2009年10月24日土曜日

東洋大ゼミの方とお会いしました

6月に東洋大でお話をさせていただいた際(記事はこちら)に、院生でいらっしゃった方と
先日情報交換をしました。

神奈川県の某市でアドバイザーとして、公共施設のマネジメントや公民連携について活動されているとのこと。
公共施設については小学校の建て替えとならんで、今後は下水道のリニューアルが大変な財政負担になってくるのではないかという話をされていました。日野はまだ作っているところですが、最初に作ったところはかなり年月も経っているので10年も経たないうちに問題になってくるのかもしれません。

今後メールマガジン等も発行するとのことで、機会があれば紹介しようかと思います。

日野市が出資している法人

現在紹介している土地開発公社は市が出資している法人ですが、日野市が出資している法人には他にどんなものがあるのでしょうか。(一部事務組合は別に紹介します。)

ちなみにこの情報は決算書の最後の方に書いてあります。(HPには残念ながら公開されておらず。)
 平成20年度末の情報なのでその後変わっているものもあります。
 金額は出資額
○日野市が全額出資している(と思われる)もの
 株式会社日野市企業公社(HP) 3千万円
 日野市土地開発公社 5百万円
 財団法人日野市環境緑化協会(HP) 3億円
 社団法人日野市福祉事業団(HP)300万円
○第三セクター
 多摩都市モノレール株式会社(HP) 0.7%出資 3億3060万円
  その他貸付金が15億円。
○財団法人
 暴力団追放運動推進都民センター(HP) 631.6万円
 東京都高齢者事業振興財団 450万円
 東京都農林水産振興財団(HP) 211万円
 東京都新都市建設公社(HP) 3.8%出資 50万円
○社団法人
 社団法人日野市社会福祉協議会(HP) 300万円
 東京都労働者共同保証協会(HP)200万円
○全国的組織
 地方公営企業等金融機構(HP) 880万円
  前身は公営企業金融公庫。現在は地方公共団体金融機構
○地方の組織
 中間法人多摩南部成年後見センター(HP)20%出資 100万円
 東京都農業信用基金協会 73万円
○民間企業
 日野ケーブルテレビ株式会社(HP) 1.3%出資 2千万円
 株式会社日本テレビフットボールクラブ(HP) 0.11%出資 10万円
  要は東京ベルディ なぜFC東京でなかったかは不明。
 なお日テレの撤退により「東京ヴェルディ1969フットボールクラブ」に会社名が変わります。

 いろいろありますね。今日はじめて知った団体もありました。
 市との関係が深いものについては、今後詳しく調べていくかも。 

土地開発公社について2 日野市平成20年度

前回は土地開発公社の制度の紹介でしたが、
今回は日野市の土地開発公社の平成20年度決算を紹介します。
土地開発公社の決算書は中央図書館の資料室か市政図書室で閲覧できます。

○どれぐらい土地を持っているのか。
平成20年度末現在、公社が所有している土地は47,199㎡。
簿価は約101.90億円です。㎡当たりにすると21.59万円、坪当たりでは71.37万円です。
 面積のトップ3は
 ①西平山区画整理用地(複数個所合計) 約19,300㎡
 ②日野市立第21小学校用地 約7,500㎡
 ③程久保緑地用地及び美術館用地 約7,100㎡

 簿価(要するに買った価格)のトップ3は
 ①西平山(上記①と同じ) 約54.3億円
 ②万願寺第二区画整理用地 約10.4億円
 ③程久保緑地(上記③と同じ)約7.3億円 です。

○どれぐらい売買したのか
土地開発公社の役割は公共用地を買収し、市に売却することです。
 買収した公共用地は 1485.19㎡、価格は約2,670万円。
  (約1.8万円/㎡、約5.9万円/坪)
  百草地区の緑地の用地とのこと。
 市に売却した土地は
 ①百草地区の緑地用地 約5,880㎡を2億6323万円
 ②身命上第6緑地用地 約667平米を2億5861万円

 民間に処分した土地(特定土地というらしい、法律用語かどうか不明)
 豊田南区画整理内用地 約80㎡を2073万円で。
  なおこの土地は5550万円で取得したものとのこと。

○経費は?
 管理経費が441万円。
 内訳は賃貸に出している土地がらみの税金が316万円。
     除草代96万円、駐車場管理費18万円。
 支払利息が1億4982万円で、これが経費のほとんどを占めています。
 この利息と同額の補助金が日野市から払われています。
 一般会計の決算書では、他の分類に入らない
   「諸支出金」の「公営企業費」に分類されています。

○収入はある?
 なお資材置き場や駐車場として貸しているため
  年間1100万円ほどの収入があります。

○借金は?
 短期で借入(毎年借り換え)で、残高が107.44億円。
 三菱UFJ銀行と さわやか信用金庫から。

○土地の時価は?
 残念ながらわかりません。

以上平成20年度の決算の状況です。
 とはいえ、これだけでは日野市の土地開発公社のことはほとんどわからないと思います。
 (自分で書いといてなんだといわれそうだが。。。。)

次回以降 これまでの土地開発公社の状況について紹介します。

地方自治体における政治主導2 

前回のコラムでは主に政治主導の意味について考察しました。
今回は「地方自治体における」場合について考察してみました。
○政治主導=議会主導?
 地方自治体は二元性で、議会は行政をチェックする役割であることを考えると議会主導で政策を決定し、行政を運営するというのは変。
○政治主導=市長指導?
 市長がリーダーシップをとることが政治主導なのでしょうか?市長は(副市長を外部から呼ぶことがあるかもしれないが)基本的に一人であり、内閣のような形での政治主導とするにはかなり無理がありそうな気がします。
○国と地方自治体の違い
 国政と比べて地方自治体は、一人ひとりの国民・市民と行政との距離が近い。
 国政の場合は直接的に国民の声を聞くというのは無理があるので、国民が直接選んだ議員から選ばれた内閣を主導とすることで、国民の声を政策に反映させるという考え方があったのではないか。
 市政で考えると、直接的な市民の声を聞くルートはいろいろ開発されつつあり、単に市民から選ばれた市長がトップダウンで方針を示していくということのほかに、直接市民の声や知恵を取り込む方法を考えていくことが、地方において政治主導が目指す実質を実現することになると思われます。
 もっともこれは市町村の規模によって具体的なあり方はそれぞれ異なると思いますが。
○国と地方との関係
 地方で政治主導という言葉があまり使われないのは、つまるところ国主導だったからではないか。
 市長は市民から選べているが、行政として何をやるか、どうやるか、お金はどうするかということについて、市民の声を反映しようにも国や都道府県にほとんどを決められてしまい、市として裁量を発揮する余地は限られていたように思われます。
 市民にとっては、政治家が決めたものであれ、中央官庁の完了が決めたものであれ、国の基準として上からドーンとくるのでは、どちらでも対して変わらない(悪さ加減という意味で)と思います。
 政治主導が国民・市民の声の反映を目指しているものであれば、地方分権というのは必然の流れになってくるのではないでしょうか。

2009年10月23日金曜日

土地開発公社について その制度

10月11日の公園についての記事で、土地開発公社から6.8億円分の土地を買ったという記事がありましたが、今日から何回かにわたり土地開発公社についての解説をしたいと思います。

土地開発公社については、平成18年度版の日野市の財政白書(第2編第1章)内容とも重なりますが、まずは土地開発公社そのものについて簡単に説明します。

土地開発公社は、昭和47年に公布された「公有地拡大の推進に関する法律」に基づき、市が出資して設立される法人です。
当時は土地の値段が上がり続けており、道路など公共施設を作ろうと思っても、土地が値上がりしてなかなか土地が確保できないという状況にありました。特に市が土地を取得するためには、原則として市がすぐに使うことが必要だったり、議会の議決が必要だったりするので、取得しようと時間をかけているうちにさらに土地が上がるなどということがあり、公共用地をどう確保するかが課題となっていました。
 そのような中、議会の議決を経ずに「機動的に」土地を買える土地開発公社が設立されていったとのことです。土地開発公社が買った土地は、後年市が開発公社が土地を買うために借入をした利子を含めた値段で買い上げるということになっていました。

 土地の値段が金利を超えて上昇しているときは問題が明らかにならなかったのですが、やがて地価は減少に転じました。地価が下がっているときは待てばよりやすく土地が取得できたのですが、地価の下支えや景気対策の意図があってか、「積極的に土地を買うように」との国からのお達しがあり、下がるとわかっている土地をあちこちの自治体で大量に抱え込むようになってしまったとのこと。
 これにより本来の目的をはずれた無計画な土地の先行取得が行われてしまったと指摘されています。
 (参考:自治体財政の会計学 新世社)

 結局土地はさらに下がり、無計画に取得した土地は何年も塩漬けになっています。2007年度末で60%(金額ベース)以上の土地が10年以上塩漬けになっています。(総務省資料)
 土地の取得は銀行からの借入で行っていますが、土地開発公社に対しては市が債務保証をしているため、市の隠れた借金になっています。また公共施設へ使うあてのない土地は民間売却することとになりますが、そうすると含み損が明らかになり、その分は市が補てんしなければならず、売るに売れなくなり、その間にさらに地価が下がるという悪循環に陥っています。

 90年代に唯一財政再建団体であった赤池町は土地開発公社の赤字を清算したことが、直接的な原因でした。

 いろいろと大変な土地開発公社。次回は日野市の決算から説明します。

2009年10月22日木曜日

千葉市が財政危機宣言

10月22日 読売
「財政難に直面する千葉市の熊谷俊人市長は二十一日、二〇一〇年度予算の編成で約二百七十億円の財源不足が見込 まれると定例記者会見で明らかにした。財政健全化に取り組む「脱・財政危機宣言」を発し、事業や人件費の見直しをさらに進めるほか、無料施設の有料化など で市民にも協力を求める。」
実際には「脱・財政危機宣言」となっていますが、実質的には財政危機を宣言したものとなっています。

市のホームページはこちら

記事では、市債発行に依存し続けると、収入に対する借金返済の割合を示す「実質公債費比率」が一二年度には25%を超え、「早期健全化団体」となる可能性があるとし、このため、「宣言」を発して取り組みを強化することにした。とのこと。
 対策としては、事務事業を総点検し、一部の事業を凍結するほか、無料駐車場の有料化などで市民に負担を求める。既に退職した幹部職員に寄付も求めているという。
さらに熊谷市長は、市が独自に実施している職員給与の削減幅を拡大する考えも示した。これらにより、一二年度の実質公債費比率25%の回避を目指すとしている。

2009年10月21日水曜日

地方自治体における政治主導

政権交代の前後から「政治主導」という言葉がよく使われています。このコラムでは地方自治体における政治主導のあり方について考えてみます。
○政治主導とは?
 ・官僚主導の対義語として使われているようです。政府の運営や政策の
  策定・決定において、霞ヶ関の各省庁の官僚が主導している状況を
  変えようという意味合いかと思われます。
○政治主導=政治家主導?
 ・国会は立法府ですが、現実には成立している法律のほとんどは、
  各省庁からあがってきたものが内閣提出法案として法律になっている
  ものです。その意味での国会の立法府の強化という用法もあるように
  思います。 しかし、現状を見てみると大臣や副大臣等が政策の
  基本を主導するという用法が多いようです。
 ・その意味では内閣主導という言い方が近いのかもしれません。
○アメリカを見てみると
 ・政治主導の典型としてどの国を目指しているのかわかりませんが、
  アメリカだと大統領が変わると各省庁のある程度以上の地位の人は
  全て変わることになります。その意味では大統領及びそれを支える
  多数のスタッフが主導ということになります。
  立法府の法案提案力もずいぶん違いますよね。
 ・政権交代の際に首になった人は民間で活躍することとなり、
  その意味で官民の人的な流動があるようです。
○政治の言葉のイメージって
 ・日本では政治というとどちらかというとネガティブな言葉として捉え
  られていたようなイメージがあります。
 ・一部の利害関係者で決めて、大騒ぎされないようにことを運ぶと
  いうのがうまい政治というような伝統的な価値観があったのでは?
 ・単に私が不勉強なだけかもしれませんが、八ツ場ダムの件を始め、
  政権交代がなければ知らないうちに粛々と進められていたものも
  多くありそうな気がします。
 ・ただ、今現在使われている政治主導の意味は上記の意味での
  政治主導ではなく、国民に開かれた議論の中での政治主導と
  感じます。 政治という言葉の使われ方、受け止められ方も今後
  変わっていくのでしょう。
○政治主導の意義とは
 ・行政の日常の仕事は官僚が行っています。政権が交代して何か
  変えようと思ったら、必然的に政治主導にならざるをえなくなります。
  ただ、それだけの理解では言葉遊びの範囲を出ません。
 ・国民に遠い・誰かわからない人でなく、国民の投票によって選んだ
  国会議員が。知らない間に決めていつの間にか実行するのではなく、
  開かれた中で議論したうえで実行すること。
  が政治主導といわれているところの根源なのではないかと思っています。
 ・その意味で、政治主導は国民主導であるともいえます。
 ・単に国民主導だからよくなったというのではなく、
  良い結果に結びつくためには高いリテラシーと
   一人ひとりの将来への責任感が求められるということでもあります。

地方自治体の話までいきませんでした・・・・。
次回は地方自治体における政治主導です。