2009年4月19日日曜日
我孫子市:旧市民会館の売却計画、宙に
我孫子市で、旧市民会館の土地・建物の売却計画が宙に浮いている。新しい市民ホールの建設資金に充てようと昨年春から買い手を探してきたが、建物の解体費などがネックとなり、候補が次々辞退したためだ。市は売却方法などの見直しを余儀なくされている。【武田良敬】
この旧市民会館は市役所の北側にあったボーリング場を昭和53年に買い取って改修し活用していたもの。
その後耐震診断で基準を満たさないことと、アスベストを使用していたため、2年前に閉鎖したとのこと。
現地建て替えは難しいので、民間に売却して新しい市民ホールを建てるという予定だったのですが、売却候補の病院などが相次ぎ断念してしまったとのこと。
建築基準法は昭和53年の宮城県沖地震を受けて、新しい耐震基準が昭和56年にできました。そのため、それ以前にできている建物はいわゆる新耐震基準前のものとして、現在の基準に合わないものが多くあります。また昭和50年以前は吹き付けのアスベスト(空気中に飛散しやすい)が使われています。
ということで昭和50年以前の公共施設を、人口が減っていく中でどうお金をかけずに、安全にしていくかというのはどの市でも重要な課題となります。
我孫子市のアイデアは非常によいと思うのですが、、、アスベスト付だとリスクが大きいので民間としては取り組みにくいのでしょう。 アスベストについてはきっちり調査すれば、時期さえ合えば調査費を上回るメリットが出るとは思うのですが。
2009年4月18日土曜日
市原市財政白書
http://www.city.ichihara.chiba.jp/030zaisei/zaisei/siryou/hakusyo/h19.htm
工業地帯があるためか、市税収入が多く、財政力は強いです。
構成は、市の現況、予算、決算、財務諸表、財政計画の順で、予算の説明に重点が置かれています。
特徴としては
・市の現況をよく解説していること
・予算の項目で、国の財政についても簡単に触れていること
・中期的な財政計画では、市税は将来的な減を見込んでいるなど比較的堅実な計画を立てていること
・京葉八市との比較がされていること など
説明として参考になる部分としては、
・財務諸表 行政コスト分析の課題について、キャッシュフロー計算書について がわかりやすい。
また財政読本「いちはらの財政」
http://www.city.ichihara.chiba.jp/030zaisei/zaisei/siryou/documents/zaisei.pdf
は、財政の基本(予算の決まり方など)や施設別の建設費用が説明されているほか、
全般に見やすく構成されており、お勧めです。
法人税収が多いため、平成21年度は「実施計画の事業を実施した場合」36億円超の財源不足が生じるとのこと、法人税収が多いのは財政運営上魅力ですが、経済変動時にどう対応するかというのが課題ですね。
2009年4月17日金曜日
2009年4月16日木曜日
コラム 財政健全化法を勉強する その1
夕張市の財政破綻を契機に、財政健全化法(正式名称 地方公共団体の財政の健全化に関する法律)が平成19年6月に制定され、平成19年度決算から新しい指標による財政状況の公表が義務付けられました。
各市の決算状況を報告する広報などで指標が発表されているのを目にしているかと思います。
その一方でこの指標の公表について唐突な印象を持ったり、よくわからないという印象を持っている人も多いかと思います。
このコラムは「日本一わかりやすい財政健全化法の指標の説明」を目指し、連載をしていこうかと思います。
書いている本人も勉強中なので、時間がかかったり、わき道にそれたりするかと思いますが、ご容赦ください。
第一回 市の財政破綻とは ~ 民間と違う考え方
財政健全化法が制定されたきっかけは夕張市の財政破綻といわれています。
ところで市が財政破綻するとはどういうことでしょう。実は調べてみると、市の財政破綻と言っているものは、民間企業や個人の財政破綻(倒産や破産など)とはかなり異なるものであることがわかりました。
民間企業や個人の財政破綻についてごく簡単にまとめると
○どういうときに財政破綻というか
・支払いができないとき
例えば会社の場合、手形が2回決済できない(支払期日に銀行の残高が足りない)と銀行取引停止になり、倒産します。
個人でも払いきれない借金がある場合は破産の手続をすることがあります。
・債務(借金など)が多すぎるとき(会社の場合)
資産(財産)よりも債務(借金)が多いとき ~債務超過といいます。
○それでどうするか
・財産を換金して借金を返す。
→ その上で返せない部分は免除。(破産の場合)
又は
・債務を圧縮 → 計画に従って経済再建を図る(民事再生などの場合)
となります。
それでは、市や町の場合はどうかというと、例えば借金の支払いができないという状況になった市や町はいまのところありません。(海外では国や地方自治体が借金を払えなくなったことはありますが。)
それは「最終的には国が面倒を見てくれる」という思いから、銀行などから貸し渋りにあうこともなく、資金が供給されるからと考えられます。
日本の市や町の場合には、財政の悪化度合いを示す数値がある程度以上悪くなったら、国が支援することになりますが、その条件として、県や国が承認できる財政再建のための計画を作成し、県や国の監視の下財政再建を図ることになります。
個人の場合でいえば、大金持ちの放蕩息子が借金を背負った場合(金貸しは親が金持ちなのでいくらでも貸す)、息子に自由に金を使わせる権限を奪い(カードを取り上げて小遣い制にするとか)、監視をつけて働かせるなど、自分の管理下におくことにより、借金を返済させるようなものと考えてもらえればよいかと思います。
(財政破綻した市が放蕩息子だといっているわけではありませんので念のため)
夕張市の財政破綻により地方自治体の財政健全化に関する法律が変わったのですが、「借金を免除してもらうのではなく、財政再建のための計画を立てて健全化を図る」という基本的な考え方は変わっていません。
それでは新しい法律により、どう変わったのでしょうか。次回はその点を解説しようと思います。
第2回はこちら。
2009年4月15日水曜日
旭川市財政白書
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/zaisei/hakusyo/hakusyo.htm
構成はスタンダード 全19ページ。
他の財政白書と違い、予算を中心に経年的な比較しています。
財政悪化の分析は地方の中核都市共通かも。交付税の減少が大きく効いているようです。
また生活保護の割合が高い。35万人の人口(日野市の2倍)に対し、保護対象は11739人と日野市の7倍以上。北海道は保護率が高いようですが(約2%)、そのほかに何か要因があるのでしょうか。
財政の仕組み
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/zaisei/sikumi/shikumi.htm
基礎的な用語の解説(予算、決算、補正予算、一般会計。歳入、歳出項目の用語)
2009年4月14日火曜日
杉並区財政白書
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/library.asp?genre=203010
いままで調べた中では一番最初に発行しているかも。平成20年で10回目です。
○構成
・財政状況の分析(普通会計決算)
・財務諸表による分析
・事業別コスト計算
・ABC分析
・新しい財政健全化指標
財政状況の分析はスタンダード。 事業別コスト計算以下が特徴。
新しい財政健全化指標については今年は言及している市が多いです。
○参考になる説明
・歳入の内容と一般財源をひとつのグラフに統合。(折れ線の色が同じで見づらいところが残念)
・健全化指標の経緯について丁寧に説明がされています。
○分析の視点の特徴
・区債の残高の圧縮を大きなテーマとしています。
・事業ごとのコスト計算については、6つほどの事業を選択しています。(毎年いくつかのテーマを入れ替えているよう。) ごみ処理のコストについてはどの市町村でも課題となるので、いろいろな市で作って相互に比較できるようにできればよいですね。
○興味深く思ったこと
・平成18、19と区債の発行をしていない! 経常収支比率70%台の財政力だからできるのでしょうかねぇ。 比較的財政状況がよいときに借金を減らしておけば、今のような情勢では役に立つでしょうね。
・有料駐輪場事業 収入でコストのほとんどを回収!(6.9億の費用6.6億の収入)
しかも放置自転車が9千台から2.6千台に減少!
・ABC分析とはActivity-Based Costingの略。
ABC分析をGoogleで引くとパレート図による要因分析が紹介されていますが、それとは別。
活動基準原価計算で調べると出てきます。 ~私も説明できるほど理解してません。。。。
徴税コストの分析で滞納のないものは一万円あたりのコストが143円なのに滞納分は1100円にもなるというあたりが参考になって興味深い。
2009年4月13日月曜日
名古屋市長選 市民税10%減税で白熱
名古屋市シリーズ もう一本
4月10日 中日新聞
12日に告示された名古屋市長選、民主の推薦する河村たかし氏(60)が掲げる「市民税の10%減 税」に関する議論が白熱しているとのニュース。
「先に減税ありきで税収を減らすことで役所の無駄をあぶり出し、消費促進などの経済効果もあるとアピールするが、ほかの出馬予定者は実現性に疑問符を付ける。 河村氏の構想では、個人・法人市民税(09年度見込み2355億円)の10%を減税する。個人は1人年間1万5000円、法人は1社10万円程度、負担が軽くなる計算だ。 」
反対論としては「▽もともと納税していない低所得者層に恩恵がない▽財政に余裕ありと見なされ国や県の補助金を削られる▽起債も制限される▽財源はどうする−など。」
衆院総務調査室によると、「減税しても、起債制限や補助金を削られる法的な根拠はない。起債は以前は制限されたが、3年前の法改正で、減税しても総務相の許可があれば可能になった。」
市職員が懸念するのは補助金の方だ。補助金は市幹部が中央官庁に陳情して付けてもらう政治的な側面がある。減税したら「そんな余裕があるのなら補助金は要らないでしょ」と門前払いされるのではないかと。
ニュースに関してランダムにコメント
地方分権といいつつ、歳入については(法令上はともかく)ほとんど自治体の裁量の余地がないというのが、日本の現状であり、問題点といわれています。国の方針によって突然住民税が減税される一方で、自分が変えるのはたった10%でも大変というのはまさにこの点を象徴しているようにも思うのですが。
企業誘致のための一定期間固定資産税を減免したりというようなことはよくあるのですが、市民を誘致(?)するために住民税を安くするという話は聞いたことがないのですが。なぜでしょうねぇ。まあ個人の場合住民税の安さで住むところを決めるわけではないからでしょうかね。 逆に「高い住民税を払っても住みたい。」と思われる町を作ることが重要なのかも。
