2009年6月8日月曜日

日野市と財政の10年

今回は歳出編です。
 まずは目的別から
クリックすると大きくなります。
平成12年に介護保険が導入され、特別会計に切り離されたため民生費はいったん減りましたが、平成17年まで伸びその後横ばいです。
教育費は学校の耐震化や建替で平成18~19と多くなりましたが、税収の悪化に伴い投資を手控える形になっています。
総務費は基金への繰入が含まれるため、景気がよいとされていた平成18~19は増えていますが、その後は教育費と同様に減少しています。
公債費は平成16年に減税補填債の借り換えがあったため瞬間的に増加しています。

性質別の経費


人件費は徐々に減っています。平成19年がやや多いのは退職者が多かったためと考えられます。
物件費の多くは委託料で徐々に増えてきましたが、平成20~21年度は絞り込もうという意思が現れているように思います。
扶助費や繰出金、補助費は徐々に増えています。繰出金の2/3(平成20予算ベース)は福祉関係の特別予算へのものであり、扶助費とともに一定基準で出されるものなので減らしにくいものです。
普通建設事業費は、平成18~19年は学校関係の投資により増えていましたが、先ほど解説した理由により減少しています。

2009年6月7日日曜日

木更津市 官民連携手法指針

財政白書というわけではないのですが、木更津市の官民連携手法指針のページ
  http://www.city.kisarazu.lg.jp/about/plan/ppp.html

 Public Private Partnership の略でPPPなどと言ったりもします。最近風当たりが厳しい民営化というワードですが、一口に民営化・官民協働といってもいろいろあることがわかります。具体的な内容は行政職員やより詳しく興味のある人向け。

 特にお勧めは元日本開発銀行におられた東洋大学根本教授のスライド。
 http://www.city.kisarazu.lg.jp/about/plan/ppp/toyo-h20.html
 の下のほうに木更津版PPPの可能性のリンクあり。

 特に一枚目の心構えのところは多くの人に読んでほしいと思いました。
 (一枚目から抜粋)
  「PPPは単なる官と民の“仲良しクラブ”や“民への丸投げ”ではありません」
  「官も大きな責任を果たす(=誤解しがち)」

日野市と財政の10年

しばらく更新していなかった日野市と財政の10年。
やっと財政の話に入れます。さて決算ベースでは平成19年度までしかありませんが、財政非常事態宣言をしたのは平成20年度も末であり、また平成19年度はまだ景気がよいという認識だったこともあり、平成10年度や11年度と直接比較してもどうかという感じがしました。
 というので悩んだ末に、平成19年度までは決算ベースで、平成20年度は最終の補正予算を含んだ予算ベース、平成21年度は予算ベースでまとめてみました。

まずは歳入。





  











市税は10年前からほぼ横ばい。歳入は全体的に漸増している感じです。
平成16年は市債の借り換えが多額にあったため、平成18~19年度は学校建設費などに対する国や都の補助、基金の取り崩し(自治体の場合にはこれも歳入になるので。)が増加要因のようです。
10年前と直接比較すると市税はほぼ同じ(275億円と282億円)、歳入もほぼ同じであるものの平成21年度の場合はいったん増えた後落ち込む形になっています。

市税を詳しく見てみると。
個人の市民税は定率減税の廃止と税源移譲により平成19年度にかけて伸びたものの頭打ちと予想。
固定資産税と都市計画税は横ばい。
法人市民税は平成14年に15億円を割り込みましたが平成18年には32億円弱に回復。しかし今年度は一気に13億円台に。

2009年6月6日土曜日

日野市民と税金等

日野市にかかわる公的なお金の流れに関する記事の第一回です。

 日野市民としては市税だけではなくて、国税も都税も払っていますが、なかなかそこらへんを把握するのは難しいことです。実際にはこれらの制度は難しくて一気に解き明かせるものではありません。ということで、本日から徐々に掲載していくことにしました。 しばらく更新されないこともありますがご容赦ください。

まず本日は個人の所得にかかる税金、所得税と都民税(東京都以外は道府県民税)をどれぐらい払っているかの試算です。

 試算はいろいろな方法があると思いますが、他の市の方も簡単に計算できる方法をなるべく採用しました。また元の情報にさかのぼりやすいよう参考のリンク先も表示します。
 所得税といっても預貯金の利子にかかるものなど一部のものは後日紹介します。会社員の方は概ね給料にかかる所得税を対称にしているとイメージしていただければと。
 個人の所得にかかる税金には、国に払う所得税、都に払う都民税(道府県民税)、市に払う市民税(市町村民税)があります。所得に対する割合は、都民税は4%、市民税は6%。所得税は所得の金額により異なります。(所得が高いほど税率が高くなる)
 平成19年度決算で日野市の個人市民税の総額は130.16億円です。

○都民税
日野市民が支払う都民税は次のように推計できます。
 130.16×4%/6%=86.77億円

○所得税
所得税は税率が一定ではないので、正確には所得階層別の税収がわからないと計算ができません。また所得税と住民税は時期のずれが生じます。たとえば平成19年分の所得は平成19年度中に所得税として納められますが、住民税は所得税の金額を元に平成20年度中に納められます。ということで、平成19年度の住民税は平成18年度の所得税に対応することとなりますが、この間税制改正などがあり、正確な推計をするのはかなり困難です。

そこでここでは、平成19年度の所得税は平成19年度の市町村税に比例すると想定することとしました。
つまり、所得階層の分布は全国平均とだいたい同じであり、平成18年度所得が多かった人は平成19年も所得が多いと想定したということです。


このような想定を元に計算すると
 国税 平成19年度決算 所得税16.1兆円①
  http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/011.htm
   うち源泉利子 6,324億円②
   うち源泉配当(上場株式等) 5,584億円③
   うち株式譲渡源泉 2,104億円④
  http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/gensen2007/gensen.htm
 個人住民税総額 平成19年度 72,939億円 ⑤
  http://www.soumu.go.jp/iken/kessan_gaiyo_h19.html
 上記ページから市町村普通会計決算の概要のファイル
 所得税=個人市民税×(①-②-③-④)/⑤=130.16×146,988/72,939
      =262.30億円
 となります。

訂正 6/9
 最初に投稿した際には、源泉配当全部を③で控除していましたが、住民税の源泉徴収(特別徴収)があるのは上場株式等のみのため、源泉配当のうち上場株式等のみを控除する計算式に改めました。

2009年6月5日金曜日

経済学と財政 なぜ経済学か?

新プロジェクト財政と経済学立ち上げに当たって、なぜ経済学か?についてちょっと思っていることを。

○基本が大切

  • 財政学(最近は公共経済学といったりしますが)は応用的かつ学際的分野です。財政学の基礎としてはミクロ経済学やマクロ経済学があり、金融論や経済学以外の行政学や法学との関連もあります。
  • 基礎となる領域の知識がなくても、財政用語を理解すれば市の財政状況を理解することは可能です。それではなぜ経済学なのでしょうか?
  • 財政について考える基盤をしっかりするためと考えています。
  • 財政についてはいろいろな言説がなされています。国や地方自治体、マスコミ、政党、いろいろなところが財政について論じています。これらの言説は一定の意図を持っていたり、よく聞くと論理的な整合が取れないものもあります。
  • 世の中に流れているいろいろな情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えていくことが必要です。(私は財政リテラシーと呼んでいます。)
  • 本格的に経済学を学ばないと財政はわからない、というわけではありません。いろいろな言説を幅広く読み、ロジカルに考え、世の中の状況と照らし合わせて考えていけば、経済学を知らなくても問題ありません。
  • しかしながら中学校の公民の教科書レベルでも知っておけば、すべて自分の頭で考えるよりはずっと楽です。
  • 荀子の中に「吾嘗終日而思矣 ,不如須臾之所學也(我、かつて終日思うも、しゅゆの学ぶ所にしかざるなり)」とあります。「かつてわたしは、一日中考えにふけったことがあったが、ほんのしばらくの学習のほうがすぐれていることがわかった。」ということ。荀子といえば性悪説ばかりが有名ですが、学習することの大切さを唱えた人でもあります。
  • それはともかく、世の中教科書通りにいかないものですが、まずは基本あっての応用。一度基本的なことを学ぶことはまったく無駄ではないと思うのです、一度基本的なことを学ぶというのもよいことではないかと思っています。

○基本は難しい

  • 経済学は応用的なものよりもむしろ基礎的なものの方がとっつきにくいようにも思います。
  • 自然科学や工学は簡単なものから複雑なものに組み上げていきますが、経済は身近なものから入ってそれを分析していくという方向にあるので、基礎的なものが必ずしも理解が簡単なものとは限りません。
  • 特に基礎的なところは数式が頻出することもあり、応用的分野の方がとっつきやすいということがあります。

○編集方針

  • 経済学は広く深い学問なので、①ニュースに関連した話題の解説、②それに関連する基礎知識 ~解説しきれない場合はHPや本の紹介 ぐらいを考えています。
  • ネタはまだ考えていないので、めったに更新されないかもしれませんがご容赦です。

2009年6月4日木曜日

藤沢市 公共施設 マネジメント白書

藤沢市の公共施設マネジメント白書です。
 http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kikaku/page100157.shtml

 どこの市でも高度成長期に作った施設が老朽化しています。この財政難の中、これらの施設を全部一気に建替えるわけにもいかないという中、八王子市や多摩市、中央区、千代田区などいくつかの市や区で、施設白書など、市全体で施設をどうやってマネジメントしていったらよいかという計画が作られつつあります。

 紹介する藤沢市の資料は、市の概要が簡単にまとめられていること。いきなり個別の施設の話に深く入りすぎず、全般的な考え方の説明が充実しています。

2009年6月3日水曜日

講座:家計どげんなっとると? 久留米市の財政を説明

毎日JP 筑後版 5/30 より
「講座:家計どげんなっとると? 久留米市の財政を説明--11日から5カ所で」
 ニュースによると久留米青年会議所が、市内五か所で市民向け講座「久留米市の家計はどげんなっとると?」を開くとのこと。サラリーマンも参加できるよう午後7時~同8時40分の予定で開催のようです。
 第一部は市の財政状況を家計に置き換えて説明。第二部では市民とワークショップとのこと。
青年会議所のHPはこちら http://kurumejc.or.jp/2009/

 これまで報道で見た限りでは、青年会議所主体というのは初耳。今後ともこのような動きが広がっていくといいですね。