2009年6月28日日曜日

箕面市財政白書

箕面市
 Yahooで「財政白書」と検索すると20位以内に出てきます。
 http://www2.city.minoh.osaka.jp/ZAISEI/5_zaiseihakusho.html

 内容はいたってスタンダード。
 一人当たりの税収など個別の要素を見ると財政がよさそうに思えるのですが、なんと経常収支比率が100%超だとか。
 ちょっと不思議な感じがします。
 実は高所得者が多く、税源移譲で1.7億円のマイナスの影響に加え、地方交付税も減少というダブルパンチをくらい、経常一般財源が減少したという面が大きいようです。
 あと経常収支比率で見ると、人件費率が40%と高いところが特徴かも。一人当たりの人件費は高くないのですが、人数が多いのかもしれません。

2009年6月27日土曜日

市民と税金 固定資産税編

久しぶりの市民と税金です。

 固定資産税及び都市計画税は市町村税なので、税収は原則として全て市に入ります。
 例外は償却資産の固定資産税。償却資産とは主に企業が所有する機械にかかる税金です。
 これも基本的には市に入るものなのですが、大企業の有り無しによって大きな差が出てしまうので、市の規模に応じてある程度以上の部分については、都道府県に直接入るようになっています。
 これは地方税法で決まっています。
 例えば日野市の場合は一社当たりの課税標準が(おおよそその会社がその市内に持っている機械の値段と考えていただければ)36億円を超えるとその超える部分に係る固定資産税は東京都に入るということ。

========以下記事に間違いがありましたので、10年5月30日に削除しました。===

 ちなみに平成19年度はその超える部分の金額が3,696,267千円。(日野市事務報告書)あるので、これに係る固定資産税は約51,748千円ということになります。

2009年6月26日金曜日

京都市財政のあらまし

京都市の「財政のあらまし」 平成14年から発行しています。

 平成19年度決算版はファイルを4つに分けて内容を充実させています。
 第一章「財政とは」は、スタンダードな構成。他の政令指定都市との比較がされています。
 (大阪市の飛びぬけた状況の悪さが目立ちます。)
  http://www.city.kyoto.jp/rizai/shukei/aramasi/index.html
 また第3章で「地方分権改革の動向」として、三位一体改革の内容などを詳しく説明しています。全国的に共通する内容なので、どの市も参考になると思われます。  P29 「国庫支出金を削減し,地方税への3兆円の税源移譲が実現しました。しかし,削減された国庫支出金の中身を詳しく見てみると,単に補助率を引下げたものが多くを占めています。これでは,国の地方への関与は残ったままで,地方の自由度が拡大した とは言えません。」とはまさにその通りで、今回の改革での問題点の一つです。
 ちなみに単なる補助率の削減ではない実質的なものは10%に過ぎないのだとか。

 また財政指標について政令指定都市(おおむね70万以上)と中核市(おおむね30万以上)、特例市(おおむね20万以上)
 と日野市の属する類似団体(Ⅳ-3類型)の平均値を比較すると
         政令指定    中核   特例  Ⅳ-3
財政力指数    0.72   0.82  0.90 1.02
経常収支比率  97.8   94.2  91.3  90.9
一人当たり地方債 79.5万 39.2万  33.8万 25.8万
 とどの指標を見ても、都市の規模が大きくなり、権限の移譲がなされるほど財政が苦しくなる傾向にあるようです。
 京都市の資料の中で、政令指定都市が府や国のやるべき事業を行うことによる負担が4217億円なのに対し、財政的な措置が1461億円というものがあり、そういったところが影響しているものと思われます。
 ちなみに京都市は京都府の人口の半分以上を抱えるのですが、道府県税はそのまま京都府に入るようになっているようです。

2009年6月25日木曜日

経済学と財政 小中学校で何を教えてる?

経済や財政、市民参画に関連する教科としては社会科があります。
 
 学習指導要領(ネットで公開されているのですよ。)を見ると小学校では5年生の地理で産業関係のことを習うほか、6年生で政治の働きについて習う程度のようです。われわれの生活を支えている人が多くいるということは1~2年の生活科から習い始めますが、財政や経済という視点はあまりなさそうです。
 もっともこれは公開されている学習指導要綱から推測したのみで、実際の教育現場では教えているかもしれません。
 参照http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/index.htm


 中学校では公民分野が該当し以下のような学習内容が定められています。
 ○私たちと経済
  ①市場の働きと経済(身近な消費活動を中心に)
   ・市場経済の基本的な考え方
   ・現在の生産や金融などの仕組み
   ・企業の役割と責任(職業と雇用、労働法規などについて触れる)
  ②国民の生活と政府の役割(←ここが財政)
   ・国や地方団体が果たしている役割や財政の役割
   ・租税の意義と役割、納税の義務
 ○私たちと政治
  ①人間の尊重と日本国憲法の基本原則
  ②民主政治と政治参加
   ・地方自治の基本的な考え方
    ・地方公共団体の政治
    ・住民の権利義務 →住民としての自治意識の基礎
   ・国会を中心とする議会制民主主義
   ・裁判
   ・公正な世論の形成と国民の政治参加
 実際の教科書(清水書院の公民の教科書を参照しました)を見てみるとかなりいろいろなことが書かれています。思ったよりも高度な内容だったりします。
  以下では経済と政治に関して、学習する大項目とその中で出てくる用語を中心に紹介します。
  (内容まで書くときりがないので)
 ■経済分野
  ○くらしと経済(市場経済の仕組、価格)
   ・財とサービス(”財”は大学の教科書で出てくると思っていましたが、中学でこの用語が出てくるのですね。)
   ・分業の概念 ・流通について ・市場と市場経済 
   ・家計と企業と政府の間での財とサービスの流れ
   ・貨幣 ・需要曲線と供給曲線!
   ・市場価格/独占価格/公共料金
   ・インフレとデフレ ・景気の変動/バブル経済
  ○資本主義経済のおける企業
   ・資本/利潤/私有財産制
   ・拡大再生産/自由競争/社会主義経済
   ・株式会社(株券、有限責任、配当、株主総会)
   ・金融/日本銀行/為替
   ・独占/カルテル/独占禁止法
   ・産業の情報化/産業構造の変化/リストラ
  ○暮らしと財政
   ・財政とは
   ・政府の3つの働き(公共財・サービス/所得再分配/経済安定)
   ・租税(地方税/国税、直接税/間接税)
   ・累進課税
   ・国の財政(一般会計/財政投融資)
   ・地方財政(地方税/地方交付税/国庫支出金/歳出)
   ・社会保障(社会保険/公的扶助/社会福祉/公衆衛生・医療)
   ・医療保険、年金保険、介護保険
   ・経済のグローバル化/産業の空洞化
   ・貿易収支/貿易摩擦/為替相場
   その他労働と雇用(非正社員とワークシェアリングも)、消費者保護、食糧問題、環境問題など幅広く取り上げています。
 ■政治分野(地方自治関係のところのみ)
  ○住民が築く地方自治
   ・地方自治とは?(地方自治法/地方議会/予算/条例)
   ・住民参加(直接請求権/住民投票/住民運動/NPO)
   ・地方分権(地方分権一括法)
   ・住民のワークショップで公園のプランを作った三鷹市の例が紹介されています。

 中学校のときにこんなに習っていたんですかね。ぜんぜん覚えていない・・・・。
 最近の教科書が進化しているのか、単に忘れているのか。
 新聞を読む上での基礎的なことはかなり押さえているほか、最近の話題も取り上げているので、大人でも一度中学の公民の教科書を読んでみると面白いのではと思います。
 とはいえ、「中学校の教科書を読もう」でこのプロジェクトが終わってもなんなので、
 中学校の教科書で紹介されていること+経済学の理論をつけるような形で展開しようかと、今思いました。
 
 高校の教科書も紹介できればよいのですが、手元にないのでまたいつか。

2009年6月24日水曜日

伊勢原市 財政白書発行

財政白書作りの動きがあった、伊勢原市で白書が完成したそうです。
 タイトルは「市民が見た伊勢原市のだいどころ事情」
編集は、市民グループ「伊勢原・まちの財政を学ぶ会」、伊勢原ネットのメンバーを含めた7名とのこと。市議会議員の方も加わっています。
 総論だけではなく、特別会計やごみ処理の一部事務組合も分析しているようです。
http://jhamada.kgnet.gr.jp/back/item/all/1244897418.html

写真を見た感じは国立市の市民の財政白書や札幌の市民の財政白書に近い感じです。

ちなみに伊勢原市では市政白書を作成しています。
http://www.city.isehara.kanagawa.jp/kakuka/kikaku/kikaku/hakusho.htm

 内容としては調布市の街づくりデータブックに近いものがあるかも。市政に関するいろいろな情報が載っています。

2009年6月23日火曜日

ブックレビュー 市民のための地方自治入門(新訂版)

今日は市民のための地方自治入門[改訂版] 行政主導型から住民参加型へ
 佐藤竺監修 今川晃・馬場健 編 実務教育出版2009年2月発行
 2月22日の記事で紹介した本の改訂版。 改訂より新訂の方が新しいようです。まぎらわしい。
 新しいほうは図書館で借りました。
 改訂版との違いは、順番の入れ替えを除けば、財政健全化法が加わったことと、海外の事例が豊富になったこと。なんと22カ国も調べています。
 また「おわりに」が全面的に書き換えられていて、その内容が財政白書を作るものにとって非常に深い文章だったので、その要旨を少し長くなりますが、ここに紹介します。
 「(協働はわかりやすさがポイントだが)わかりやすさには二つの側面があると考えられる。まずは①伝達方法(表現)のわかりやすさであり、これに対して②内容のわかりやすさというものがある。本来この両者は密接不可分であり、伝達方法が難解なものは実は内容も難解なものが多い。しかし名前(伝達方法)が、わかりやすくなれば内容も簡単になったような錯覚に陥る。
 例えばごみの処理場の建設を考えると、関係法令、建設コスト、環境への影響など伝達方法も中身もわかりやすいことからかけ離れている。
 協働の際に、住民の側は行政に対して伝達内容のわかりやすさは求めるべきであろうが、内容まで単純化して伝えることを要求すれば自らの判断を誤ることになるだろう。つまり伝達手段のわかりやすさは求めるべきだが、単純化した伝達内容は誤った判断を招くばかりではなく、両者の誤解や対立を招くことにもなる。
 したがって、内容が難解であることを忌避しない姿勢が今、住民と行政に求められている。」(P281~282抜粋)
 できれば書店で手にとってここだけでも読んでいただければと思います。(立ち読みを勧めているように思われてしまうかな・)

 財政も深く知れば知るほど難解な部分が増えてきます。それを市民に伝える際に「わかりやすさ」を目指すがゆえに「内容の単純化」を行って誤解を招いていないか、改めて振り返ってみる必要があろうかと思います。
 一方で、人間急に難解なものが理解できるようになるわけではありません。理解をしようという市民が次のステップに進みやすいように一段一段小さな作ることが必要なのではないかと思います。このブログがその小さな一段になれればと思っています。
 とはいえ、いかに段を低くしても上る意思がなければ上ることはできません。それがここでいう「難解であることを忌避しない姿勢なのではないか」と思っています。
 
 

2009年6月22日月曜日

夕張市財政再建計画など

夕張市の財政再建情報です。
 http://www.city.yubari.lg.jp/contents/municipal/rebuilding/index.html

 いろいろデータがありますが、一番下の「財政再建計画について」の古い日付のものから順に読むとよいでしょう。
 財政再建計画の変更計画書は一番最後のページでどこが変わったかを見ればよいと思います。

 財政再建計画の内容を見るとかなり恐ろしい。返すべき負債が360億円、これを標準財政規模45億円、市税10億円の市が返すために、最低の住民サービスを最高の住民負担で行い、借金を返している状況です。
 一方、850兆円ともいわれる借金を、88兆円の予算規模、税収44兆円である日本国の財政は夕張市と比べて格段によいとはいえない状況です。夕張市の状況が日本の未来の姿にならないよう一人ひとりが政治や財政をチェックする視線を持たないといけないと思います。
 
 そんな中 東京都から若い職員2名が夕張に派遣されています。
 http://www.soumu.metro.tokyo.jp/03jinji/yuubari/index.htm
 大変なこちらのほうが状況がよりリアルに伝わります。その中での若い職員の報告にはさわやかな感動すら覚えます。
 白書作りとは関係なくお勧めです。