2009年9月21日月曜日

早期健全化団体21市町村

読売新聞8/21

 同社調査によると、全国21市町村が早期健全化団体に指定されることが明らかになったとのこと。
 早期健全化団体とは地方自治体財政健全化法に基づき指定されるもので、「実質収支比率」(これまでの赤字の累積)や「実質公債比率」(借金の元利払い負担の重さをあらわす)などが一定の基準を超えると指定される。
 指定されると財政健全化計画の作成が義務付けられ、国の監視が厳しくなります。

 制度についてはこちらのコラムも参考に。
 この記事では、早期健全化団体になりそうな自治体のリストがありますが、このブログで取り上げられた自治体も多く含まれています。
 双葉町 : 決算が議会に認定されなかったニュース
 泉佐野市:財政健全化団体へ
 御所市:財政健全化団体へ
 財政非常事態宣言をした自治体:泉佐野市、王滝村、御所市、香美町

 ちなみに鳥取県の日野町も含まれています。

2009年9月20日日曜日

認定されなかった決算案

読売新聞 9月19日より

「福島県双葉町は18日、2008年度予算で発注した公共下水道工事が年度内に完了しなかったにもかかわらず、町建設課の職員らが完了したとうその文書を作成していたと発表した。 町は同工事で受けた国庫補助金約240万円の一部を返還する方向で、県などと対応を協議する。町議会は同日、「説明が不十分」などとして水道事業会計を含む08年度決算案を賛成少数で不認定としたが、決算自体への影響はない。 」

決算は議会の認定を受ける必要があり、ほとんどの市町村では現在行われている9月議会で認定が行われます。
地方自治体の決算は現金主義であり、判断が絡む要素がほぼないので、決算が認定されないということがあるとは思わなかったので、ニュースをみて驚きました。

発表によると3月中に完成する工事が資材調達の遅れや人員不足などで完成が4月に入ってしまったため、町の職員と請負業者で書類を偽装したとのこと。素直に遅れますと報告し、お金で解決できるものはすればよかったようにも思いますが、補助金の関係とかなんとしても年度末に完成させなければというのがあったのでしょう。
元をさぐると、補助金の硬直的な運用がその背景にあるのかもしれません。

2009年9月19日土曜日

市民財政白書を作る(動画版) 国民健康保険まとめ4

3回にわたって、国民健康保険周りを説明しました。

参考にしたHPは
 厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/index.html
 社会保険診療報酬支払基金http://www.ssk.or.jp/sikumi/index.html
 など。

 さて、これを動画で説明するとなると・・・・。時間をかければ説明できますが、短時間ではほぼ無理。
 図ももっと単純化が必要。限られた時間では
 ①仕組みが複雑だということ
 ②国保の加入者以外もつながっていること
 ③市の税金もかなり投入されていること
 ④滞納すると市の負担が増えること
 ぐらいが伝わればよいのではないかと思っています。
 

市民財政白書を作る(動画版) 国民健康保険の仕組み3

さらに続きです。

 国民健康保険組合は保険の支払だけをしているわけではありません。
 後期高齢者医療保険や介護保険に関する負担金も支払っています。(⑨と⑩)
 これらの負担金は社会保険診療報酬支払基金を通じて、各市町村の介護保険や各都道府県の後期高齢者の広域連合に支払われます。なお、介護保険や後期高齢者の負担金は国民健康保険以外の健康保険組合も支払っています。
 決算書でいうと、
 ⑨は後期高齢者支援金等(歳出)
 ⑩は介護納付金(歳出) の項目がこれに該当します。
 
 この他共同事業とのお金のやり取りがあります。高額医療費など、一市町村では負担が大きくなる恐れのあるものについて、各市町村の特別会計からお金を拠出して運営するものです。高額医療費については、国や都からの補助が入っているようです。(⑧)
 決算書でいうと
 歳入の共同事業交付金、歳出の共同事業拠出金
 がこれにあたります。

2009年9月18日金曜日

市民財政白書(動画版)を作る 国民健康保険の仕組み2

前回の続きです。

国民健康保険の加入者には、自営業者や健保組合がない企業の社員のほかに、退職者も含まれます。
退職者に関する部分については、健保組合などが負担することとなっており、各健保組合から社会保険診療報酬支払基金を通して、国民健康保険特別会計に支払われます。⑥
 決算書では歳入項目の療養給付費等交付金がこれにあたります。
前期高齢者(65~74歳)の医療費については、前期高齢者の割合が多いところ(国民健康保険)と少ないところ(企業の健康保険)の負担を調整するため、前期高齢者の割合が少ない組合から一定のお金を徴収して、前期高齢者の割合が多い保険者(主に国民健康保険)に支払うこととなっています。
市の特別会計からも負担金が出ていますが、受け取る金額の方がはるかに多くなります。⑦
 決算書では歳入項目の前期高齢者交付金、歳出項目の前期高齢者納付金等がこれにあたります。

2009年9月17日木曜日

市民財政白書を作る(動画版) 国民健康保険のしくみ1

以前紹介した記事で解明した特別会計の仕組み。


明らかにこれではわからないので、解説。ただし、いろいろなところからの情報を総合しているので、間違いがあったら教えてください。



(クリックすると大きくなります。)
国民健康保険の骨格の部分を取り上げました。
 国民健康保険の自己負担以外の財源は基本的には、加入者が支払う健康保険税と市の一般会計からの繰入金、国や都の負担金からなります。(①~③)
 国保の納付率は約90%(現年度分)ですが、滞納により不足した部分は、市の一般会計からの繰入金により穴埋めがされます。
 医療機関からの請求は直接払うのではなく、国民保険連合会を通じて支払われます。(④~⑤)

 それぞれの金額は平成19年度で①が約29億、②が約19億、③は国約28億、都約8億。
 ④及び⑤は101億。 ①~③の合計と合いませんが、その理由は次回以降に紹介する各項目があるためです。

 なお、決算書では
 ①は国民健康保険税(一般被保険者と退職被保険者がある。)
 ②は繰入金のうち一般会計繰入金
 ③は国庫支出金及び都支出金
 ④は保険給付費 を見れば金額がわかります。⑤は決算書には出ません。

2009年9月16日水曜日

ブックレビュー資本主義の未来 その5

資本主義の未来です。 前回から時間が経ちました。

 前回までは経済の地殻変動のプレートの5つを紹介しました。
 ここから先の各章は軽めに概要を紹介します。第12章まで、次回を最終回とする予定。

第8章 経済の地殻変動
 第3章から7章までのまとめ 賃金格差の広がりの要因を分析。

第9章 インフレ-死火山
 インフレは実質賃金が下がり、生産性があがっているので起こりようがない。しかしFRBなどはインフレの亡霊に取り付かれ、それと戦っているために賃金が抑えられている。
1990年代は生産性向上の多くを値下げで還元しなければならなくなり、賃上げにはまわせなくなった。
 不景気になっても財政と金融の両面から積極的な刺激策を取る政府は出てこないだろう。
(一昨年の原油の高騰や最近の日米中の経済政策などをみると必ずしも当てはまらない部分もありそうですが。)

第10章 日本-世界貿易と環太平洋の活断層
 日本の黒字とアメリカの貿易赤字がいつまでも続かない。いずれ破綻する。
 アジアは対日貿易赤字を対米黒字で補てんしている。
 終わりの日は必ず訪れ、そのときは日本の輸出産業が大打撃を受ける。
 日本の市場は開かれなければならないが、だからとしって日本の習慣や文化を変える必要はない。
 民間の債務が多すぎるため民間セクターの経済のエンジンがかからない。
 (90年代後半の状況。今後はむしろ政府の債務が問題かも)
 政治が麻痺して必要な決定を何一つ下せない。(ここは変わっていない、とりあえず今ところ。)

第11章 経済の不安定
 金融ショックが起こりやすい状況になっている。世界の金融システムは90年代の日本の株価暴落に匹敵する惨事に見舞われるだろう。世界はおそらく世界の金融システムにもなんらかの管理が必要だと思い知るだろう。
 → まさにそのような状況になっている。

第12章 社会の火山-原理主義と民族分離主義
 経済的な敗者が増えること、先行きが不確実になることから原理主義に救いを求める人が多くなる。