3回にわたって、国民健康保険周りを説明しました。
参考にしたHPは
厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/index.html
社会保険診療報酬支払基金http://www.ssk.or.jp/sikumi/index.html
など。
さて、これを動画で説明するとなると・・・・。時間をかければ説明できますが、短時間ではほぼ無理。
図ももっと単純化が必要。限られた時間では
①仕組みが複雑だということ
②国保の加入者以外もつながっていること
③市の税金もかなり投入されていること
④滞納すると市の負担が増えること
ぐらいが伝わればよいのではないかと思っています。
2009年9月19日土曜日
市民財政白書を作る(動画版) 国民健康保険の仕組み3
さらに続きです。

国民健康保険組合は保険の支払だけをしているわけではありません。
後期高齢者医療保険や介護保険に関する負担金も支払っています。(⑨と⑩)
これらの負担金は社会保険診療報酬支払基金を通じて、各市町村の介護保険や各都道府県の後期高齢者の広域連合に支払われます。なお、介護保険や後期高齢者の負担金は国民健康保険以外の健康保険組合も支払っています。
決算書でいうと、
⑨は後期高齢者支援金等(歳出)
⑩は介護納付金(歳出) の項目がこれに該当します。
この他共同事業とのお金のやり取りがあります。高額医療費など、一市町村では負担が大きくなる恐れのあるものについて、各市町村の特別会計からお金を拠出して運営するものです。高額医療費については、国や都からの補助が入っているようです。(⑧)
決算書でいうと
歳入の共同事業交付金、歳出の共同事業拠出金
がこれにあたります。
2009年9月18日金曜日
市民財政白書(動画版)を作る 国民健康保険の仕組み2
前回の続きです。

国民健康保険の加入者には、自営業者や健保組合がない企業の社員のほかに、退職者も含まれます。
退職者に関する部分については、健保組合などが負担することとなっており、各健保組合から社会保険診療報酬支払基金を通して、国民健康保険特別会計に支払われます。⑥
決算書では歳入項目の療養給付費等交付金がこれにあたります。
前期高齢者(65~74歳)の医療費については、前期高齢者の割合が多いところ(国民健康保険)と少ないところ(企業の健康保険)の負担を調整するため、前期高齢者の割合が少ない組合から一定のお金を徴収して、前期高齢者の割合が多い保険者(主に国民健康保険)に支払うこととなっています。
市の特別会計からも負担金が出ていますが、受け取る金額の方がはるかに多くなります。⑦
決算書では歳入項目の前期高齢者交付金、歳出項目の前期高齢者納付金等がこれにあたります。
2009年9月17日木曜日
市民財政白書を作る(動画版) 国民健康保険のしくみ1
以前紹介した記事で解明した特別会計の仕組み。
明らかにこれではわからないので、解説。ただし、いろいろなところからの情報を総合しているので、間違いがあったら教えてください。

(クリックすると大きくなります。)
国民健康保険の骨格の部分を取り上げました。
国民健康保険の自己負担以外の財源は基本的には、加入者が支払う健康保険税と市の一般会計からの繰入金、国や都の負担金からなります。(①~③)
国保の納付率は約90%(現年度分)ですが、滞納により不足した部分は、市の一般会計からの繰入金により穴埋めがされます。
医療機関からの請求は直接払うのではなく、国民保険連合会を通じて支払われます。(④~⑤)
それぞれの金額は平成19年度で①が約29億、②が約19億、③は国約28億、都約8億。
④及び⑤は101億。 ①~③の合計と合いませんが、その理由は次回以降に紹介する各項目があるためです。
なお、決算書では
①は国民健康保険税(一般被保険者と退職被保険者がある。)
②は繰入金のうち一般会計繰入金
③は国庫支出金及び都支出金
④は保険給付費 を見れば金額がわかります。⑤は決算書には出ません。
明らかにこれではわからないので、解説。ただし、いろいろなところからの情報を総合しているので、間違いがあったら教えてください。
(クリックすると大きくなります。)
国民健康保険の骨格の部分を取り上げました。
国民健康保険の自己負担以外の財源は基本的には、加入者が支払う健康保険税と市の一般会計からの繰入金、国や都の負担金からなります。(①~③)
国保の納付率は約90%(現年度分)ですが、滞納により不足した部分は、市の一般会計からの繰入金により穴埋めがされます。
医療機関からの請求は直接払うのではなく、国民保険連合会を通じて支払われます。(④~⑤)
それぞれの金額は平成19年度で①が約29億、②が約19億、③は国約28億、都約8億。
④及び⑤は101億。 ①~③の合計と合いませんが、その理由は次回以降に紹介する各項目があるためです。
なお、決算書では
①は国民健康保険税(一般被保険者と退職被保険者がある。)
②は繰入金のうち一般会計繰入金
③は国庫支出金及び都支出金
④は保険給付費 を見れば金額がわかります。⑤は決算書には出ません。
2009年9月16日水曜日
ブックレビュー資本主義の未来 その5
資本主義の未来です。 前回から時間が経ちました。
前回までは経済の地殻変動のプレートの5つを紹介しました。
ここから先の各章は軽めに概要を紹介します。第12章まで、次回を最終回とする予定。
第8章 経済の地殻変動
第3章から7章までのまとめ 賃金格差の広がりの要因を分析。
第9章 インフレ-死火山
インフレは実質賃金が下がり、生産性があがっているので起こりようがない。しかしFRBなどはインフレの亡霊に取り付かれ、それと戦っているために賃金が抑えられている。
1990年代は生産性向上の多くを値下げで還元しなければならなくなり、賃上げにはまわせなくなった。
不景気になっても財政と金融の両面から積極的な刺激策を取る政府は出てこないだろう。
(一昨年の原油の高騰や最近の日米中の経済政策などをみると必ずしも当てはまらない部分もありそうですが。)
第10章 日本-世界貿易と環太平洋の活断層
日本の黒字とアメリカの貿易赤字がいつまでも続かない。いずれ破綻する。
アジアは対日貿易赤字を対米黒字で補てんしている。
終わりの日は必ず訪れ、そのときは日本の輸出産業が大打撃を受ける。
日本の市場は開かれなければならないが、だからとしって日本の習慣や文化を変える必要はない。
民間の債務が多すぎるため民間セクターの経済のエンジンがかからない。
(90年代後半の状況。今後はむしろ政府の債務が問題かも)
政治が麻痺して必要な決定を何一つ下せない。(ここは変わっていない、とりあえず今ところ。)
第11章 経済の不安定
金融ショックが起こりやすい状況になっている。世界の金融システムは90年代の日本の株価暴落に匹敵する惨事に見舞われるだろう。世界はおそらく世界の金融システムにもなんらかの管理が必要だと思い知るだろう。
→ まさにそのような状況になっている。
第12章 社会の火山-原理主義と民族分離主義
経済的な敗者が増えること、先行きが不確実になることから原理主義に救いを求める人が多くなる。
前回までは経済の地殻変動のプレートの5つを紹介しました。
ここから先の各章は軽めに概要を紹介します。第12章まで、次回を最終回とする予定。
第8章 経済の地殻変動
第3章から7章までのまとめ 賃金格差の広がりの要因を分析。
第9章 インフレ-死火山
インフレは実質賃金が下がり、生産性があがっているので起こりようがない。しかしFRBなどはインフレの亡霊に取り付かれ、それと戦っているために賃金が抑えられている。
1990年代は生産性向上の多くを値下げで還元しなければならなくなり、賃上げにはまわせなくなった。
不景気になっても財政と金融の両面から積極的な刺激策を取る政府は出てこないだろう。
(一昨年の原油の高騰や最近の日米中の経済政策などをみると必ずしも当てはまらない部分もありそうですが。)
第10章 日本-世界貿易と環太平洋の活断層
日本の黒字とアメリカの貿易赤字がいつまでも続かない。いずれ破綻する。
アジアは対日貿易赤字を対米黒字で補てんしている。
終わりの日は必ず訪れ、そのときは日本の輸出産業が大打撃を受ける。
日本の市場は開かれなければならないが、だからとしって日本の習慣や文化を変える必要はない。
民間の債務が多すぎるため民間セクターの経済のエンジンがかからない。
(90年代後半の状況。今後はむしろ政府の債務が問題かも)
政治が麻痺して必要な決定を何一つ下せない。(ここは変わっていない、とりあえず今ところ。)
第11章 経済の不安定
金融ショックが起こりやすい状況になっている。世界の金融システムは90年代の日本の株価暴落に匹敵する惨事に見舞われるだろう。世界はおそらく世界の金融システムにもなんらかの管理が必要だと思い知るだろう。
→ まさにそのような状況になっている。
第12章 社会の火山-原理主義と民族分離主義
経済的な敗者が増えること、先行きが不確実になることから原理主義に救いを求める人が多くなる。
2009年9月15日火曜日
市民財政白書を作る(動画版) フォント
以前ポップ体を主に使っているとしましたが、実は丸ゴチを主に使っていました。
ただしパワーポイントで特に画面あるいはスライドに映し出すと線が細い感じがするので太字で使っています。
丸ゴチもポップ体と同様、文字の横位置がそろえやすいです。
ただしパワーポイントで特に画面あるいはスライドに映し出すと線が細い感じがするので太字で使っています。
丸ゴチもポップ体と同様、文字の横位置がそろえやすいです。
水事業の話を聞いた
仕事の関係でお付き合いのある会社の方から水事業(ビジネス)の話を聞きました。
日本では上水の供給は公共団体が独占的に行っていますが、外国では半官を含め民間も事業を行っています。
発展途上国で上水を供給する事業が今後伸びると予想されているようです(市場は100兆円ぐらいになるとか)が、日本企業は実績がないので競争の土台にすら乗れないことが多いのだそうです。
水道事業に必要なろ過膜の技術(市場は1兆円程度なのだそうだ)とかは最先端なのに、水道事業者に物を収める業者にしかなれないのだとか。
東京都水道局の水道運営、品質の技術は世界一なのではないかと個人的に思っているのですが、日本の持っているサービスを世界に売り込むことができない。スタートラインにも立てないという事実にすごく考えさせられました。
おそらくそういうものっていろいろあるのではないでしょうか。
単に民営化はだめ、というのではなく、日本の人口が減っていく中で、日本のすばらしいサービスを世界に広げるというような視点も必要なのではないかと思いました。
逆に市がすばらしいサービスをできるのであれば、逆に守りの姿勢ばかりではなく、市外に広げるという攻めの発想があってもよいのではないか。というような発想の転換をしてみると、いろいろなものが見えてくるかもしれません。
日本では上水の供給は公共団体が独占的に行っていますが、外国では半官を含め民間も事業を行っています。
発展途上国で上水を供給する事業が今後伸びると予想されているようです(市場は100兆円ぐらいになるとか)が、日本企業は実績がないので競争の土台にすら乗れないことが多いのだそうです。
水道事業に必要なろ過膜の技術(市場は1兆円程度なのだそうだ)とかは最先端なのに、水道事業者に物を収める業者にしかなれないのだとか。
東京都水道局の水道運営、品質の技術は世界一なのではないかと個人的に思っているのですが、日本の持っているサービスを世界に売り込むことができない。スタートラインにも立てないという事実にすごく考えさせられました。
おそらくそういうものっていろいろあるのではないでしょうか。
単に民営化はだめ、というのではなく、日本の人口が減っていく中で、日本のすばらしいサービスを世界に広げるというような視点も必要なのではないかと思いました。
逆に市がすばらしいサービスをできるのであれば、逆に守りの姿勢ばかりではなく、市外に広げるという攻めの発想があってもよいのではないか。というような発想の転換をしてみると、いろいろなものが見えてくるかもしれません。
登録:
投稿 (Atom)