発刊  」

小平市の市民団体の手による「小平市民財政白書 私たち市民がお財布の中身を調べてみました」が、このほど発刊された。

とのこと、2月8日投稿の記事で、市民が財政白書を作る動きがあることを紹介しましたが、2008年6月以降HPが更新されず心配していましたが、このたび無事発刊されたそうです。

市の長期総合計画策定のためのワークショップに参加したメンバーからなる「こだいら市民財政白書をつくる会」が発行。総合計画策定のメンバーが中心となった点は、日野市と同じですね。06年3月から勉強をし3年越しで財政白書を完成させてようです。

 市内の書店で1000円で売っているとか、「小平市 財政白書」で検索すると記事が出るので、興味のある方はどうぞ。 

5/20追記 
 HPが更新されていました。リンク切れになっていた市民提言書の前編にもつながります。
 (後半も見たいのですが残念!)リンクはこちら↓

  http://kodairateigen.blog68.fc2.com/

 販売している書店も掲載されています。

2009年5月16日土曜日

お勧め財政白書 その9

お勧め財政白書その9です。
 今回も財政分析について。
○財政の硬直化に関連する分析 
 小平市 3番目のファイルP43~
  経常収支比率の推移やその構成要素について、他市との比較を交えながら詳しく分析してあります。たぶん26市の中では一番丁寧な説明・分析だと思います。
 なお経常収支比率については、赤字公債を分母に入れるか入れないかで二種類あり、どちらをメインとして扱うかが途中で入れ替わったりしたので、経年的に指標を追うにはややこしい指標となっています。そのため、 稲城市の「平成18年度決算版その1のP38」では経常収支比率を二種類表示しています。

○財務諸表関係
 羽村市 H15年度決算版  P31~ 。世代間負担比率と予算額対資産比率をマトリックスで分析、現在保有している資産と将来の財政負担を二つの軸に分析をしており、興味深い。 その後のページでは他市との比較分析もあり、全般にお勧めです。

2009年5月12日火曜日

お勧め財政白書 その8

お勧め財政白書 その8

今回も前回に引き続き、分析で面白いと思ったものを。
○福祉関係
 福祉にかかる費用の比較として、扶助費や民生費を見たりしますが、
 八王子市 最新版P35では一般会計の老人福祉費と、介護給付費を足して分析しています。
 立川市 行財政白書 本編 P24(第一部を参照)では、扶助費+福祉関係の繰出金を分析しています。
   (リンク先PDFファイル注意)
 また昭島市 最新版 P12 では福祉にかかった費用とサービスを受ける人一人当たりのサービス額を示しています。


○債務負担行為
 債務負担行為の内容について分析しているのは八王子市(リンクは上と同じ)P44。一般会計以外のものを含めて分析。
 分類として下水等、道路、区画整理、学校その他に分けています。
 また公債費に準じるものとそうでないものに分けています。


○公共施設関連  
 八王子市平成17年度版(16年度決算) P26~29の公共施設ごとのコストと利用料金収入の分析がされています。  
 羽村市 の最新版 P14 施設ごとの収支の状況(ちなみに平成15年度版はグラフ化されている。)   
      P31では施設ごとの初期投資額と累計の償却費が開示されています。

○国庫補助金  
 羽村市のP8では、国庫補助金が何に対して出されているかが示されています。(生活保護が1/3ぐらいのようです。)  
 町田市P6では、目的別に補助金を分類。民生費に対するものがほとんどであることがわかります。

○物件費
 小平市 P33(2番目のファイル)では物件費の内容を分析。委託費が70%を占めていることがわかります。
  ただ、市民がこれを決算書を元に分析するのは難しいので、行政の方にこういったデータをお願いすることになるのかもしれません。

○補助費
 福生市 P20 福生市は特に一部事務組合(主に廃棄物処理関係と病院)への負担が大きいので、この部分を詳しく分析しています。 一部事務組合は一般会計と切り離されるので、市民の目が行き届かなくなりがち。 市によって一部事務組合との関わりの度合いは異なりますが、今後広域行政が進む方向とすると、一部事務組合のチェックがポイントとなるでしょう。  特に後期高齢者の広域連合が各市町村で共通する課題となるのではないでしょうか。

○市税
 市税の分析が詳しいのが、羽村市P5~と西東京P12。  羽村市は個人の所得層ごとの、西東京は法人の規模ごとの税収が示されていて興味深い。(決算書からここまで分析はできませんが。)

2009年5月7日木曜日

お勧め財政白書 その7

お勧め財政白書 その7です。

前回までは財政用語等の説明でしたが、今回からは分析の方法や視点で面白いと思ったものを取り上げます。
昭島市H18年度版 P8
  基金の繰入と赤字公債を同時に示してあります。 簡単にいえば一方は貯金の取り崩し、もうひとつは借金なので、単年度で見た場合の資金不足を表す考え方として面白いと思いました。

小平市H19年度版 P55~ (PDFファイル)
  小平市は平成19年度版の前には平成14年度版を出していますが、55ページ以下で5年前の財政白書で示した小平市の課題について、その5年間にどうなったかをまとめています。PDCAサイクル的考え方として参考になります。また5年後を期待します。

西東京市平成19年度版 P33~
  26市の平均や都内類似団体とと比べたレーダーチャート。総務省のレーダーチャートとも違います。
  ちなみに、財政力指数、経常収支比率、公債費比率、一人当たり市債残高、一人当たり基金残高、人件費比率。
  総務省バージョンは公債費比率の代わり実質公債費比率。人件費率に代わりラスパイレス指数。基金残高がなく、1000人当たり職員数と、一人当たり人件費・物件費等決算額が加わっています。

  またP41には「債務償還可能年限」という指数が紹介されています。その市が債務を何年間で返済できるかという指標で、これが市債の償還年限を下回っているかどうかで中長期的な継続可能性を判断するのだそうです。
面白い指標と思いますが、市民が独自に算出するのは難しそう。

 同じく西東京市 平成17年版 P26~
  総合計画の実現にいくらかかるかを試算しています。大変なお金がかかることが示されていますが、これは総合計画を作成する際に試算すべきものでは。 と思いました。いろいろ不確定要素があって難しいでしょうが、日野市もまた新しい総合計画を立てる時期ですが、是非考慮していただきたいものです。

  ○青梅市 平成19年度版 P7~
 一般会計から特別会計への繰入と収益事業からの繰入が並べてあります。
  収益事業から特別会計へ資金を支援していたものが、収益の減少に伴い、一般会計から出さざるを得なくなった事情が見えます。同じことが他の市に当てはまるかどうかは不明ですが、大規模に収益事業をやっている市の分析としては参考になるかと思います。

2009年5月3日日曜日

お勧め財政白書 その6

お勧め財政白書 その6
 財政用語 より詳しい人向け

 今回は、財政用語に関連してより詳しいことを知りたい方のためのリンク集です。


○財政指標
 標準財政規模について、立川市行財政白書平成17年度決算版(PDF)のP91に詳しい算式あり。その他経常収支比率などの計算式があります。

財政健全化法の指標について 小平市の財政白書(PDF) P50~ が算式が細かく載っています。(用語は難しいですが。) また 実質公債比比率の説明については東村山市の平成18年度決算版(PDF)のP42が詳しい。起債制限比率との違いの説明もあります。

財務諸表について
 キャッシュフロー計算書については 三鷹市の自治体経営白書第五章(PDF)P175以下が詳しい。

赤字公債について
 地方財政法第5条で原則として認められていない赤字公債(減税補てん債など)の説明が多摩市の行財政診断白書で説明されています。(書かれた年代が古いためか臨時財政対策債の説明はありません。) このページ の下のほうに記載があります。

2009年4月17日金曜日

お勧め財政白書 その5

お勧め財政白書 その5
 今回は歳入・歳出項目の説明でお勧め

○譲与税や交付税の説明
 ・立川市P61~

○公債費関係
 ・国立市P25~29
  地方交付税制度の実質的破綻と、公債費の繰上げ返済の問題をズバッと解説しています。
 ・小平市 平成14年版 P38
  減税補てん債と臨時財政対策債の解説

○地方交付税関係
 ・東村山市 P12 基本的な仕組み
 ・狛江市 P8 臨時財政対策債との関係

○市税
 ・福生市 主な市税の特徴を簡潔に説明しています。P11
  また福生市の特徴である基地交付金の内容の説明があります。P17

○歳出項目
 ・小平市 P19 目的別歳出、性質別歳出の各項目の説明
 

2009年3月25日水曜日

お勧め財政白書 その2

第2回目も財政についての基礎的なことを知りたい人向け

 ~今回は財政の基本について続き~

 ○特別会計について
  主な特別会計(国民健康保険、老人保健、介護保険)について
   ~ この3つはどの市にもある。(老人保健はなくなりますが。)

   狛江市 平成19年度版P29~32 国民健康保険関係のお金の動きがわかりやすい。
          下水道などその他の特別会計も説明しています。
 
 ○経常収支比率
  財政の硬直化の指標としてよく使われます。
  ・そもそも財政が硬直化するとどうなるの →町田市 P22
  ・経常収支比率の解説 小平市P43(③のファイル)
                 八王子市P50 の図がわかりやすい。
 
 ○財政用語
  狛江市 : 説明は堅いが説明が詳しいのでお勧め。

 ○最近の財政の話題
  合併について 東京都下では西東京の例しかないのですが、他の県では合併の影響はかなり大きいかも。
 西東京市 平成19年度版P16 のコラム
                 P43 合併による財政効果。
  
 この項まだ続きます。

2009年3月4日水曜日

地域手当上乗せで交付税減額

読売新聞 3月3日
「職員「地域手当」上乗せ問題 多摩地区07年度」
「 都市部の自治体職員らに支払われる「地域手当」を、国の基準に上乗せしたとして全国の市町村の一部が総務省から特別地方交付税を減額されていた問題で、多摩地区では2007年度に、8市で計約1億3000万円が減らされていたことが分かった。国は、地域手当の支給率を国の基準に合わせるよう要請しており、減額措置を受けたうち6市は、今年から引き下げを決めた。一方、東久留米市は「都の基準を採用している」として引き上げ、小平市は据え置いた。」
  とのこと、日野市は国の基準に今回そろえたらしい。東大和市は基本給も地域手当も引き下げることで妥結した。とか。

他紙では「職員の手当てを上乗せして住民サービスが削減」という厳しい見方も。

 でもこのニュースだけではなんのことやら。「地域手当」とは?「特別交付税」って? ということで調べてみました。

○地域手当は国の公務員の制度らしい。
 人事院規則参照→http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18F22009049.html
「地域手当は、当該地域における民間賃金水準を基礎とし、当該地域における物価水準等を考慮して一定の地域に在勤する職員に支給する。」 ということで要は都市部はそれ以外のところに比べて物価(家賃を含め)が高いこと、民間の給与も高いことからその調整らしい。
 居住地ではなくて、在勤地で決まるんですね・・・。市町村レベルで率に差があることを考えると不思議。
 ちなみに日野市は13.5%(日野市広報11/15号より)、これが基本給に加算されるというわけ。
  一人当たり年額約51.7万円らしい。 今回これを12.0%にするということ。

 地方公務員の給与水準の適正化は是非とも取り組んでいかなければならないが、このニュースを見ていまいちしっくりこないのは、総務省が特別交付税を盾に迫っているというところですかね。
 本来は住民との関係において決まるべきで、総務省が口を出すことなのか? と思うわけですが、おそらく口を出す理由は。

1.そもそも住民にあまり知られていない。 → 確かに広報にも載っていますが、調べるまでよく知りませんでした。
2.国がかなり負担している。 → 人口10万人未満の市では一般財源の約半分は地方交付税(地方財政白書より)
    つまり、おおよそ職員給の半分は国が負担しているということ。

というところなのだろうと思いますが、それにしても何か釈然としないものが残ります。

○特別交付税とは・・・・・。 また別の機会に調べてアップします。

2009年2月8日日曜日

小平市財政白書

小平市の財政白書

 http://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/009/009732.html

 平成19年度版が平成20年12月に出ています。(5年ぶり2回目)

 内容としては普通計画を中心に説明をしています。

 この市でも三位一体改革の影響について分析をしています。また経常収支比率の内訳(財政の硬直化の原因を探る)を他市との比較で行っています。

 市の認識している課題は、使用料・手数料が少ない=受益者負担の見直しが必要
  区画整理事業・再開発事業など今後投資案件があること。
  施設の維持管理費による財政硬直化への対応
  ごみ処理組合への負担金 などなど。

 ちなみに、小平市でも市民財政白書を作ろうという動きがあります。
  http://kodairateigen.blog68.fc2.com/blog-entry-18.html
 市民提言書へのリンクもありますが、残念ながら後半がリンク切れ、
  2008年6月以降の更新もありません。サーバーを変えたのでしょうか?