2009年4月13日月曜日

名古屋市さんの台所事情 家計に例えまとめる

読売新聞 4月9日より
「名古屋市は、市の厳しい財政状況と財政健全化への取り組みについて市民に理解してもらおうと、財政状況を一般家計に例えた「なごやの台所事情」にまとめた。市の2009年度一般会計当初予算額を、年収500万円(月収41万6700円)の1か月の家計に当てはめた。
 支出は月収(税収など)だけではまかなえず、親からの支援11万2000円(国や県からの支出金1883億円)に加え、ローン6万1000円(市債 による借入金1025億円)に頼らざるを得ない状態だという。09年度のローン残高は1292万円(市債残高1兆8088億円)で、年収の2・6倍に上る。」

  今月20日以後HPにあげるとのことなので、公開しだい別館図書室でリンクを張ろうと思います。

2009年4月12日日曜日

09年度一般会計:国債が税収上回る

毎日jp 4/10 より
「政府・与党が10日に決定する過去最大規模の追加経済対策により、09年 度の一般会計の総額は100兆円を超え、国の借金に当たる国債の発行額が戦 後初めて税収を上回る見通しとなった。」

補正予算による財政支出15・4 兆円、このうち積立金の取り崩しで3兆円、残る10兆〜11兆円を建 設国債と赤字国債の発行でまかなうとのこと。 これにより国債発行額は43兆〜 44兆円程度、一方、09年度の一般会計税収見通しは景気の落ち込みによる企業業績の悪化などで、国債発行額を下回る見通しとなったとのこと。
 一般家庭でいえば、給料以上の金額を借金でまかなっていることになり、まさに異常事態といえるでしょう。

 国の借金は借金時計によると800兆円弱。少しぐらい増えたところでもういいやという感じなのでしょうか・・・??
 ところで財務省「国債等所有者別残高の各国比較」によると国債の所有者の42.5%が政府等が保有しているらしい。
  政府等って国のこと? なぞが深いです。どういうことかうまく説明できる人はおりますでしょうか。ちょっと頭がこんがらがっています。

2009年4月11日土曜日

おすすめ財政白書 その4

第4回は財政と関係の深い行政改革に関する用語などについて

○行政と市民の関係について
 ・行政が何を行うべきかということに関する基本的な考え方について
  東久留米市の市政構造改革の記事 : 行政の役割について丁寧に説明されています。

 ・受益者負担
  同じく東久留米市の市政構造改革の記事から。:多くの市の財政白書でも考え方が書かれていますが、おそらく一番丁寧な解説では。
  ちなみに下の公共施設の4象限の図は立川や多摩など多くの自治体で使われています。このブログでも紹介した「都市政府のマネジメント」でも紹介されています。原典は吉田民雄著の「都市行政の新しい設計」1995 のようです。

 ・財政錯覚
  財政錯覚そのものの説明としては白書ではありませんが、こちら
   以前紹介した「よくわかる自治体財政の仕組み」の著者の肥沼位昌さんのページです。
  日野市財政白書のH15年版 P8~9にかけて、財政錯覚という言葉は使っていませんが、わかりやすく説明しています。
  市の財政白書で財政錯覚を正面から取り上げている例はあまりないようです。上記の白書を作ったときも市民が反発するのではないかという心配があり、この表現についてはかなり議論になったくらいですから。

○最近話題の言葉
 ・指定管理者制度
  東久留米ばっかりになってますが、こちらの市政構造改革のページ。
  ウィキペディアの解説 ~ 問題点も指摘されており、単に導入して満足するのでも、民営化だからといって排除するのでもなく、よりよいガバナンスを実現するひとつの手法として磨きをかけることが重要と思います。

2009年4月10日金曜日

ブックレビュー 希望の構想

希望の構想 神野直彦井手英策 岩波書店 2006年

この本は、地方分権や財政改革の今後のあり方を考えたい人向け
 ある程度基礎知識が必要。基本的には現在の政策に対して「地方切捨て」「福祉切捨て」と批判的。(神野先生は民主党の主要なイデオローグとのこと)
 世の中の悪いことをセンセーショナルに書き連ねて、何でも格差社会に原因を求めて、元総理を批判しておしまいという書も多い中、この本の特徴は地方分権のあり方、社会保障制度、税制、国債について具体的な提案をしているところ。
 特に地方分権のあり方については納得度合いが高かった。

 以下本書の構成に従って簡単に
序章  現在の小さな政府への政策に対する批判
第一章 地方が自分で自分のことを決められるための地方分権の制度設計について
  行政任務の適切な割り当てとそれに見合った財源の確保が重要という、こう書いてしまうと当たり前なのだが。地方が自分の財政の命運を自分で決められないという指摘はまさにその通りと思います。

第二章 年金・医療について 基本的なところは税方式にしようということなのですが、それでうまくいかないから保険になっているのであって、本当にそれでうまくいくのかな?という疑問は残る。元が難しい話だけにあまりよく理解できてなかったのかも。第一章のような定量的な提案を今後是非研究していただくことを希望。

第三章 税制について 資産税強化と消費税改革の提案。趣旨はよくわかる。でも現在そうなっていないのは何か理由があるはず。そのハードルとは何か?どう越えるかを示してあるとよかった。

第四章 国債の管理について 金融についてはあまり知らないのでよく理解できなかった・・・。
 国債残高もすごいけど資産もあるからあまり心配いらない。財政再建を口実に小さい政府を目指すのが問題だ。ということなのですが。安心したい気持ちもあるけれども、なかなかそういう気持ちにはなれないようです。

制服ワッペン2万枚作り直し、3400万どぶ…都下水道局

読売新聞 4/10
「東京都下水道局が昨年、制服に付ける都のシンボルマークを添えたワッペンを2万枚作製したところ、シンボルマーク使用に関する内規に反したとしてこれを使わず、新たに約3400万円をかけて、ワッペンを作り直していたことがわかった。」

 内規に違反したというワッペンですが、デザイン的にみるとよっぽどよいと思うのだが。 しかもわざわざそんなお金をかけて作り直すなんて。
 やり直さないと ①今後ふさわしくないデザインが出る可能性がある ②華美なデザインになってお金がかかるものが出てくる
 という心配があるのかもしれませんが、役所の人が集まって考えればそれほどふさわしくないものが選定されるとは思えないし、お金については予算を決めてしまってその中での裁量ということにすれば、職員の創造性も高まると思うのですがねぇ。

 と思ったら新しいニュースが、石原知事が怒っているとか。無理もないか。

昭島市民手作りの財政読本

以前紹介した昭島市の市民の財政白書
 財政白書を作っている「あきしま財政研究会」のHPがオープンしました。

 http://www12.ocn.ne.jp/~akizai/
 ・本の表紙 ・新聞等への紹介 ・内容 ・売っているお店
 などが紹介されています。
 今後の充実に期待しましょう。

 ページ右の関連リンクからもジャンプできます。

2009年4月9日木曜日

なぜ市町村の決算発表は遅いのか

財政分析を行っていて悩ましいのが、市の決算発表が遅いこと。
平成20年の決算は平成21年の早くても9月にならないと出ません。
 いったいなぜなの?ということで調べてみました。

年度は3月31日で終わりますが、実はその後に出納整理期間が2ヶ月あります。これは地方自治法(235条の5)で定められています。
これは3月末までに入るべきお金と出るべきお金が、必ずしも3月31日までに出金や入金があるわけではないので、2ヶ月間の受け入れ期間を設けて、ここまでに入ったお金は前年度に入ったお金とするということのようです。

その後決算書類を3ヶ月以内に作成して、それを市長に提出、市長は監査委員の審査にかけて、その結果をもって議会の認定を得る必要があります。仮に3ヶ月かかると書類ができるのが8月末、その後の審査などを考えると9月議会ぐらいに認定がされることになるわけです。

 ところで、民間企業も決算書類を取締役に提出、取締役は監査役の監査を受けて、株主総会(3月決算の場合は大体6月下旬)の決議を経て決算が確定します。市の手続きと似ていますね。でも民間企業の場合は決算報告が5月ぐらい、早ければ4月に新聞などで発表されます。
 決算が確定しないのになぜ?と思われるかもしれませんが、理由のひとつは株主に会社の経営状態をタイムリーに伝えるため、もうひとつは経営陣や社員が会社の経営状態をタイムリーに知り、企業の舵取りに役立てるためといえます。
 財政状態をタイムリーに知ることは企業でも公共的な団体でも同じ。市の決算ももう少し早くわかれば市政の向上に役立つと思うのですがどうでしょう。

 地方自治法の壁はありますが、決算は3月31日で閉めて入金すべきお金は未収金、出金すべきお金は未払金とし、一定期間内に収支できなかったものは翌年度の歳入・歳出に含めるという方法で処理できれば、書類作成のスタートが早くなり、6月議会での承認も夢ではないと思うのですが。 またある程度まとまった段階で発表するのもひとつ。そういう情報を先に手に入れるのが議員の特権と思う向きもあるので、議員さんの反対にあいそうですが。